相性の問題 引き上げてくれる者
今回は、私自身の話です。私がエニアグラムをする以前の話をします。
もちろん、これは最終的にエニアグラムの話にもっていきます。
この話で出てくるのは、私の他は、友人Aと友人Bで、今回は友人Aのスランプ脱出についてのお話です。
友人Aは、普段は、心身共にパワフルな人物でした。心はめっぽう強いし、体も丈夫で、私はその生命力の強さをからかっていました。ところがこの友人Aには、弱点がありました。友人Aは、ときたま、なぜだか、スランプに陥ってしまうのです。そうなると、心が弱くなって、閉じこもりがちになります。そんなとき、友人Aは、私に(友人Bにも)スランプ脱出のアドバイスを求めてくるのでした。私はそのたびに、いろいろアドバイスをしていました。
そういうことが何度かあって、だんだんと分かってきたことがありました。友人Aには、私のアドバイスが効かないのです。
さらに分かってきたことがありました。友人Aには、友人Bのアドバイスが効くのです。その友人Bのアドバイスなのですが、私から見ると、ありふれたアドバイスにしか見えないものでした。ですが、友人Aにとって、これが効果覿面なのです。いつも友人Aのスランプ脱出のきっかけを作るのは友人Bでした。
今思うと、友人Aと友人Bは、『統合と分裂』の間柄でした。
スランプになった友人Aは、分裂の方向のタイプである友人Bの言葉で、その都度、スランプを抜け出せていました。
私の言葉は役に立ちませんでした。
こういったものを思い出してみると、ある種の相性はあるように思います。
ただ、『統合と分裂』のつながりは、やっかいだなあ、とも思っています。どういうことかと言うと、肯定と否定が入り交じったつながりだからです。なんと言うか緊張感があるんですよね。
ただ、良く働けば、人を引き上げることもできる "つながり" だということです。
私は、人を動かすには、今回書いたような相性があると考えています。ですから、あなたがスランプ脱出をさせようにも動かせない相手が"もし"いるとするなら、他の人の手を借りることも考えてみてください。事態が好転する可能性がありますよ。と伝えておきます。
参照
『【エニアグラム用語】統合と分裂』