できないけど、できないままでいいこと 4月27日(土)朝日記
小林賢太郎さんの新著『表現を仕事にするということ』を読んだ。
私が夢中で追っかけていた頃の小林さんは、「だいぶ尖ってる人」「かっこつけたい人」という印象が強かったし、それが愛おしくもあった。
そして今、もう50歳になったらしい!
文章からは、人生を熟成させた"まろみ"が滲み出ていた。
不器用な性格をなんとかしようと四苦八苦した結果、いろんな荷物を降ろして悟りに近づいているような感じだった。
いや、悟りは言いすぎている。まだ悩みが多そうだし、その分現役感もある。
中でも参考になったのは、自分の「できること」と「できないこと」の整理についてだ。
昔の小林さんは、なんでもできるようにならないといけない、とあらゆることを勉強していたそうだ。
テレビに出てみたり、表現のためにブロードウェイの近くに住んでみたり。
でも、ある時から、
「できること」は
●やること
●やらないこと
「できないこと」は
●できるようになりたいこと
●できないままでいいこと
に整理した方がいいことに気づいたのだと言う。
すごくハッとした。
私は今まで、「できることでやること」と「できないことでできるようになりたいこと」しか見ていなかった。
その他はざっくりと全部「やらなければいけないこと」に入れてしまっていた気がする。
これらは自分にとって無理の生じることばかりで、自分の余計な荷物になってしまっていたのだと気づいた。
そこで、早速紙にまとめてみたのだけど、この「できるけどやらないこと」と「できないしできるようにならなくていいもの」を出すのが意外と難しかった。
明らかにあるはずなのに、意識できていない。
そんな感じだ。
でもなんとなく、『センスの哲学』を読んだおかげもあってか、「上手くなること」はできなくていい枠に入れようとすんなり決められた。
上手くなくてもいいから、面白いものが作れればいいと思うようになった。
そして基本、やりたいことはたくさん出るので、「できることでやること」に「数を量産する」と書いた。
私はやっぱりやりたいことでお金をもらいたいし、やりたくないことで時間を使いたくない。
そうなったら、自分のやりたいことを実際に数やって、その中で金になる確率を上げていくしかない。
幸い、最近会社で振られた仕事も、自分のやりたいことに寄せて寄せて、それが評価される機会が増えてきた。
もうやりたいことしかやらないぞ!
という決心がついた。
今日のおすすめ🌿
友達に教えてもらって買ったトング。
あっちあちのフライパンにペラペラの肉を並べる時に超便利。
ほんとに指でつまんでるくらい自由な感覚。