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【No.8】得意技6・見返りマウント

ぱっと見は、本当にちゃんとしてる姑。そつなく大人らしい対応はする。姑としてやってくれすぎなくらいの時もあり、物理的にはありがたかったけど気兼ねする気持ちはずっとあった。特に子供達のことになると、過剰なぐらいの時もあったのも気にはなっていた。なぜなら、彼女が求めるようなお返しができるのか、いささか不安だったから。ある日、できるだけ何かやってもらうことは避けたほうがいいと確信した出来事が起きた。


自分よがりな見返りマウントを平気で主張する

それは次女の誕生日に起きた。ある年の次女の誕生日の日、朝から頭痛がしていた私。午後にかけてどんどん悪化して、薬を飲んでも効かないようなひどい頭痛に耐えていた日。まだ小さい頃だったこともあるし、がっかりさせたくなかったし、今日終わらせたいと思ったし、誕生会のための食材を買ってしまっていたのもあり、体調悪すぎたけど強行した私。もう最終的には割れるような痛みが頭を遅い、料理作って並べて片付けるのは至難の業だった。でももうやってしまったのだから、やり終えるしかない。姑は呼んでなかったからよかったけど、プレゼントをもらっているっから連絡しないわけにもいかず、なんとかラインでお祝いできた旨とプレゼントのお礼と次女の様子を伝えてホッとしていた。

しばらくしたらスマホが鳴って、こんな夜に誰かと思えば姑だった。一瞬スルーしようかと思ったんだけど、また明日相手するのは気が重すぎたので今晩終わらせようと思って出た。その内容が驚きだった。

姑「私、楽しみに待ってたのに。これからはラインじゃなくて電話にしてくれない?」
(私、しばしフリーズ。え、体調悪すぎてやっとの思いで任務を終えたのに。この頭痛の中、誰かと電話なんてできるわけなかった。)
私「すいませんが、私ひどい頭痛で誕生会もやっとの思いでできたんです。電話なんてできる体調じゃなかったです。」と伝えた。
姑「あら、そうなの。でも私寂しがりやだから。やっぱり声聞きたいじゃない。私、そういう人なの。」
呆気に取られた。

「わたし、そういう人なの。」だって。知らんやん、そんな身勝手な要求。私の体調不良なんてさらっと聞き流し、こういう人だからよろしくだって。そもそも電話が大嫌いの私にとっては、元気な日でも電話は避けてるような人間。「すいません、私にそう言うこと期待しないで下さい。」と耐え切れず初めてはっきりとした拒否を言い切ってしまった私だった。この頃はまだ、うまく波風立たないように頑張ってたから、ここまで言えたのは初めてだった。

今思えば、そんなに体調悪ければ延期したほうが良かったのかもしれないし、姑への連絡は夫に頼めば良かったような気もするけど、いろんな要素があったから主婦としては全部の効率考えたら自分の頭痛を耐えることが一番いい気がしたんよね。自分が渡したプレゼントに対して、大騒ぎして喜んで電話もらわないと満足しない。「私、こんなけやったんだから、こんなけ返して。」見返りは確実にどんなことにも求めている。その本性が確定的になった出来事やった。こうやって何かにつけて押し付けがましいのが特徴。

孫より息子より「自分」が何を失うか

またある時はこんなことがあった。夫が離婚を言い出した時の姑の言葉にも驚愕した。亡き義父が残した会社をどうにか潰さないようにと必死に色々奮闘してたんやけど、借金が嵩む一方で、これ以上妻の私に傷を負わせたいくないと、離婚した方が私だけでも助かるんじゃないかと言い出した。その話を姑にしている時、彼女はこう言った。

「なんでそうなるよ。私が育てたのになんで私が子供たち奪われないといけないのよ」

ん?誰が育てたって?いや、私と夫ですが?要約すると、「子供たちが小さい時に手助けしたのはほとんど私なのに、離婚したら嫁が孫たち連れて出て行っちゃって、嫁の両親に子供たち持っていかれるってことじゃない」ってこと。確かに、たくさん子守してもらったけどさ、なんで「私が育てた」ことになるわけ?そもそも、離婚した時の子供たちの心を案じるわけでもなく、そんな究極の選択にまで追い詰められた息子を案じるわけでもなく、そんな究極の選択を突きつけられて、離婚後どうすんねん!な嫁のことを案じるわけでもなく、案じたのは自分が子供を奪われるってことやった。ほんで、「奪われる」ってなんやねん。孫はあんたの持ち物ちゃうねん。この一文で、ますますこの姑の仮面の下の本性が顕になったもんで、その衝撃は半端ちゃうかったわ。

行き過ぎた祝返しの要求

まだあったわ。姑のお友達にお孫さんが誕生した時の話。お世話になってるお友達だからと、面識はないけど出産した娘さんに出産祝いを出したらしいのだけど、お返しの品がさらっと送られてきただけで電話一本もないと文句言い出したのには驚愕だった。そんな面識もない親のお友達にまで電話なんてできないよ。初めての子育てで寝れない日々で、出産祝い返しのお品を送る作業だけでも大変なのに。そんなの求めすぎ。だいたい、お世話になったお友達への気持ちだったんでしょ?「お世話になったお礼できた」それで終わりでしょ。祝い返しのお品はくれてるんだから、電話なんて。そんなに感謝されたかったんかい。もうほんと信じられなかった。

全ての善行が無駄になる理由(なんならマイナス)

「私がこんなけして来たんだから、当然でしょ」「こんなにして来たのに、私は何もしてもらってない。」「こんなにして来たのにお礼の品もない。」彼女は必ず誰かに手を貸したり贈り物をしたりするとき、「然るべきお礼があるべき」と言う観念を持ってやっているのだと思う。ひたすら「いい人」であることを目指し、一見人当たりもよく丁寧で親切。でもその奥では、そうであることで誰かからエネルギーをもらい、自分の中にある穴を埋めようとしているにすぎない。そうでなければ、今までやってきた善行に対する見返りがなかったとて、感謝がないだのお礼がないだの、他者を非難する言動にはならない。せっかくいいことをしていても、そこに「愛」がないのと一緒。手を施したその相手から、自分の狭き価値観の中で正解としてるお返し方法でなければ、他者にバツをつける。結局全ての善行が無駄になる

まとめ①|見返りマウント型エネルギー泥棒

  • 異常なぐらい親切で施しが厚いけど、その分自分が思う形のお礼が欲しい

  • 人からのお礼や感謝からエネルギーをもらう

  • 「自分がどれだけやってあげたか」を主張することでマウントを取る

  • 基本「愛」ではなく「見返り」欲しさで動く

  • 外見上、「いい人」なのでわかりにくいのが特徴

まとめ②|学びと対策

  • 極力関わらないようにするしかない(笑)

  • あまりこちらの生活についてわかるような情報を与えない
    (勝手に品物送ってきたりお世話をするマウント機会を与えないため)

  • 自分軸でしか動かない人間だということを早い段階から貫いておく
    (陰で文句言われることは確定ですが、強く生きる者に関わってくる勇気はないので関わらないで済む、と思う)

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