【飲食店ワンオペこそホワイト】
#ワンオペ飲食店
https://g.co/kgs/wZar9V
飲食店において、
共に働く「人」は財産です。
しかし、苦心して確保した人材と店作りの喜びを分かち合う体験は素晴らしいですが、
“ひとりでマイペースに店をやりたい”と考える飲食店オーナーもいる。
接客から料理まですべてひとりで切り盛りする、いわゆる「ワンオペ」のお店。
なぜワンオペの店を作るに至ったのか、そして「ひとりで店を営業する」ために大切なことは何かをお話しさせてください。
想像を絶する苦労と共に得られる自由がある。
「自分にはこのスタイルが合っている」と心底思います。
正直、ワンオペ営業は想像を絶するくらいにキツイ。それでも、ひとりという自由さに、自分にはこのスタイルが合っているのかなと感じています。
仕入れから仕込み、営業中の調理、ご注文のお伺い、料理やお飲み物のご提供、バッシングはもちろん、予約の受付や閉店後の清掃、メニュー開発、メニュー表作り、各種SNSでの発信。
18席のお店の切り盛りをすべてひとりで行う楽しさ。
「ひとり焼肉が出来るような気軽な要素もありつつ、レストランに近い特別な時にも利用出来るスタイルのカウンター店です」
これまで培ってきた技を活かし、当店ではお客様が好きなものを自由に選んで楽しめる小ロットの単品メニューを豊富にしています。
大事なことは、
ワンオペだからと大皿料理に頼ることなく、「盛り付けの美しさも醍醐味のひとつ」「ワンオペならではのライブパフォーマンス」だと考えています。
ワンオペの何よりの利点は「すべての仕事を自分のペースで進められる自由さ」と「ひとりで完結できる効率のよさ」です。
「仕込みの開始時間も帰宅時間も、休憩のタイミングも、誰かに合わせたり気を遣ったりする必要がないし、用事や家族サービスでいつ店を休もうと御予約がなければそれも自由。
逆に僕も、スタッフの急なシフト変更や休みに慌てる心配もないですしね。人を管理する必要がないということは、それだけ料理に集中できるということ。仕込みや調理にかかる時間も、自分の力量だから把握しやすい」
一般的に、メニューの切り替え時や少しでも店のオペレーションに変更が生じた際にはスタッフ全員での情報共有が不可欠となるが、「ひとり」である以上はそれも不要。
「僕のようなマイペースな人間は、ひとりがちょうどいいみたい」です。
徹底した事前準備と工夫が、流れるようなパフォーマンスを生みます。
15時から仕込みを開始するとそのままノンストップで営業に突入。週末であれば、お客様が引き始めるのが22時頃、そこで一息つき、その後、営業中行えなかった食器洗いや鉄板洗いなど清掃を済ませ、翌日の準備を軽くしてから店を出るのはだいたい深夜0時頃、そこからメニュー開発やメニューをPCで作り印刷作業など、
すべての作業をひとりでこなさなければならないからこそ、少しでも高いレベルでお客様をもてなすための試行錯誤は人一倍に続けております。
美味しさと日々の作業量の削減を両立させる。
限られた時間と手数を効率よく使うためのフローはまるでパズルのようです。仕込み中に試作をしたり、カウンター越しのお客様の反応を見ながら瞬時に味や量の微調整ができるのも、
ワンオペカウンター店舗ならではですよね。
「お客様に“店”を理解してもらうことも大切」
予約にも独自のルールを設けています。同じ時間に2組以上の予約は受けず、出来る限り30分以上ずらして御予約を受けるようにしています。
すべてのお客に気持ちよく食事を楽しんでもらうため。
「ワンオペの一番の弱点は、ご来客が重なると対応が出来ないこと。だからこそ、こちら側もできる限りの準備をした上で、うちがどういう店でどんな風に楽しんでいただきたいのかを事前にお客様にお伝えたいし、理解していただくことも大切だと思っています」
自由に、そしてゆっくりと焼肉を楽しんでほしいというのが一番の願い。お客様には最大限に満足して帰ってほしいからこそ、小さなことでも懸念がある場合は予約時に伝えております。
最初に納得して来ていただくことでお互いのフラストレーションは最小限にしたいですよね。
「コース料理一本に絞ればもっとかなり楽なのでしょうが、それは僕が望む食事の楽しみ方ではない。この小ロットで豊富なメニュー群、こまめにメニューの入れ替えを行うスタイルだからこそ焼肉なのに月に4回とか来てくださるお客様もいらっしゃるし、何より、その日が始まってみないとわからないドキドキ感、オーダーの作業順を瞬時に組み上げて舞い踊るように調理するのが僕自身も楽しいんです」
ワンオペだけどひとりじゃない。切磋琢磨し合える仲間の存在がパワーになります。
確かに店に立つのはひとりだが、支えてくれる人はいる。
買い出しや営業前店内清掃を手伝ってくれる10年近くそばにいてくれる方や10年以上の顔なじみの常連客や、頻度高くきてくださるお客様、近隣のオーナーたちの存在です。
「お客様でもあり友人でもあり、ライバルでもあり仲間でもあり、とても心強い存在」
これからの世の中、料理のジャンルを問わず、固定費に人件費も抑えられるからこそ、料理の単価を下げれスピード感あるワンオペ店舗も選択肢の一つとして広がっていくだろうなぁと思っています。