#07 「リアクション動画界隈の現状を変えたい」ヤンキーが起業に至るまでの経緯とは?【ヤンキーの溜まり場ラジオ】
※音声版は「ヤンキーの溜まり場ラジオ」でお聞きいただけます。
コンテンツの幅が広がり、安定期に
Marie 時期を考えると2022年の4月、(ラジオの収録時点から)1年ちょっと前ぐらいの時期なんですけど、ヤンキーさんってそろそろ就職活動の時期に入られていたっていうことですよね?
ヤンキー そうですね。そろそろ(進路を)考えなきゃな、っていう時期ではあって、(進路希望の)半分ぐらい(の気持ち)は「就職活動をやろう」ってところで、半分は「今やってること(翻訳チャンネル)をこのまま続けよう」みたいな気持ちでいたっていう。
この時期はやっぱり、ヤンキー翻訳1本でやるっていうよりかは「会社に入って仕事をする傍らヤンキー翻訳を続けていこうかな」みたいな形を考えていました。
Marie なるほど。ご自身の将来を見据えた時に、翻訳チャンネルの運営とどのように向き合っていかれることにしたのか、っていうところもあると思うので、早速、詳しく聞いていきたいな、と思います。
まず、ちょっと時系列戻るんですけど、正式にSOS兄弟に「公認チャンネルだよ」って認められてから、ヤンキー翻訳ってどんなふうになっていったんですかね?
ヤンキー ちょうどそのぐらいの時期には「BANANA FISH」だったりとか「無職転生」だったりのリクエストが多数、視聴者さんから届きまして。
チャンネル運営が安定してきたってこともあって、投稿する動画の幅も広げられるぞ、というところで「BANANA FISH」や「無職転生」の翻訳も実際に始めて。
すごいバラエティー豊富なチャンネルになったので、視聴者さんの層もすごく広がった時期だったのかな、と思います。
Marie 確かに、私が(ヤンキー翻訳を)見させていただいた時には「BANANA FISH」とかはもう(ラインナップに)ある状態だったんですけど、他の翻訳チャンネルさんと比べても「えっ、この作品取り扱ってるんだ」みたいな。結構、意外に思う気持ちがあったんで。
それで何か「このチャンネル、ちょっと面白いな」みたいなのがありましたね。
ヤンキー 知人とか友人とかからも「BANANA FISHやるんだ?」みたいに言われたこともあったんですけど。
(中略)
そういう「他のチャンネルがやっていない動画も翻訳しよう」っていうところは、頭の中にはありましたね。
Marie そうですよね。だから視聴者さんの層が多様になっていった、っていうのもわかる気がします。
それこそ、よくある少年漫画だけじゃないんだ、みたいな。「じゃあ、ちょっと見てみようかな」っていう方、絶対いらっしゃったと思うので。
ヤンキー それが、長年安定して(チャンネルの)運営を続けられたからこそできる、ちょっとしたチャレンジではあったのかな、と思います。
Marie 確かに。
リアクション動画の現状への焦り
Marie っていう話を聞くと、チャンネル運営も好調だし、いい感じだなって思うんですけど。ヤンキーさん自身、その時期の思いっていうのはどんな感じだったんですか?
