えむたと安全通貨
えむたが為替投資を始めてから、今まで日本円とスイスフランは安全通貨と言われてきました。
理由は色々とありますが、それだけ日本の通貨に対しての信用度が高いことが第一要因だと思います。
実際、今までのチャートを見ても、リスクオンで売られ、リスクオフで買われるパターンは、日本の経済事情をよそにずっと変わりませんでした。
しかし、先週の円安でその考え方の根底が揺らいでいるようです。
コロナウイルスへのグッドニュースが出た訳でもなく、円安要因があまりないままドル円は固いレジスタンスと次々と突破していきましたね。
知り合いのトレーダーも、円高方向に考えていた人が多かったので、今回の上昇を大きく取れた人少なかったようです。
日本のGDPの先行き不安や、国内のコロナウイルスの感染拡大が、円の安全通貨としての価値を逆転させているという人もいます。
ちなみに、同じく安全資産と言われている金や債券の価格や、恐怖指数を調べてみました。
金は円安の流れの中でグンと上昇(リスク回避)しています。
逆に米国債10年利率は大きく下落(リスク回避)しています。
恐怖指数(VIX指数)は大きく上昇(リスク選好)です。
暗号通貨の動きもそうですが、今までのリスク視点からの動きの相関が変わってきているのかもしれません、
もし、この流れが続くのであれば、円安はこのままトレンドになってしまう可能性があります。
つまり、円の安全神話の崩壊です。
その巻き戻しはつまりリスクオフでの円売りを意味します。
チャート上では、週足の切り下げラインを大きな週足の確定足で上抜けたため、上目線方向で切り替えているところです。
今後の状況にもよりますが、円安傾向は続く確率は高そうです。
では、どの通貨が円の代わりに安全通貨になるのでしょうか?
スイスフランは以前から、安全通貨として有名ですが、新しくユーロを安全通貨として見る傾向もあります。
対ドルでは下値を探っていますし、最近のユーロリスクなどや、ブレグジットに続くEU離脱など問題は多々ありますが、底打ちをしたユーロがリスクオフの際に安全通貨として機能するというのは面白いアイデアですね。
また有事のドル買いでも知られるドルも安全通貨として働きますが、他国と比べ金利が高いため、リスクオン時に買われやすく、正直、日本円の代わりになるとは考えにくいですね。
どちらにせよ、今後のチャートの動きに要注目です。