【デジカ】EX5全カード評価に向けて【基準を考える】



・はじめに

 本記事はカード評価に当たってどういう目線で見てるの?っていうのが、人によって違いすぎるので、まずはそこを話そうという記事になります。
 それと、いつも文体とか、いろんな人・考え方への予防線とかで、自分自身の文章化に動くハードル上がってないか?と思ったので、本記事から試験的にツイッター(現X)くらいの温度感で書いてみようと思います。

・カード評価は「環境」の「デッキ」から

・環境

 カード評価に当たって、今回はトーナメント環境での活躍の期待度を判断基準の一つとします。
 これは、好みとか面白さとかみたいな、アナログで感覚的な評価は人によって基準がばらつきますが、環境は地域差などあれど少なからず絶対値的な基準、いわばデジタルな基準(に近い形)で評価がしやすいと考えるからです。

 と、言うものの、現状デジカの最前線に自分自身は触れる機会に乏しく、オンライン・オフラインのCSや、公式の大型大会などの結果を見たりでの雰囲気把握に基づいた印象になるので、あくまで環境基準を「目指して」評価するものになってるのはご容赦いただければ幸いです。

・デッキ

 もう一つ、カード評価に当たって、自分が重要だと思うのがデッキです。
ちゃんと言うと、「デッキ単位」で考えるという事です。
 皆さんにもこんな経験はないでしょうか?
新カードの情報を見てこいつめちゃ強くないか?と思っていたら、発売していざ触ってみたら期待よりパッとしなかったり、
このデッキにあれもこれも入れて~強くなるぞ~とウキウキしていたら、デッキにしようとするとウキウキしていたカードの枠がなかったり。

 それは、カードが入るのはデッキだからという事に他なりません。
 一見強そうなカードも実戦では想像以上にお膳立てが必要だったり、
期待していたカードは強かったけどシナジーするカードの母数少なかったり、母数はあってもパワーが控えめで安定して勝てなかったり、
ときめいたカードもデッキ全体の配分や便利な汎用カードとの兼ね合いで枠争いに負けて追いやられたり、
そんなこんなで机上で思い描いた期待と実戦での活躍までにはいろんな齟齬が起こり得ます。

 なので、デッキ単位(できればサンプルの叩き台を元にした形)→個別カード評価の順で評価を進める事で、実態に近い評価になりやすいと考えます。

・基準要素

 次に、デッキ単位→個別カードで見るに当たって、デッキ・カードの持つ要素(強み?)をざっくり4要素にわけて、さらにこちらで考える性質に分割した観点を基に評価していきます。

 なので、それぞれの要素について今から説明していきます。
各要素、この部分は違うのでは?という部分もあったりすると思いますが、例外やレアケースなど全てを補足するのは困難なので、そういうのがあったら上手く置き換えて考えて貰えると幸いです。

【攻撃力】

 相手のセキュリティをなくしダイレクトアタックする。
これが勝つための一番基本的な要素であり、これを相手より先に行えるか。
つまり、打点形成力&最速ターンが早いかがデッキの土台になる基礎力だと考えます。
 相手による干渉や安定感による遂行速度のバラツキもあるため、これに優れたデッキが必ずしも環境優位なデッキとは限りませんが、能動的な強さの基準として重要な要素と思います。

 その中でも、(即時打点)(維持打点)と、(積極打点)(消極打点)という考え方を掘り下げます。

(即時打点)
 これは、育成、速攻、ジョグレス、ハイブリッド等、場に出てすぐにアタックできるものや、それらにSA+、アクティブ等で打点を付加したものもこれに当たります。

 即時打点は、手打ち除去される前にアタックでき、ブロッカーなどの先置きに対しては対応してから殴るなど、打点が保証されるタイミングで行使しやすく、比較して質の高い打点になります。

 この手段で確保できる打点が多いほど狙った打点を通しやすく、いわゆるワンショット系と呼ばれるデッキの様に、即時打点のみでダイレクトアタックまで狙うデッキもあります。

 構築時のゲームプランの段階で、勝つまでの全てが即時打点と言わずとも、どれくらいが即時打点で、比率が低ければ増やせないか?というのは、作ったデッキがなんだか上手くいかない理由が掴めない時のヒントになるかもしれません。

