はじめての夏休み。目的は果たせなかったけど得たものは大きい
はじめましてこんにちは、円(えん)です。普段は当マガジンの編集を担当していますが、諸事情により、代打で記事を書くことになりました。お手柔らかにお願いします。
生まれてはじめての長期休暇
平成最後の夏。生まれてはじめて、前向きな理由で長期休暇を取得しました。体調崩して1週間休み、とかはあったんですけど、旅行やら帰省やらを理由に休んだことってありませんでした。これまで一度も。
――っていう話を、ランチで立ち寄ったカレー屋の店長としたんです。すると、なんと彼女も長期休暇を取ったことがないんだとか。長期休暇が取れてない人って、結構いるのかもしれませんね。飲食店ならなおさらでしょう。
さて今回は、そんな長期休暇ビギナーの私が、長期休暇で何をしてきたかというお話です。
8月13日から15日まで、たった3日間の帰省旅行。地元へ向かう新幹線の車中、なんだかふわふわとした緊張感がありました。
はじめての同窓会へ。目的は謝るため
あまり真っ当な人生を歩んでいない私は、5年で卒業となる高専を4年で中退し、その際当時のクラスメイトのうち幾人かに多大な迷惑をかけました。
おかげで同窓会やら結婚式やらの誘いはほとんどなく、たまに誘われても私の方が気まずくて軒並み断る、という悪循環を繰り返していました。
だから、今回がはじめての同窓会。約10年振りに彼らとの再会を決意したのは、かつての学友に久しぶりに会いたい、というのももちろんありましたが、そういうもろもろの不義理を謝罪し、悪循環を断ち切りたかったからです。
そして迎えた同窓会当日、バスに乗り遅れました。これだから田舎は……。
歩くことを決めたのはバスに乗り遅れただけが理由ではなく、せっかくならかつての通学路を通りたかったのです。しかし、予想以上に変わっていない光景にやや落胆。私は、変わらないものより変わるものが好きみたいです。
夏休みで人のいない校舎や校庭は、寂しさだけがありました。
10年ぶりの会話もやはり変わらない
1時間かけてたどり着いた集合場所で無事拾ってもらい、同窓会会場まで2〜3時間のドライブ。高専は遠方から通う学生も多いから、同窓会となるとちょっと集まるのが大変なんです。
拾ってくれた友達とも実に10年振りくらいの再会でしたが、特にぎこちなさはありません。
高専はクラス替えがないので、クラスメイトとは最長5年の付き合い。さらに寮生活も共にしているので、そんじょそこらの同級生とはちょっと親しさの度合いが違います。
車内での会話も思い出話ではなく、もっぱら今の仕事や恋の話。昔から私は聞き手に回ることが多く、どんな相談に対してもそれなりにそれっぽいことを返せるのが自他共に認める強みです。
しかし、ちゃらんぽらんな生き方をしてきた私より、よほど真っ当な人間に仕事上のアドバイスをするのは、なんだか我ながら滑稽でした。
でも、今気になってる子にどうアプローチしていいかわからない……なんて相談は、学生時代を思い出してなんだか違う笑みがこぼれました。
同窓会会場は思ったより変わってた
やんややんや話していると、2~3時間は思ったよりもあっという間で、気づけば集合場所である料亭についていました。
会場はクラスメイトの実家で、地元ではちょっと有名なんだそう。在学中にもちょくちょく遊びに来たことがあったのですが、ちょうど厨房全域をリフォーム中だとかで、中はずいぶん見慣れない感じになっちゃってました。
さて、厨房がリフォーム中ということは事前にわかっていたので、今回はBBQと流しそうめんをやろうという計画になっていました。ぐっだぐだな準備は省いて、ハイライトをどうぞ。
強引なBBQ
……雨降りだしちゃったんで、室内で七輪BBQです。これはこれで普通にうまいし楽しかったけど、さすがに七輪3台並べると煙やばくて目開けてられませんでした。一歩間違えば危なかったんじゃないでしょうか。
予想外に楽しかった流しそうめん
雨が止んだところで、すかさず午前中から竹を切り出して用意したという流しそうめん会場へ押しかけます。
何気に流しそうめんも人生初だったんですが、めちゃくちゃ盛り上がりますね。動くものってとりあえず心躍る。童心にかえりました。
からの徹夜で麻雀
なぜか麻雀セットを持ってきたやつがいたおかげで、最後は徹夜で麻雀です。私は点数計算はおろか役もままならないので参加は辞退し、ぽつぽつと会話に混ざる程度でした。
目的は果たせなかった。でもきっと次は断らない
結論から言うと、きちんと謝ることはできませんでした。しかしみんなが変わらず接してくれるおかげで、次になにか誘われたときはきっと断らないだろう、という安心感も得られました。
ちなみにもっとも迷惑をかけたクラスメイトには、事前に「時間があれば当時のことを謝らせてほしい」という旨を伝えていました。私が学校を辞めたせいでいろいろな役職を押し付けてしまい、少なからず人生に影響を与えたであろう相手です。
そんな彼含め、みんながみんな、10年ぶりの珍客を疎むでもなく腫れ物扱いするでもなく、普通に話してくれました。
みんなからしてみれば当たり前のことなのかもしれないけれど、本当に嬉しかったです。今回意を決して同窓会に参加していなければ、こんな気持ちを味わう機会はなかったと思います。
本当に、長期休暇を取ってよかったです。
おまけ
もうひとつ、長期休暇を取ってよかったなと実感したエピソードがあります。同窓会(流しそうめん)の様子を親しい同僚に伝えたところ、こんな返事をもらいました。
「なんで夏休みない人にこんな楽しそうな写真送るの?」
「――なんてね。仕事大好きな円さんがちゃんと夏休み楽しめてよかった」
なぜか泣きそうになりました。嬉しくて感極まったというのもありますが、それくらい普段の自分は、頑張ってるように見えてしまってるんだな、という未熟さに対する歯がゆさもあり…。
まとめ
今回は、仕事人間だった私がどうして長期休暇を取る気になったのかということと、長期休暇を取ってみてよかったことを紹介しました。
日々の業務に忙殺されて、休みなんて取ってられない――とお嘆きのあなた。思い切って、長期休暇を取ってみてはいかがでしょうか? 休んだことによって溜まる業務も、意外と大したことないかもしれませんよ。