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CAFUNÉ
消えそうに脆く儚い君を撫でる右手に愛を込めて。
酸味の強い珈琲を甘ったるいケーキで誤魔化すのってあまりにも私たちみたいで笑ってしまうね。角張った君の言葉は曲線の心に収まらず、愛は下を向いて枯れている。読んでくれている君に、きみに、キミに届きますようにの願いを込めて花束にする。運命って残酷ね。消えていく私の欠片を光の入らない瞳で追う。外は嫌に眩しくて恐怖に似ていた。シワひとつなくなった脳みそで絞り出す言葉たちがSOS。時速80kmに掻き消される本音で幼い頃の記憶は孤立してボロボロの心臓も煩い。2時間待ちの精神科。自殺防止センターのコールは鳴り響くばかりで救われない。君にだけは抱きしめて欲しかったよ。