 ただし、育成は孵化サイクルの影響を、他の手段は複数のカードのシナジーによって確保されることが多いため、下準備の時間や必要な組み合わせの準備など、維持打点と比較して何らかの要求値が高い傾向にある印象です。
 その為、相手のセキュリティやブラスト進化など、攻めを崩された時に再攻勢を仕掛けるまでに遅れが生じうる点は懸念となります。

(維持打点)
 もう一つの考え方が維持打点となります。
この考え方は厳密にはここからさらに二つに分かれます。

 1つは即時打点と違って、速攻などを持たず登場→次のターンにアタックという手順を踏む打点になります。(待機打点)
 もう1つは即時・維持のいずれかの打点がセキュリティからのバトルやオプションで場を離れず、相手ターン中も生き延び次のターンにもアタックできる場合です。(生存打点)

 維持打点は要求される質や必要コストなどが即時打点に比べて安かったり、登場時効果などと並行して確保しやすくもあります。
 生存打点は相手依存が大きい分、リソース・速さの面でより効率的な打点足りえます。

 これらの打点は、即時打点と比較して相手からの干渉を受けやすく、相性によっては期待した打点がほとんど通らないこともあり得ます。
 また、生存打点は1回目のアタック時点で、テイマー・メモブ・トレーニングなどをめくって相手を動きやすくさせるケースも存在し、無暗に狙うといたずらにリスクを高めるケースもあります。

(積極打点)
 積極打点はST1ウォーグレイモンやアイズモンスキャッターモード、あるいはスパロウモンなど、その名の通り積極的にアタックする打点のことです。

 後述する消極打点と比較しての考え方になるので、こちらは打点としてはシンプルなものとなります。場を離れるリスクより、アタックの比重が大きいカードがこれに当たります。

(消極打点)
 消極打点はオーバーフロー持ちや、例えばブラックセラフィモンなど、場を離れる事でデメリットがあったり、場に残す価値が大きかったり、場を離れると困る⇒気軽にアタックできない打点のことです。

 これが多いと攻撃機会が減りやすく、コンセプトによっては目標育成先がこれに当たることもありえます。打点不足を感じる場合は、場を離れにくくするための補助をしてあげたり、別に打点役の準備を検討してもいいと思います。

※参考(◆セキュリティ、◇ダイレクト)
SA+4&1アクティブ
◆◆◆◆◆

SA+3&2アクティブ
◆◆◆◆


SA+2&2アクティブ
◆◆◆
◆◆

SA+1&3アクティブ
◆◆
◆◆


5アクティブ





【リソース力】

 カードを使うための手札、アクションに支払うメモリー。
多くのTCGにおける重要なポイントはデジカでも例外でなく、相手とのメモリーのやり取りがゲーム展開に影響を及ぼす点を思えば、デジカ独特な観点からも重要な要素となります。

 他の要素に比べて間接的な要素なため、これだけがあればイコール勝ちというものではありませんが、これが潤沢であるほど選択肢が多く取りやすく、アクション数増加、安定感も増すなど、強いデッキを目指すには高いレベルが求められる要素と考えられます。

 リソースも手札・メモリー・踏み倒しの、ざっくり分けて3つに分けて考えます。ボードやテンポなど、他にもリソースと考えられる要因もありますが、この辺りは他の要素に含まれたりしつつ、今回はこの3つをリソースとして定義します。

→手札
 進化では手札は減らず、育成を活用するデッキではデジタマが進化元を手札外から供給してくれる他、デジタマによっては手札補助能力等も相まって減りにくい傾向にあります。
それに対して、デジモン・テイマーの登場、オプションの使用などで減少するため、ハイブリッド系やコントロール系など、それらを行う機会の多いデッキは低い枚数で推移することもあります。

 デジカは複数のカードの組合せによって出力を確保することが多いことや、メモリーとの兼ね合いで取りたい選択肢が変わることがあるので、沢山ドローできることはリソース確保の面だけでなく、プレイの幅を出す観点でも重要度が高いです。

