9/26の日記 [ガンダムNTを見たが]
面白かった。面白かったけど…
ユニコーンはファーストガンダム、アムロとシャアの因縁から続く宇宙世紀の総括的な壮大なスケールかつ重厚なヒューマンドラマであったのに対して、今回のナラティブはどちらかというとユニコーンのその先としての物語にフォーカスしていた印象。だから単体で見れば良い作品なのだが、宇宙世紀というスケールで見るとユニコーンからのスケールダウンという印象をどうしても受けてしまう。
ユニコーンの対峙する表象的な敵は常に目の前の連邦、ジオン残党、ネオジオン、アナハイム、フルフロンタルと目まぐるしく変わりながらも、本質的な敵は人の歴史という確信があったからこそブレずに25話とアニメにしては短いながらも完璧な作品だった。
対してナラティブではタイトルにある通りニュータイプに対しての贖罪かと思いきや、そうではなく、主人公ヨナを取り巻く環境の物語。敵もフルフロンタルの失敗作。物語のスケールも縮小、敵の思想や強さもスケールダウン、無駄にでかく、そしてなぜか恐ろしく強いセカンドネオジオングと腑に落ちない要素が散見。
ヨナの物語としては綺麗に幕を閉じたが果たしてNT、ナラティブ、ニュータイプと名打つほどのスケールだったか?と言われればイエスとは言い難い。
ラストのバナージのその続きが垣間見えたのは非常に良い終わり方であったがそれなら最初からバナージとミネヴァのその後を描いていれば良かったんじゃって話になる。
うん、個人的にはバナージのその先がまだまだ見ていたいのかもしれない。人類の犯した罪を一つずつでも変えていこうとする小さな灯火である彼らのその先を。
そう考えるとやっぱりユニコーンって凄い話なんだよなあ。