救急現場における12誘導心電図の超簡単な考え方
シリーズ 救急隊の救急隊による救急隊のための心電図vol.14
12誘導心電図を救急現場向けに超簡単に説明します!
この記事を読めば12誘導心電図の基本が理解できます!
1 どこへはるの?
⑴と⑵合わせて10個の電極を体に装着します!
⑴ 電極(シール)を貼る場所は胸に6個。
赤、黄、緑、茶、黒、紫と覚えて下さい!
貼る位置は
赤(V1)・・・第4肋間胸骨右縁
黄(V2)・・・第4肋間胸骨左縁
緑(V3)・・・V2とV4を結ぶ中点
茶(V4)・・・第5肋間鎖骨中線
黒(V5)・・・左前腋窩線でV4と同じ線上
紫(V6)・・・左中腋窩線でV4と同じ線上
⑵ 四肢に4個。
2 どこをみているの?そして、どこをみるの?
⑴左心室を見ている
シールを貼った場所は胸の左側がメインですよね?
12誘導心電図は左心室を見ています!右室が見たければ、右側に貼りますよね。
なぜ左なの?
それは左心室が全身に血液を送り出す、血圧を生み出す一番大切な場所だからです!
⑵3本の血管を見るだけ
そしてこの左心室は3本の血管から栄養されています。
つまりこの3本の血管の変化を12誘導心電図でみてあげればOk!
⑶心筋梗塞も3種類だけ
心筋梗塞とは冠動脈が閉鎖して血液が通れなくなる病気です。
つまり心筋梗塞の種類は冠動脈の種類と同じ3種類です。
それぞれの種類に応じた場所が心電図上で変化します!
□下壁梗塞
○前壁梗塞
△後壁梗塞
3 どうやって読む?
⑴波形を一つづつみる
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、aVR、aVL、aVF
V1、V2、V3、V4、V5、V6
12個の波形を一つづつみて下さい!
⑵一番大きく変化してる場所
ST上昇とST下降を見つけたら、ST上昇が一番大きな変化になります!
ST低下だけなら、そこを大きな変化だと考えて下さい!
⑶ST変化の見方
STが上がっているか下がっているかは基線を中心に考えます!
基線はP波の始まりから次のP波を結んだ直線です!
STってどこか分かりますか?
線でいうとこの位置ですね!
しかし、線で見ようとすると分かりづらいです!
S波の終わり、T波の始まりを点で見てみましょう!
4 問題
STは上がっている?下がっている?
そして、どこの冠動脈の異常ですか?
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さらに詳しく知りたい方は私の師匠である谷口総志氏の『心電図最後の教科書 12誘導編』を参照してみて下さい!
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