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無事にミラノへ飛べるのか...!?

絶望の夜行バス。
とにかく祈りながら寝るしかない。
どうしてこうなるのだろう。。

そんな気持ちに苛まれていると、トイレ休憩のあと、隣の女の子がお菓子を色々くれた。水も持ってきてくれた。
英語は通じなかったけれど、翻訳で「私がお腹すいていたから、あなたも空いていると思って。」と言ってくれた。

ああ、なんて優しい子…!!!
私はこの子に会うためにこのバスに乗ったんだ…きっとそうだ…ああ、救われた….神よ….

そんなことを無理やり言い聞かせながら、バスは順調に走ってゆく。

しばらく意識を失っていた。
ふと目が覚めたときは明け方だった。
まだまだイスタンブールまで距離はある。
間に合うのだろうか…
不安だ。

不安すぎてずっとGoogleマップを睨んでいた。
この時間でこんだけ進んだからこのままいけばあと何時間で…
なんて無駄なことを考える。

そしてタイムリミットは近づいてきた。
都心に近くなるにつれて車が渋滞し始める。
進みが遅くなる。
溶けていく時間。。。

ぼちぼちと停車駅が出始めてきた。
私の目的地は終点。

どうする?このまま乗っていていいのか?
どこかで降りてタクシーに乗り換えた方が良いか?
でもどこで降りる?

Googleマップで位置を確認しつつ、次に停車したところで一度降りて運転手さんに聞いてみた。

「空港に行きたい。どうすればいい?時間がない!」と。

そしたら伝わったかどうか分からないままに、空港ならこのままバスに乗ってて。と。

バスに??乗ってていいの??間に合うの??え??

困惑しながらも車内へ引き返す。

どきどきしながら、次の停車駅でまたおじさんを捕まえて聞いてみた。

「空港に行きたい!」と。

そしたら「ここで降りな。こっから高速乗ってタクシーで行ける」
多分そんな感じのことを言った。

お互い英語が微妙で意思疎通できてんだか出来てないんだか分からなかったけど、なんとなく言葉の素粒子がそう言っていた。

ここがどこかも分からないけど、確かに高速道路はすぐそこにあるっぽいし、タクシーも止まってるし、もう降りるしかない…!!!!

荷物を持ってウロウロ。。タクシーのおっちゃんに声をかけられる。

タクシー乗りたいけど大丈夫かな…海外のタクシーって怖いんだよな…と思いながらも、成す術もないのでお願いすることにした。とりあえずクレジットカードが使えるかだけ念入りに確認。車内の読み取り機を指して、大丈夫と言ってくれた。

乗り込んでからドライバーさんに『空港までの料金は一律で決まっている。800TLだよ。OK?』と言ってくれた。大丈夫なタクシーだった!!!!もういくらでもいいから行ってくれ!!!ぶっ飛ばしてくれ!!!!

その気持ちが通じたのか(?)タクシーはスイスイと走っていく。

ものすごく早かった。『イスタンブール空港が見えてきたよ。ここは大きい。』などという会話も挟みつつ…あっという間に空港へ。

こうして無事、飛行機チェックイン2時間前という予定通りの時間に着くことができた。本当にめちゃくちゃ感謝した。命拾いPart2。Thank you very much!!!!(トルコではvery muchという言い方が主流のようだった)

ほっと胸を撫で下ろしながら、チェックインカウンターへと進む。
これで無事ミラノへ行ける…と思っていると


『Sorry…座席がいっぱいでチェックインができません。』


………?????????


旅は続く….



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中野愛菜(なかのえな)
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