山本由伸の変化、打たれなくなった理由(セイバーメトリクスの観点から)
こんにちは、空虚と言います。
前回、山本由伸選手が打たれた理由という記事を書かせていただきました。
今回は、なぜ山本選手は打たれなくなったのか、どこが変わったのかについて説明していきたいと思います。
山本選手の今までのピッチング
1戦目
1回4安打1四球、5失点
2戦目
5回2安打0四球、0失点
3戦目
5回3安打2四球、0失点
ここまで改善するものなのか、解説していく。
前で投げれるようになった。
前回、プレートに比べてどれだけ前で投げれたかを示すエクステンションという指標を取り扱った。その際、山本選手はカーショー選手に比べて、エクステンションの値が低い、つまり前で投げれていないということを指摘した。そのエクステンションが2試合目、3試合目でどのように変化したかを見ていく。
これを見れば、明らかにエクステンションの値が増加、安定しており、改善されていることがわかる。さらに、カーショー選手のエクステンションの値の平均は6.1フィートだったため、2戦目3戦目の山本選手のエクステンションはカーショー選手よりも良いということになる。山本選手のほうが身長が低いのにである。
エクステンションの値をあげることによって、山本選手は、バッターのボールに対しての体感速度を上げることができ、ボールストライクの見分けも難しくさせることに成功したのである。
カーブはもともとすごい
MLB.comで山本選手のカーブのすごさが取り上げられていた。それは、カーブの達人カーショー選手と比べたとしても、言えることである。
山本選手とカーショー選手の変化量のグラフを比較してみたいと思う。
これを見ればわかるだろう。カーショー選手はいわゆる縦カーブである。しかし、山本選手のカーブはカーショー選手のものと同じまたはそれ以上の縦変化があり、加えて横変化もするというとんでもないボールである。
また、山本選手のカーブボールのアクティブスピンは95.5%でMLB2位である。
アクティブスピンとはどれだけ回転が変化に寄与できているかということを表す指標である。
山本選手はカーブの平均回転数が2800回転/分ほどであり、その高い回転数を効率よく変化量に反映させられているというのも納得できる。
結論
まとめとしてはエクステンションの値の増加と安定が、山本選手の改善につながったと考えられる。もちろん、初回はMLB初めての登板ということで、精神的な部分も多かっただろう。これからの山本選手の成功に期待したい。
おまけ
自分で少し結論がつかなかった指標がある。リリースポイントの上下左右の値が少しずつ変化しているのが気になっている。
試合が進んでいくにつれて、捕手から見た山本選手のリリースポイントがわずかではあるが、右にずれている。真ん中から投げた方が変化が分かりにくいからそうしているのか。それともたまたまなのか。今回分析している過程で少し疑問に思った点である。
自己紹介
ここまで読んでいただきありがとうございました。前回ですます調だったんですが、今回はだである調にしてみました。まあどうでもいいですよね。自分はかなりのMLB初心者で結構選手の名前がわからないことも多いのですが、優しく接してもらえるとありがたいです。
フィリーズファンです。一応ドジャースも応援してます。
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https://twitter.com/empty8128(結構言葉遣いが汚いです。すみません)
ヘッダー画像
Dodger Stadium viewed from the upper deck by Junkyardsparkle, CC0, via Wikimedia Commons (https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dodger_Stadium_field_from_upper_deck_2015-10-04.jpg)
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