「しっぽのないマプ」④
ポナシがおそるおそるめをあけると、なにかがあたまにかみついていました。
「あれ?いたくない」
ポナシがいうと、そのなにかはしょんぼりとポナシからはなれました。
そして、
「やっぱり、キバがないとダメだぁ〜!」
とさけんで、メソメソなきだしてしまいました。
よくわからないけど、なんだかかわいそう。
そうおもったポナシは、リュックからとっておきのマンプキンパイをとりだすと、なぞのいきものにあげました。
「くれるの?ありがとう。きゅうにかみついてごめんね」
あまいマンプキンパイをたべたなぞのいきものはげんきになって、じぶんのはなしをはじめました。
このいきものは、カルルとよばれているそうです。
カルルはルルガもりにすんでいる、あのおそろしいガルルのなかまでした。でも、みんなにははえているりっぱなキバが、なぜだかカルルにははえてこなかったのです。
みんなみたいなキバがほしくて、カルルもねがいのはなをさがしにこっそりいえをでてきたところでした。
つづく。
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