 相手の手札枚数参照効果や、手札が増える≒山札が減る⇒山札切れによる敗北。
あるいは、決着時に使いきれない手札が多い場合(特に敗北時)他の要素とのバランスが悪い可能性を要検討など、増やすのが良いばかりでないケースも念頭にはいれつつ、できる範囲で多く持てるようにしたいところです。

→メモリー操作
 デジカでは共有されるメモリーゲージをやり取りする関係上、コストの大きなアクションは相応の隙ができたり、小さくメモリを渡し合う展開では大きなアクションを取りづらいなど、アクションの大きさは拮抗しやすい傾向にあります。
そのため、相手よりも強い、大きいアクションをしたり、逆に相手にそれをさせない、あるいはやりにくくするために、メモリー操作(メモリー+、コスト軽減など)も強さを支える要素になります。

 また、メモブ、トレーニングの様なディレイオプションによる「タメ」も、単純なメモリ使用量では使用コストと操作量で差し引きゼロ、ないしマイナスですが、ディレイ分を考慮させて相手の想定範囲を広げることによるプレイ難度の上昇や、進化元効果やテイマーなどで発生するメモリー+に比べ1枚辺りの効果量が大きい⇒少ないアクション数で最大値を伸ばせるなど、準備時間・コストなど「量」と引き換えに「質」の高いメモリーコントロールと考えられます。

 踏み倒し(コストを支払わない)も、特定アクションに対する大量軽減と見るとメモリー操作の一貫で、軽減相当量が多くなりやすく強力なアクションになりやすいです。
ただし、その分対象の制限などで構築やプレイに制約が生まれることがあることや、準備にかかる手間、メモリーを見直したら印象より得をしていなかったり、踏み倒しに注力しすぎて起きているアクションそのものは平凡なこともあるので、魅力的で爆発力を秘めた要素な分、冷静な分析も考慮したい要素と思います。

【対応力】

→置き
 ブロッカー、初期盾+リカバリー&セキュリティ効果。
未然に対策を準備することで、即時打点に対して対策ができる。
相手も見てから対応できる。

→盤面(後打ち)
 デジモンの進化・オプション手打ちなどによる消滅やバウンスなどの除去。
効果が保証されるタイミングで行使しやすく、前述の置き干渉に対して対策の対策になったりもする。
期待される効果量は大きいが、既に致命的な被害が出た後だったり、そもそも打つ前に負けるケースもある。

【安定感】

→要求値
 ジョグレスやX抗体など、必要なカード数が多い「量」や、特定のカードを要求する「質」に、要求される「総メモリー」など、目指すパターンに要求されるものが多い程、揃いにくい⇒時間がかかる。
 メモブ・トレーニングで必要なものを揃えやすくする、狙いに必要なものをコンパクトにする、類似したカードやサブ選択肢など受けを広くするなどで、再現性を高める事で時間が短くなる⇒勝ちやすくなる。

→アクション幅
 デジカは進化によって、アクションの幅が変動していく。
例えば順当進化などは、揃ってない時の動きに幅が出にくい。
レベル3、次点で3~4コスで登場できるレベル4などや、オプション、テイマーなどはそれらの起点(ファーストアクション)として、動きの幅を広げやすい。
登場などを交えてラインを増やすことで受けを増やす、スライド進化、X進化等で脇道を作る、ファーストアクションを増やすなどができると、手札のブレなどに対応できる可能性が広がる。

・〆

 こちらの記事も精査していこうかと考えていましたが、評価基準を超えてデジカの考え方に発展して、当初漠然と抱いていたイメージより膨大になりそうだったので、この記事は更新せず一度区切りとします。
 これらについては、新弾ごと、ないし考え方の変化毎に、大筋の内容は同じ基準としつつ、適宜その時期の新しい記事として記録していくのか、それともそういう大きな記事を親記事?として作って、基準の変化は子記事?として更新していくのか、とか、ごちゃごちゃ考えてますが、やりたい形が決められて気が向いたら動けるといいな~と考えています。

 デッキ評価記事ともども、更新を期待された方には申し訳ないですが、記事そのものは引き続き書いていけたらと思っているので、そちらを楽しみにしていただけたら幸いです。
 それではまた次の記事で!

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