SSS~救急隊の5大不整脈その4~
シリーズ 救急隊の救急隊による救急隊のための心電図vol.12
この記事を読めば救急現場でSSSで悩まなくなります!
SSSとは、、、、洞機能不全症候群のことをいいます!
洞機能つまり心房にある洞結節が働かなくなる不整脈なので、致死的です!!
なぜ救急隊の不整脈に入るのか?
洞機能不全症候群が原因で徐脈になり心拍出量が下がり血圧が生み出せない状態になり簡単にCPAになってしまうからです!
PVCとは違いSSSは徐々にCPAに向かっていきます!
この記事を読んでSSSについて学び救急現場でCPAに備えられるようになりましょう!
そして、主に覚えるべきSSSはルーベンシュタイン分類で3つに分かれてあります!
1 SSSの共通した心電図所見
⑴50回以下の徐脈
⑵PP間隔が延びる
以下の①or②の条件によりPP間隔が延長します!
①R-R間隔が延長することによりPP間隔が延長する
②P波とQRS波が同時になくなる影響によりPP間隔が延長する
2 Ⅰ型 高度な洞性徐脈
よく見かけるノーマルな洞性徐脈です。
⑴50回以下の徐脈
⑵PP間隔が延びる
①R-R間隔が延長することによりPP間隔が延長する
3 Ⅱ型 洞停止と洞房ブロック
⑴50回以下の徐脈
⑵PP間隔が伸びる
洞停止と洞房ブロックは共に洞結節が正常に機能していない為、P波とQRS波が同時になくなることによりPP間隔が延長しています。
そして、両者にはPP間隔の延長の仕方に違いがあります。
①洞停止の場合
延長したPP間隔がそれまでの整数倍にならない
②洞房ブロックの場合
延長したPP間隔がそれまでの整数倍になる
4 Ⅲ型 徐脈頻脈症候群
頻脈の後にⅡ型のSSSが出ます。
5 SSSに共通した症状
心拍が停止している時間に応じて以下の症状が出ます。
⑴ 3秒 めまい
⑵ 5秒 失神
⑶ 10秒 痙攣
6 病院での治療
⑴ Ⅱ型はペーシング
⑵ Ⅲ型はペースメーカー適応
7 搬送先医療機関
循環器対応の病院へ搬送して下さい。ペーシングやペースメーカーの手術は循環器対応の病院でなければ、行えません。
8 搬送中の処置は?
以下の⑴と⑵の場合はCPAに備えてAEDパッドを装着して下さい。そして、素早く病院へ向かうことが最大の処置です。
⑴40回以下の徐脈
⑵Ⅲ型
SSSも状態によっては搬送中にCPAになってしまいます。CPAになっても徐脈による心肺停止なのでAEDを装着したとしても除細動をする可能性は低いことが考えられます。
つまり救急現場で出来る処置は素早く搬送することだけです。しっかりと鑑別し早く循環器対応の病院へ搬送することを心がけてみて下さい。
心電図や循環器で悩んでいたら、ライダーに相談して下さい。特に僕もSSSが分からず、循環器へ搬送するのか悩んだ経験があります。
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