「恋のキューピット企画〝村コン&サイハテハウス〟」 vol.36
サイハテ村には個性豊かな人たちが訪れますが、みな「自然が好き」とか「コミュニティに興味がる」とか似たような世界観を持っています。
中にはサイハテ村のような村を作りたいという若者もいます。そんな若者たちが集まるのですから、当然恋が芽生えるのも早いわけで、いつかそんなカップルたちが、それぞれに村を作ってくれたらいいなと思うわけです。
ただ、最近の若者は押しが弱いというか、なかなかきっかけを作るのが下手な子が多いようで、サイハテ村ならではの恋の企画を考えたのですが、それが思いのほか好評で今では年に一度の周年祭の看板企画になっているものがあります。
それが、街コンならぬ〝村コン〟です。コンセプトは村づくりに興味のある男女を結びつけ、サイハテ村に住んでもらいたい、という想いが込められているですが、
一体何をするかと言うと、毎年催し物は違うのですが初年度は、まず男女それぞれ15人ほどずつ参加者を募り、男性と女性に別れてもらいます。
そして、男性は制限時間1時間以内に〝椅子〟を作ってもらいます。素材は様々な大きさ、種類の木材を用意し、工具にしても、トンカチやノコギリといったものからインパクトドライバーやチェーンソーなど様々な道具を準備し、モノ作りの技術を女性にアピールしてもらいます。
素材の選別から道具の使い方、完成した椅子の機能性やデザイン性から、働く男のかっこよさをいかに魅せるかが鍵になるわけです。
鳥の求愛行動の中にはメスが気にいるような素敵な巣を作れる雄が人気であり、その技術は子孫を残す上で必要不可欠だったりしますが、村コンも同じこと。いかに暮らしの技術をアピールできるかが焦点になるわけです。
スタートの合図と同時に、男性陣は一⻫に木材の山に群がり、それぞれの椅子の制作に取り掛かりました。手慣れた手つきで作業を進める人、芸術作品のような奇抜な椅子を作る人、実用的な椅子を作る人、ノコギリを使うのが初めてなのかな?と思ってしまう人など、それぞれに性格が表れて面白かったのですが、
中には制作に数名の参加女性を手伝わせて、ハーレム椅子を作るツワモノまで現れ会場をにぎわせました。制限時間1時間はあっという間に経ち、それぞれに個性的な椅子を完成させました。
女性陣は何をしたかと言うと、椅子の制作と同じように、ブロックや石などを使ってかまどを作ってもらい、ワラや新聞紙、ダンボールや薪、ライターやガスバーナーを使って火を起こし、制限時間1時間以内にお茶を淹れてもらいました。
女性陣もなかなか火を点けられない人が多くて苦戦していましたが、男性陣が照れながらもフォローを入れたりして仲良くなるきっかけに。最後に、パートナーになって欲しい人がいたら投票箱に名前を書いて入れてもらうのですが、めでたくカップル成立もあり盛大に盛り上がりました。
それからと言うもの、毎年村コンが開催されるようになり、くじ引きでペアになった同士がサイハテ村にある草花や果物などの植物を使って着飾るサイハテファッションショーや、
ダンプトラックの荷台にペアで乗り、サイハテにまつわるクイズをして間違えたら徐々にダンプ機能を使って荷台を傾斜して落っことす〝サイハテウルトラクイズ〟をしたりと、年々村づくりに関わる様々な企画を考えて楽しんでいます。
他にも、男女二名ずつでサイハテ村の暮らしを体験する〝サイハテハウス〟という企画をしてみたのですが、プロモーション映像が恋を前面に押し出し過ぎたせいか申込者が集まらず、3ヶ月ほどでボツになった企画もありました。
そのプロモ ーション映像がこちらなのですが、「プロモーション動画戦国時代!? 熊本県に 対抗してサイハテ村も動画を作ってみた!」( https://liginc.co.jp/339638 )
熊本のローカルアイドルやプロのカメラマンに撮影に協力してもらい、本格的に制作した自信作だったので今でも心残りでもあります。
ただ、この映像に役者として参加してくれた男の子は、いつかこんな出会いが待っているんじゃないかという期待に胸を踊らせ、その後サイハテ村に数ヶ月滞在することになり、愛が芽生えたのはここだけの秘密です。
次回は、vol.37「まさかの〝野グソ〟で検索一位に」です。フォロー、スキ、シェアしてくれると励みにります!^ ^
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