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「働く=お金を稼ぐという呪縛」 vol.21

何のために働いているのか分からない。または、働く意味を〝お金を稼ぐこと 〟だと思っている人はとても多いようです。という自分も、そう思っていました。


20~30歳になるまでの10年間、自分の価値観や世界観はかなり自然回帰的なカルチャーに傾倒していて、〝お金〟に対して強い嫌悪感を抱いていました。


お金を求める=資本主義競争社会を受け入れるようで、自分もその一員なってしまうのでないか?幸せな生き方を模索しているのに、お金に囚われたり、 振り回されたりするなんておかしい!思っていたのです。


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それはお金を生み出す行為である〝働くこと〟にも通じることで、お金を稼ぐために働くことに嫌悪感や、ともすれば罪悪感すら感じていたのです。「働いたら負けだ!」と言って炎上したニートではありませんが、働くことに情熱を向ける事ができなかったのです。


「こんな面白いアイデアをやったら上手くいくかも!」とか、「こんなプロジェクトやってみよう!」と思っても、そこにお金の流れが見え出すと、急に熱が冷めちゃったりして、ヤル気がなくなってしまう。


まるで〝お金恐怖症〟 の末期患者のようでした。そんなある時、子どもに「父ちゃんの仕事ってなに?」と聞かれたことがきっかけで、働くということについて深く考えることになったのです。


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僕の仕事は、子どもたちに胸を張って未来を託すコト。そのために僕は、新しい暮らしの共同体モデルを作るのが自分の仕事です。 今までの自分を振り返っていると、急に「あぁそうか!働くことってとてもシンプルで、字のごとくただ〝人〟が〝動く〟ということなのだ!」と気づき、視界が広がり急にクリアになったのです。


〝人が動くこと〟とは、ビジョンや想いを具現化されること。この世界に存在する、人の手で作り出したすべては誰かがイメージし、それを形にするべく動いた結果なわけです。


そして、本来〝お金〟とは人の活動量や、価値を測り、具現化にかかるエネルギーをスムーズに流すためのモノサシなのだと気づいたのです。


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今までは自分の労力や時間を消費したことへの対価だと思っていた自分にとっては、とても大きな変化となりました。犠牲だと思っていた事がすべて、自分がこの世界に具現化したい未来へと続く道だと思えたのです。


そして、なぜ自分にお金がないのかという疑問にも答えが見えたのです。当時、僕は自分自身、または家族の幸せしか考えていませんでした。もちろん世界中の人が幸せになって欲しいとかって言う事は漠然と思っていましたが、具体的にイメージできていた対象は自分や、嫁と子どもだけだったのです。


そして、その幸せとは「自然の中で、健康的な暮らしを営む事」でした。きっと都会に住む人が憧れる〝田舎暮らし〟的なイメージと同じだと思います。その為に多くの人は、頑張って働いてお金を貯めて夢を掴もうとします。


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憧れの田舎暮らしのイメージは拡がっていき、実際にそんな暮らしをしている場所や人からアドバイスをもらおうと旅をしたり、本を買ったり、ワークショップに参加したりするわけですが、必要だと考えている資金がなかなか貯まらない。


そしていつしか体力の衰えとともに憧れは諦めに変わり、自分にはチャンスが回って来なかったのだと感じてしまう。そんな人のほとんどが、実は最初から最後まで、そのチャンスがあった事に気づかずに終わってしまうのです。


「家族と自然の中で健康的な暮らし」を望んだとします。これは、対象とする人が嫁と子どもだけな上に、そもそも健康的な暮らしとは、贅沢せず自然のものを戴けば叶うこと。それに今の時代、地方にはほとんどタダ同然で古⺠家を借りることもできますし、実際、僕の友達にもタダで土地と家をもらった人が何人もいます。


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つまり、望むものを手入れるための条件は最初からあったのに、夢を掴むためにはお金が必要だという暗示にかかり、夢に向かう最短コースで動かずに、自ら条件を重ねハードルを上げていった結果、大きく遠回りし、辿り着けなかっただけの事だったのです。


お金が集まらないのも不思議ではありません。その望みを具現化するのに関わる人はほとんど必要ないし、複雑な〝ヒト×モノ×コト〟の関係性もありません。ただ家族で実践してみればいいのですから。


逆を言えば、自分がこの世界に具現化させたいビジョンが、多くの人に関係すればするほど、お金は動かざるを得なくなるとも解釈できます。大きなお金を動かしている人は、多くの人を動かしている人ってことなのです。


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つまり、社会や、多くの人に影響が及ぶビジョンを描き、そこに向かって動くからこそ、そのエネルギ ーは大きくなり、動く〝お金〟も大きくなる。逆に対象が少なく、狭い範囲で事足りる行為なら、動く〝お金〟も小さくなる。


ともすれば、自分の手元にお金が無くても、自分がやりたい事が具現化されれば良いだけの事で、何より重要なのは自分の〝動き方〟の方だったのです。 多くの人が価値を見いだすイメージを明確にし、具現化するためにどう動けばいいか?どんな役割を演じて、どんな魅力的なストーリーを作るか?どうしたら多くの人が注目してくれるのか?動き方が決まれば、その流れを起こすのに必要なお金は自然と巡り出すのです。


働くことは、お金を稼ぐことではなく、望みに向かって動くこと。お金はただの潤滑油でしかないなら、あなたは自分のビジョンに向かってどう動きますか?


次回は、vol.21「田舎者、都会に行く」です。フォロー、スキ、シェアしていただけると励みになります!^ ^

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