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人生なんてしょせん、後悔ばっかりだ

ふと、一昔前のお気に入りを聞こうと思うことはないだろうか?

体調が思わしくなくダラダラとネット探索をしていたとき(そうでなくてもそうするけど)、突然、欅坂46「二人セゾン」を見ようと思ったので、少し身構えて、再生。

今から8年前の今頃、冠番組「欅って、書けない?」でこのシングルのフォーメーションが発表されたっていうのも偶然だった。

2016年10月17日 欅って、書けない?
欅坂46 じぶんヒストリー(尾関梨香、小林由依) 欅坂46 3rdシングル選抜発表!!

変な書き方だけど、当時は「ただの良い曲」だった。
某政治家も称賛していたように、大変良くできた曲だ。
女性アイドルのポップソングに人々が求めるものが全て詰まっていると言ってもいいと思う。聞いているだけで心が洗われ、涙と笑顔が同時に出てしまうような傑作だ。

ただいかんせん強烈すぎてしょっちゅう聞くことのない曲でもあった。正確には分からないけどMVを意識的に見ようと思って見たのは数年ぶりだと思う。


とにかく圧倒されてしまった。予想以上に。
こんなにキラキラしていたのか…いや、そうだ、こんなにキラキラしていたんだ。濁ってしまっていた自分の感性に気づく。

さきほどは”聞いてるだけで心が洗われ…”などと書いてしまったが、そんなもんではなかった。

若い。
純真無垢でまばゆい。
そしてここが一番つらいんだけど、
ただただ切ない。

自分もそうなのだが、メンバーたちが「若さ」を、まるで無駄に費やしてしまったのでは?「この8年間、これで良かったのだろうか?」と誰にというわけもなく何度も問うてしまった。

ご存知のようにこのグループの”解体”には色々なことがあった。「不祥事」と呼ぶにはちょっと言葉が強いなって思うけど、まぁ、そんなようなことも含め、いつしか欅坂は「ただの人気アイドルグループ」と呼ぶにはあまりにも重く、淀んだグループになっていた。

で、今回「二人セゾン」のMVを見て思ったのは、厄介なことに、それら”濁り”がこの名曲を余計に尊いものにしてしまっているということ。あの時の彼女たちにしか輝かせられない光だったのだと気づいて絶望する。


歌詞にもあるけど、”生きるとは変わること”。
いつまでも純真、イノセントな存在では人は生きていけない。例えあんなに可憐に、舞うようにステップを踏んでいたメンバーも。

そんな彼女たちが”季節限定”で踏んでくれたステップ。

なんて神々しいのだろう。

もちろん、それを完全再現することは、たとえ同じメンバーを集めても不可能だ。だってもう季節は完全に過ぎ去ったのだから。

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