天の邪鬼
天の邪鬼
「占いは逆に考えるようにしている!」
ヘソマガリ、偏屈、天の邪鬼な人なので、
だろうなぁ!素直に占いを信じるはずもないし、このような人の口から占いという言葉が出てきたことすら驚きであって。
「あら?!占いって、占ってもらったことあるの?」
「あるわけないだろ!」
隣でそっと笑っている奥様は、
「雑誌の占い、、付き合い始めた頃、
え~と、何年だった?2017年?2018年?」
「知らないよ、、、俺はお前だけじゃないからな、」
ほー、、このように言われても平然としている奥様。
自分に対する夫の愛情に自信がある余裕を感じさせる。
奥様は、彼が占いは逆に考えるようになった経緯を話してくれたのですが。
テレビやネットや雑誌で公開されている占いは、不特定多数を照準にしているので、当たるも八卦当たらぬも八卦ってことですから。
占いを信じない、吉と出たら凶、素敵な出会いがありますと出たら、対人注意と考えるらしい。
それはあまりにも極端であり、信じない人が一応は気にしているので、ネットでもテレビでも、占いを耳にするのでしょうから。それを話すと嫌な顔をしましたが。
強い精神の持ち主、1人ぼっちでも、誰1人味方がいなくても、我が道を往くタイプ。武道の心得あり、語学にも長けて、、
ただ、私は、だから、
何か拠り所が必要なのだろうと思っていましたので、占いだったのかと合点した次第ですが。奥様の話によると。
占いで、月末には大金を手にすると出たらしく、彼は持ち金全て(コツコツ貯蓄タイプではありません、同い年の他社のサラリーマンに比べると高い給与をもらっているはずですが、貯金などは無いに等しいはずで)競馬場に行き馬券を買い大損して戻り、次にはtotoくじ、宝くじなどを買って、文無しになったそうです。
その時点で彼は占いを信じていたはずです。
大雑把で男気があるタイプです、ケチケチしない、おごるのは好きでも、おごられるのは好かない、、、大金が入る、、きっと、
数百万か、いやいや、もしかすると、数千万当たると、、自分だから、ケチケチしない自分だから、当たるんだ!と確信していたのでしょう。
奥様の話では、
約50万といくらかのお金が、全部消えたとか。
それ以来、占いは逆に受け取るようになったらしいのですが。
私は、少し、年月日や金額や点数などの数値にこだわる傾向がありますので、
しつこく、何年の何月の話かを問い、
「まあ!!そうなの!それ、その月は、奥様との同棲を始めた月じゃない?」
「ああ、、??」
「ああじゃないわ、、!
文無しになったから、うちに来い!
料理得意なんだろ、うまいもん食わせろ!それから一緒に暮らすようになったのよ。」
「その占い当たってる!当たったのよ!
奥様を得たじゃない?
大金どころじゃないわ!
海外にも付いて行ってくれて、文無しの人なのよ、あなた、貯金ないんだから、、そんなあなたに付いて行ってくれたのよ!
海外で出産して、、、、。凄い大金を得たのよ!」
奥様は、ちらっと涙を滲ませていましたが、
彼は、
「だから、
いやなんだよ、
ペラペラ話すとろくなことない、!」
と言いつつ、
ボソボソと、逆じゃないのか?そうか、考え方次第ってことか、、、と、
つぶやいていました。
メモ・今年は桜の開花も早かったですが、ツツジも満開。例年より1週間は早い。