飯塚幸三は上級国民じゃない
飯塚幸三氏、、、19年4月19日に東京都池袋にて事故を起こし11名に死傷させた人物で現在刑事訴訟中である。
彼といえば「上級国民」「殺人犯」「死刑にしろ」などとネットをはじめとする世間から大バッシングを受けていたのは記憶に新しいだろう。
しかし彼が本当に「上級国民」なのか疑問が残るところである。
彼がそう言われた所以といえばやはり「逮捕」されなかったことや「容疑者」と報道機関が使わなかったことが大きな原因だろう。
多くの国民やネットの声はその大半が「なぜ」逮捕されなかったのかというロジカルな思考を捨て、被害者感情や遺族感情にのっとった感情に身を任せ彼にれっきとした犯罪である「誹謗中傷」を繰り返していた。
ではなぜ彼はすぐに逮捕されなかったのか、、、
それは権力や特権があるわけでもない、司法制度にすべての理由が隠されており彼はそのルールのなかで逮捕されなかったのである。
日本では「逮捕」されたら48時間または20以内に起訴する必要があります。
ですが事故当時は飯塚幸三氏も怪我をしており取り調べができない状況であったり証拠隠滅する恐れがなかったために警察は逮捕せずに「慎重に」そして「確実に」捜査する選択をしました。
ですが多くの国民が望んでいたようにすぐに「逮捕」してしまうと長くても20日しか捜査できないため、起訴しても皆さんが思うような判決にならなかったように思えます。
逮捕→拘留、取り調べ(最大20日)→起訴→裁判
このロジックをしっかりと理解している人間からしたら今回の国民の反応はまさに「情報弱者」でした。
「容疑者」と呼ばれなかったのも「逮捕」されていなかったためです。
ですが被害者やその遺族たちの感情を考えればこんなことを語るのは心苦しい時もあります。
しかし感情を優先してしまい、日本の司法に関する原則が崩れてしまうのは大変危険なことであるので感情とは切り離して物事を考える必要があるのではないのかと思います。
まとめに入ります
・飯塚氏は日本の司法のルールの中で適切な扱いをされてる。
・社会の仕組みと感情はある程度切り離して考える必要がある。
・「なぜ」逮捕されなかったのかを「上級国民」で片づけるのではなくその先にある「本質」を見抜く
また僕は決して彼を無罪にしようなどと主張しているわけではなく、法律と司法にのっとった正しい裁きを受けて欲しいと考えています。
また今回の事故で被害に遭われた方々及びそのご遺族が一日でも早く苦しみから解放されることを祈っています。