
3種類の「ん」
前回の続き。
「ん」の音についてもう少し詳しくお話したいと思います。
■「ん」の音は大きく分けて3種類
昔はなかった音「ん」。
50音の中で母音(a.i.u.e.o)を伴わない音(つまり子音)
拍(モーラ)も母音+子音の音と同じ長さの音
そんなちょっと異質な「ん」の音は大きく分けて3種類あるんですよ!
●「舌内撥音(ぜつないはつおん)」(―n)
口内から流れ出る音を、舌を使って止める。
●「喉内撥音(こうないはつおん)」(―ŋ)
喉の奥から鼻にかけて息を抜くように発音。
●「唇内撥音(しんないはつおん)」(―m)
上下の唇を閉じて、前の音がこの唇の部分で閉鎖されたもの。
実際に言った方がわかりやすいと思うので、3つの言葉を用意してみました。
試しに声に出してみてください。
● さんだる
● まんが
● さんぽ
どれがどの撥音方法に当てはまるかわかりますか?
舌内撥音 → さんだる
喉内撥音 → まんが
唇内撥音 → さんぽ
昔の人は、しっかりこの3つを使い分けていたそうですが、私は意識して何度も声に出さないと分からない程度でした。(汗)
意識して使っているわけではないので、3種類の音があるというだけでも混乱してしまうのですが、後に来る音などの条件によって6種類の音になるそうです。
詳しく知りたい方はこちら↓
日本語は「子音+母音」の言語。
なんであいうえお表から外れているように記載されているのかなと思っていましたが、新しくできた音であり、50音の中で唯一の子音の音だったからということが分かりました。

英語の微妙な音は、口の形だけでなく、目に見えにくい、舌の動かし方や口の中の開き方が大きく関係してきます。
この日本語の「ん」のことを知っておくと、英語の「n(n/ɲ/m)」を発音するときにも、音がイメージしやすくなりますよ。
最後まで読んでくれてありがとうございました。




