そうだ、狩人になろう!第二章
先日狩猟免許(第1種銃猟)を受けてきました!
え?まだ持ってなかったの?という反応が多いのですが、私が去年取得したのは猟銃の所持許可でして、自分の銃を所持し、クレー射撃はできるものの、狩猟はまた別の免許が必要なのです。
狩猟免許試験は各都道府県で実施され、東京都は年に5回開催されます。最近人気らしく、銃のみでなくわな猟や網猟も一緒の日程で、試験を受けるために抽選があるのですが、去年申し込んで当選したものの、ボスニア・ヘルツェゴビナに行く日程と重なってしまい断念。今回も申し込んで再度当選したので、申し込めば誰でも当たるんじゃない?と思いましたが、私の知り合いは「また外れた・・!」と言っていたので本当に人気なのかもしれません。
ちなみに去年当選したものの、受験できないことがわかったときにせっかく抽選したのに何の連絡もせずに放置したらもう永遠に当選しないかもしれない!という焦りから都庁の環境局に電話しました。
私:せっかく当選したのですが日本にいなくてどうしても受けられないんです、やる気はあるんですがとっても残念です〜(まずは遺憾の意を表明)
都庁職員:そうですかー。お仕事ですか?残念ですね。また来年トライして下さいね。(体良く終わらせようとしている感)
私:(仕事じゃないのでお仕事ですか?の質問はあえてスルーし)他の試験日程だったら受けられるんですけど、もしかして他の日程に変更できたりとかしないですかね?
都庁職員:できないですねー。
私:でも私みたいにやむを得ない事情で当選したけど受けられない人いると思うんですよね。もったいないですよね。
都庁職員:残念ですねー。
違う、共感を求めてる訳じゃない。
ということであっさり撃沈。今回悲願の初受験となりました。
合格率が高いと聞いていたので油断していたというか、例題集を入手して安心していたのですが、まだ1週間あるけどそろそろ見とく?と張り切って試験の1週間前に例題集を開いてみたところ、
・環境大臣が定めた1日あたりの捕獲数の制限についての次の記述のうち、適切なものはどれか
ア 猟区(方鳥獣猟区を含む)の区域については、捕獲数の制限がない。
イ ヤマシギ及びタシギは合計して2羽である
ウ コジュケイは、5羽である。
え、さっぱりわからない。コジュケイって何?鳥界の小姑的な?
・キツネの配偶様式についての次の記述のうち、適切なものはどれか。
ア 一般的に、一夫一妻である。
イ 一般的に、一夫多妻である。
ウ 一般的に、一妻多夫である。
キツネの配偶様式とか人生で気にしたことなかったー!
一夫多妻ってイスラム国家じゃないのか?あ、でも女王アリとか女王蜂とかいるし動物界(虫だけど)は一妻多夫なのか?きっとそうだ、このメギツネ!とかいうし、一妻多夫のイメージじゃない?いや待てよ。ごんぎつねとか孤独なイメージだしな、、、でもおしどり夫婦とかいうのにオシドリは毎年相手変えるしイメージで判断してはいけないよな。嗚呼!もうわからん!!ってかこの問題、問題文を「キツネの一般的な配偶様式についての次の記述のうち、適切なものはどれか。」にすれば選択肢にいちいち「一般的に、」とか入れなくて済んでエコじゃね?問題がイマイチなんだ!と、問題文に八つ当たりし始める始末。
という感じで1問に時間かかり過ぎで、(ちなみにキツネは一夫一妻制でした)例題集200ページ近くあるのにどうするんだ?と焦り始め、追い込まれて1週間ひたすら勉強しました。
記憶力には自信があり文字や数字の丸暗記は割とお手のものなのですが、鳥獣判別試験というのがあって狩猟できるカモだけでも10種類以上あり、名前覚える以前に私にはカモの顔はどれも同じに見える!ということで毎日通勤の時に写真を見ながら、「マガモ、冬鳥、狩猟対象」「ホオジロガモ、非狩猟対象」、「ハシビロガモ、冬鳥、狩猟対象」、駅前にいる鳩をみては「ドバト、非狩猟対象」、カルガモ走行かい、というくらい改札で距離詰めてくる人を見たら「カルガモ、留鳥、狩猟対象」とぶつぶつ唱える怪しい人になっていました。鳥好きだと思われて、話しかけられたこともありました。
ってかなぜ駅前とか神社に大量にいるドバトは非狩猟対象で、キジバトは狩猟対象なのか。ドバトこそ有害鳥獣じゃないのか?
