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頭の中の道が突然開ける瞬間がある。
その道ははっきりとした大きな道。まさにメインストリート。
この道を歩かない手はないでしょう、と歩を進めていると、周囲の人が目に入る。
同じ大通りを歩いている人もいれば、舗装されていないデコボコ道や獣道を歩きにくそうに歩いている人もいる。
何故この歩きやすい道を通らないのだろう、と不思議に思う。
しかしそんな人にはこの自明と思われる道筋が、見えていないのだ。実は持っている地図は同じではない。よって見え方も人によって違うのだ。
逆に自分が獣道で迷っているとき、舗装された道を歩いている人もいるだろう。歩いている一人ひとりにとっては、目の前の道こそが唯一の道なのだ。
歩きやすい道へと導くことは「教育」なのかもしれない。しかし、それは唯一絶対の正解ではないのだ。
なぜなら、獣道を歩かなければ見えない景色があるからだ。嗅げない臭いがあるからだ。踏み締める土や石のゴツゴツした感触を知ることができないからだ。それも生き方の一つかもしれない。
歩きやすい道へ導くのではなく、共に悪路を往き、躓かずに進むための歩き方を見つけることもまた教育である。

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道。way.
ある物事に対しての解決法、取り組む手法が人によってずいぶん違うと感じた時にこんな喩えが浮かびました。
自分が当たり前の常道だと思っていた方法が人にとっては当たり前ではなかったり、逆も然り。
その方法を知っていても出来ない事情があったり、どの道を選ぶのがベストなのかは人によって違うのだろうな。

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エンプティ・オーブン
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