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KS-LW-9500EVO.IIを聴く

KS-Remastaさんの新商品KS-LW-9500EVO.IIが届いたので、Mark Levinson MLC-1に装着して聴いてみました。

KS-LW-9500EVO.IIは、線材にオーディオ専用導体PC-Triple C/EXを使用した製品で、外側を銀線で包み2重構造にしてあるとのことです。線材が太く非常にしっかりした造りです。

MLC-1は’70年代半ば頃Mark Levinsonからの依頼によりNakamichiがデザインし、カートリッジのOEM製造を行っていた武田治夫氏が造り上げたカートリッジです。

中身はオーソドックスなオルトフォンタイプですが、武田氏のカートリッジの特徴であるアルニコマグネットを使用しており、コイルがEMTのカートリッジのようにパラレル巻きになっている事と、線材が武田氏オリジナル「雅」の銅に対して銀線を使用しており、アルミカンチレバーにラインコンタクト針を使用していることです。

MLC-1にはボディ色が2種類あって、黒色はインピーダンス3Ω、銀色は1.5Ωで、銀色ボディのほうが数が少ないとのこと。
製造数が僅か100個程度のため、どちらも滅多にオーディオショップやオークションに出てくることがありません。

出力電圧も鉄心カートリッジとしては弱く、聴いた感じではFR-1mk2と同程度で0.1~0.2mv程度の印象です。今回はYAMAHA HX-10000のハイゲイン入力でロードし、LNP-2Lの20dB GAINで受けて聴いてみました。

MLC-1には無印銀線のリードワイヤーを使って来ましたが、繊細な印象は受けるものの、今ひとつ線の細さが気になっていました。

9500EVO.IIに付け替えてみると、フワッとした空気感を感じると共に、芯が太くハイスピードな印象でした。解像度も申し分なく感じられるため、Mark Levinsonのサウンドにも非常にマッチして良い感じだと思いました。

次にMC-F1000でも試してみました。MC-F1000はVictorのMC-L1000のプリントコイルからFidelix製コイルに交換したスペシャルバージョンで、未だ市販はされておりません。

こちらは既に定評のあるKS-LW-4000LTDが装着してあったため、然程変化はないものと思いきや、かなりのグレードアップ感を感じることが出来ました。

4000LTDは4N-OFCを使用した非常に完成度の高いリードワイヤーです。特に尖った部分がなく全帯域においてウェルバランスで、テクニカのPCOCCと比較しても桁違いの性能を体感出来る素晴らしい製品だと思います。

9500EVO.IIは更に突き抜けていました。どこまでも見通しの良くなる空気感と、ハイファイかつ高解像度なのですが、柔らかい表現が出来る様は絶妙です。中低域の分厚さもしっかり出ています。

2つのカートリッジを9500EVO.IIで聴いてみて、カートリッジの性能を余すことなく引き出してくれる素晴らしい製品であると感じました。

※KS-LW-9500EVO.IIは発売記念価格として年内は20%OFFの8,800円で提供してくださるとのことです。ご興味のあるかたはKS-Remastaさんまで直接お問い合わせください

9.26.2021

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