AF~救急隊の5大不整脈その2~
シリーズ 救急隊の救急隊による救急隊のための心電図vol.10
この記事を読めば救急現場でAFを判断し適切な病院へ運ぶことができます!
1 AFについて
AFとは、、、、心房細動のことをいいます。
つまり心房を中心に細動波いう細かい電気信号が発生している状況です。
2 AFの心電図所見
⑴P波がない
⑵f波(細動波)がある
⑶R-R間隔が不整
⑵の細動波があるため基線がギザギザしており、P波が本当に見えないです!それに加えて⑶があればもうAFになります。
3 AFの主な症状
⑴動悸
⑵胸部不快感
⑵の症状があると一見すると心筋梗塞があるのではないかと考えてしましますが、心電図を測定するとf波が簡単に見つけられるので鑑別は難しくありません。
4 なぜAFが救急隊の不整脈に入るのか?
それはAFが脳卒中(脳塞栓症)を起こす原因になるからです!そして、このAFが
あるかないかで搬送先が変わってきます!
AFが起こると心臓は細かい動きをたくさんするようになります!そこで左心房内に血液の淀みが生じて血栓(血液の塊)ができ、この血栓が脳へ飛んでいき詰まってしまいます!
そして、大動脈弓から直接出ている左総頚動脈に詰まります!
5 病院内での治療
⑴AF単独の場合
投薬かカーテーテルアブレーション
⑵AFがあり神経症状(麻痺、構音障害、失語など)がある
血栓回収療法
腸骨動脈からワイヤーを挿入し、詰まった血栓を回収します!
これが実際に回収された血栓の写真です!
6 搬送先医療機関
⑴AF単独の場合
循環器内科orかりつけ病院
⑵AFがあり神経症状(麻痺、構音障害、失語など)がある
血栓回収療法が出来る脳神経外科
血栓回収療法のタイムリミットは6時間~8時間と言われています。TPAが4.5時間であるのに対して適応する時間が長いです。
しかし、実施できる病院が限られるので救急隊は把握しておく必要があります。
AFを理解できれば、循環器だけでなく脳疾患まで鑑別できます!
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