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なぜAIが作る文章は面白くないのか


一般に広く普及したAI

AIがテキストや画像を生成するようになって
それを一般の方が気軽に日常で利用するようになり
すでに2年ぐらい経ったという感覚がします。

AIは人間のように疲れたりせずに
休みなく無限に文章を生成し続けられます
しかも最新のトレンドを検索して
その情報をソースとして生成するのですから
普通に考えればものすごく効率よく
面白いブログやバズるSNS投稿
動画の台本制作などができそうですよね。

ですが現在のところAIで生成された文章は
あまりバズったり読まれたりせずに
ひたすら量産されているイメージです。
あなたもWebコンテンツの文章が
AIで書かれたものであることに気がついて
途中で興醒めしたことはありませんか?

それはなぜでしょうか?

情緒的価値まではAIで再現できていない

情緒的価値とは言い換えると人間らしさです。
AIが作る文章は非常に構成がまとまっていて
整理されて読みやすいです。
マニュアルや説明文に使うのであればこれほど心強いツールはありません。

しかしブログやその他のSNSなどを見る人は
単純に情報を入手する事だけが目的なのではなく
「誰がどのように感じたか」
を知りたいという欲求が大きい場合がほとんどです。

また、SNSでは個人が本音を公開しているという特性もあり
平均的な意見や無難な意見よりも
尖った意見や極端に感じられる意見が好まれる傾向があります。

子育てや婚活ブログなどは読者が自分を重ねて読む事で
苦労を分かち合ったり喜び合ったりしている気持ちを体感し
自分は一人じゃない、明日も頑張ろう
などと励まされたりするのです。

私が「なるほど」と納得した例があります。
それは

プロが作ったCMは飛ばされるのに
素人が手作り感満載で撮影した動画の方が
何倍も喜ばれる

というものです。
これほど情緒的価値をうまく表現した例はないなと思います。

ブログをAIで書くのをやめた

実はこのブログも最近まではAIを利用して記事を書いていました。
時短の意味もあったのですが
会社のブログだしちゃんとした文章の方が良いのかな?とか
あまり個人の人柄などが出ない方がプロっぽいかな?
などと考えていた時期がありました。
しかし、こちらの本を読んだ時に
情緒的価値について書かれており
自分の中で価値観が変わりました。
私の会社は小さな自分だけの会社なのに
私が何者か発信しないと誰にも会社の良さを気づいてもらえない。
下手くそな文章ですが、人間らしく自分の思っていることを
ちゃんと伝えてこうと思いました。

AIは感情を持っているのか?

AIはまるで感情を持っているように振る舞える、というのは本当ですが
それはトレーニングして「感情を持っているように振る舞える」というだけで
人間に置き換えてみると
感情が理解できない人が
・笑顔は喜び
・泣きは悲しみ
と学習して相手に合わせて
「こうすれば喜ばれる、無難に受け入れられる」と
振る舞ってるだけなのです。
(ここまで書いて思ったのですが
そういう振る舞いをしている人間もたくさんいますよね!笑
例えば
・彼女に好かれたいからテーマパークに行きたそうにする
・子供に好かれたいから興味がないヒーローショーを楽しそうに見る
などなど。
そしてそういうスキルが高い人ほど
相手に合わせる能力がありコミュニケーションスキルが高い
と言われたりしますね。)

AIが感情まで人間そっくりに振る舞える時がくるかもしれませんが
人間の持つ不確実なところや脈絡がないところ
飽きる、疲れる、機嫌が悪くなる
妬み、僻み、優越感など
完璧に再現するのは難しいかなと思います。

人間の優秀さ

AIは優秀ですが人間はそれ以上に優秀で
少しでも変だと言語化できなくても違和感を感じ警戒します。

もしかしたらもっとAIが普及したら
逆に人間がAIのフリをして
回答をするサービスが流行るかもしれませんね。
そしてそれを利用した人間が
「AIってすごく進化しているんだな」
なんて感心する日が来るかもしれません。

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