ヤンキー そうですね、その時期はちょっと、焦りだったりとか、不安というか。あとは無力感みたいなところも結構大きくてですね。
そもそも、2021年の10月に休学を開始した時には「リアクション動画の界隈の現状を変えたい」っていう思いが結構、強かったんですね。自分の中で。
その当時から・・・まあ今もずっとそうではあるんですけど、リアクターさんも翻訳チャンネルも胸を張って活動できない、みたいな現状が常にあるかな、と思ってまして。
視聴者さんからしたら、まだそこ(現状の問題)はちょっと無意識の中にあるかもしれない・・・もしかしたら普通に今の現状でも楽しく(リアクション動画が)見られてるよ、と思うかもしれないんですけど。
でも実際、もっとリアクション動画にはポテンシャルがあって。もっと魅力的なリアクターさんも今後増える可能性があるけれど、まだアニメを制作されている公式の方々と、リアクション動画っていうのが結びついていないというか、バラバラに離れているところに存在していて。
本来はもっとリアクション動画がアニメ業界とかアニメ制作側に貢献できる可能性があるのに、リアクション動画は著作権的にもグレーだし(コンテンツの)存在としてもまだちょっと小さい、みたいに思われてる現状があるな、と思ってまして。その現状を変えたい、っていう。
もっとリアクターさんも翻訳チャンネルもたくさんの人に見られて、一つの文化みたいな形・・・今のゲーム実況みたいな、それぐらいになるまでに大きな界隈にしていきたい、って思いがあったんですね。
それを考えた時に、ヤンキー翻訳は運営は安定していても、それ(リアクション界隈の現状)が変えられていないな、っていう。
動画をただひたすら投稿するだけじゃ、何も変えられないんだなっていう焦りを、2022年4月頃にはすごく感じていた、という感じですね。
Marie そうなんですね・・・でも確かに、そういう気持ちになるっていうのも何かわかる気がしますね。
そういった焦りを感じられて、そこから何か行動を起こされたっていうことがあったんですかね?
ヤンキー そこまではチャンネル運営1本でずっとやってきたんですけど、もっとビジネスの勉強だったりとか、全体的に俯瞰して見られる視点っていうのを持ちたいな、っていうところで。
人材系のサービスをやっている会社で、長期の学生インターンという形で(仕事に)入ることにしました。
Marie なるほど、そうだったんですね。ちょうど就活の時期で、そういう募集もたくさんありますもんね。
ヤンキー そうですね、はい。
インターンと起業への意識
Marie いろいろ(インターン先の)候補はあったと思うんですけど、なぜそちらの会社でインターンを決められたんですか?
(中略)
ヤンキー まず1つは、起業っていうのをちょっと意識し始めてて。
なので、スタートアップっていう企業体がどういう感じなのか、その実情を学びたいってところがあって。
最初にインターンに伺った会社はちょうど創業したてのフェーズで、(従業員が)私と代表の方ぐらいの規模感で。
ただ、代表の方はすごく経験のある、実際に上場企業の取締役を務められていたりした方だったので、ビジネスを成長させていく勉強ができるかなってところで、そこに入ったっていう。
あとは、そこ(インターン先の会社)が提供してるサービスが、動画を使った新卒就活のアプリ、みたいな形だったんですね。
Marie 動画を使った就活・・・?それは(求人に)応募する側が動画を撮るんですか?
ヤンキー そうですね。新卒の就活生が自己紹介の動画だったりとか、今日あったこととか、最近あった嬉しかったこととか、数十秒ぐらいの動画をスマホで撮影して、それをアプリにアップロードして、それを採用側が見て。
この人いいなって思った学生に対してリクルーティングというか、ダイレクトメッセージを送って・・・逆に(採用を)オファーするアプリ、っていうのが、その会社が作っていたアプリですね。
Marie すごいですね。私が就活してた頃と時代が違いすぎてびっくりです・・・!
ヤンキー そうですよね。結構、新しい形の就活アプリで。
今まではやっぱり、手で書いた履歴書を(就活先の)会社に送って、っていうことだったと思うんですけど。
その会社がやってるアプリっていうのは、動画だからこそ人柄が伝わるとか、文字だけじゃ伝わらない魅力が伝わるっていうところで。
そこでやっぱり、動画が持つ影響力っていうのはすごく自分の考えていたところと合っていたので、そこに共感したっていうのもその会社に入ろうと思ったきっかけではありました。
Marie 最初は私も「人材関係の会社・・・?」とか思ったんですけど、お話を聞いてて「動画のアプリを作られてる」っていうところで「あ、そういうことか!」ってなりましたね。
動画が持ってる影響力だったりとか、人に訴えかける力みたいなのって、それこそ就活用の動画であっても、リアクション動画であっても、同じ動画の持ってる力ではありますもんね。
ヤンキー はい、そうですね。そこへの共感度がすごく高かったっていうのもあって、そこ(の会社)ですごくたくさん学ばせていただいて、本当に勉強になったんですけど。
ちょっとある理由で、3ヶ月ぐらいでそのインターンを辞めるってことにしたんですよ。
Marie あ、そうなんですか?何かよさそうだったのに・・・。なんで辞めちゃったんですか?