試験は午前中が知識試験、それに合格すれば午後は適性試験、技能試験、と続きます。
場所が足立区勤労福祉会館ということで、え、足立区って暴力団の抗争があったり、自転車止めておくとサドルが盗まれてブロッコリーさされるという噂があるあの最恐の街?(→偏見)
勤労福祉会館って足立区のどこやねん、試験朝からだし前泊したほうがよいかしらと地図を見たところ、東京拘置所のすぐ近くでした。
当日、東京拘置所を横目に、脱獄囚と出会ってしまったらどうしよう。死んだふり?ってか出会い頭に脱獄囚がいたとして、パッと見てわかるものだろうか。やっぱ脱獄と言えばアルカトラズ的な白黒ボーダー服だろうか。いやでも最近の囚人服はオレンジイズニューブラックか。だとすると随分目立つな。ってかここ日本だし!と全く何も生まないいつもの妄想を一通り繰り広げていたら会場に到着。
朝9:30受付開始、受験番号の順番に席が指定されているのですが会場は200人くらい人がいました。銃猟とわな猟を併願、など複数受けてる人もたくさんいました。わな猟受験の人が多く、わな猟とか全くノーマークだったけどどうせ受けるなら併願もありだったか?ってか人多くね?みんなどういうモチベーションでここに来てるんだろう(お前もな)、畑がイノシシに荒らされて困っててみたいな、生活上必要に駆られてという雰囲気でもないし。
10:10に知識試験が始まり、30分経過したら退室可ということで、わからない問題はいくら考えてもわからんしと潔く30分経過時点で退室。
結果発表が12:15頃ということで、こんなところにいてもやることないし、脱獄囚に会っちゃうかもしれないしどうしようと考えた結果、試験会場から最寄り駅の綾瀬の次が亀有で、亀有とかいったことないし多分この先行く機会もないから行ってみようと思い立って亀有に行ってきました。
想像通りではありましたが、こち亀押しで両さんが!!!
ちなみにこの日、中目黒で麻雀大会があったので、落ちたらさっさと切り替えてそっちに行こうと思いながら、会場に戻ってみたら合格者リストに私の受験番号があり、知識試験はなんとか通過。
次の適性試験ってなんだろう、人としてどうかみたいな試験だったらまあまあ落ちる可能性あるなと思ったら視力・聴力・運動能力(屈伸とか両手を握ったり開いたりとか)のテストでこちらはあっさり終了。
最後はいよいよ実技です。
実技は4つのパートにわかれており、距離の目測(暑いのに外に出て、あの電柱までは何メートル?みたいな感じでだいたいの距離を答える)、鳥獣判別(写真もしくは絵が出てきて、狩猟対象なら名前を書く、非狩猟対象なら✗と書く)、銃の扱い(分解、点検、組み立て)、団体行動、銃器の受け渡しなどなど。
ちなみに私は猟銃の所持許可→狩猟免許の順に取得しておりますが、これは逆でも良いみたいです。
でも銃触ったことないのに、試験でいきなり模擬銃の組み立てとかするの大変だろうから既に経験ある人の方が優位なのでは?と思う一方、狩猟とクレー射撃だと微妙にルールが違ったりして、例えば装填のときにクレー射撃のときは弾を入れたら銃口を上に向けるので、ついついそうしてしまいそうになるのですが、狩猟免許試験でそれをやると減点されてしまい、要注意だったりするのでどっちもどっちかもしれません。
人数が多かったので実技試験は待ち時間もあって、それでも私は受験番号が4番と前の方だったので、15時前に終了し(併願の人とかは17時くらいまでかかるみたい・・)途中から参加した麻雀大会も気持ちよく勝ち越し、その後の飲み会までしっかり参加できました!非常に長く濃い1日だった。。
そして結果は約2週間後に発表ということでドキドキしましたが、無事合格!ついに私もマタギとしての第一歩を踏み出せそうです。