死んだあの子。
あの日死んでしまったあの子らの事を考えていた。あの日自ら命をたったあの人のことを考えていた。似た仕草や似た風景が、懐かしい気がする知らないそれらがそうさせる。物質とは一体何なのか、身体とは何なのか。どうしてかなしくなるのだろう。何で泣いてるんだろう。まるで天気と同じ。晴れも雨も曇りもあるのが当たり前と言わんばかりに。バイオリズムというやつだろうか。全てはまるで違うようでどこか似ていて、きっとそうしてみていくと全部おんなじなんだろうと思う。
とにかく私は今、とてもかなしいよ。かわいいあの子はもういない。抱き締められもしない。気難し屋のあの人はもう戻らない。事実はかえられない、過去はもうここには無い。
それはきっと表面上のことなんだろうけど、私はかなしいんだ。今は涙がとまらないんだ。
まだ知らないからこそ、知っていることにかなしくなるんだ。
かなしくなるんだ。