学生起業家との出会い
ヤンキー 辞めた理由っていうのが、たまたま私と同じようなアニメの同時視聴だったりとか、リアクション動画に関わることをやってる学生起業家に出会ったっていうのが、一つのきっかけになっていまして。
リアクション界隈の方、結構ご存知な方もいらっしゃると思うんですけれど、リアクターさんとアニメ本編の同時視聴の動画を販売したりとか、そういう企画をやってらっしゃるスタートアップ(企業)の方で。
Marie つまりヤンキー翻訳でやってるようなことを、公式でやってるってことですよね。
ヤンキー そうなんですよ。まさに自分が考えていたところとすごく似ていたので。
たまたまTwitterで(アカウントを)見つけて、その日にDMを送ったら「明日には会える」っていうことで、「二人でお話ししましょう」ってことになって、直接話したんですけれども。
その方も自分と同じ学生だったので、学生が人とかお金が動く企画を立ち上げて実行できる、っていうところに驚きと・・・焦りもありましたし。ただ、それが「できる」っていうワクワク感もあって。
その方と出会ったことで、ヤンキー翻訳の運営もそうですし、リアクターさんも今後、胸を張って活動していくためにも、リアクション動画の現状を(自分が)変えることができるんじゃないか、っていうふうに思って。
何か自分でアクションを起こしたい、というところで、長期インターンを辞めて、起業をしようという方向に考えを進めていった、っていうのが経緯になります。
Marie そうだったんですね・・・いや、なんかすごい話・・・。
でも本当に、スタートアップ企業での経験もですし、その学生起業家さんとの出会いとか、そういう偶然が重なっての出来事が、ヤンキーさんの心を動かしていった、っていうことですよね。
ヤンキー そうですね。自分が見ていた世界とか、スケールっていうのはちょっとまだ低かったり、狭かったな、ってところをすごい実感して。
元々、起業しようとか言ってる人は、ちょっと自分は「苦手だな」と思っているタイプではあったんですけど(笑)。
Marie なるほど(笑)。わかる気がする(笑)。
ヤンキー 「格好付けたいだけかな」とか思ったんですが(笑)。
でもやっぱり、自分ももっと視座を高めて頑張りたい、というふうに思ったっていう感じですね。
Marie でも、そこで「起業しようかな」っていう考えが浮かんだ時に、それって翻訳チャンネルを在学中に立ち上げた時とはまた違った、新しいチャレンジになってきますよね。
ヤンキー そうですね。本当に(起業を)やってみて思うのは「まったく別物だったな」というか。
まだ全然、何も作れてはいないんですけど。やっぱり考える変数の多さというか、いろんなものを考えないといけなくて。
それを且つ、ゼロから自分で作り上げる、ってところが大変なチャレンジではあります。
Marie そうですよね・・・!
私、今日のお話は本当に何かもう、ずっとびっくりしてばっかりというか・・・すごい人たちがこの世の中にはいっぱいいるんだな、って思いました。本当にありがとうございます。
ヤンキー ありがとうございます。
Marie そういったところから、いよいよヤンキーさんも学生起業家として動き出すのかな、といったところなんですけど、ちょっと今日はお時間ですよね?(笑)
ヤンキー Marieさんが「もう少し聞きたいです」って言ってくだされば、お話したかったんですけれども、残念です(笑)。
Marie え~!?じゃあやっぱり、今からでもお話しても全然大丈夫ですよ!?
ヤンキー いや、またそれは来週に(笑)。
Marie 上げて落とすみたいな(笑)。
わかりました。じゃあ来週もまた面白い話が聞けそうなので、楽しみに待ちますので、よろしくお願いします。
ヤンキー よろしくお願いします。
Marie ありがとうございました。
ヤンキー ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?