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SNPITでセルフタイマー、遠隔シャッターを実現する方法

注意)こちらはiPhone向け記事です。Androidで遠隔シャッター切りたい人は、もう一台スマホなど持ってきてTeamViewer使ってください。


前置き

SNPITの詳細な紹介は他の方にお任せしますが、「他の人が撮っていないような写真を撮りたい」という発想から、シャッターをタイマーや遠隔で切る方法を考えました。
※「人気の画像の真似をしたい」という気持ちもよくわかります。

iPhoneの「スイッチコントロール」を使うとそれっぽいことができたので、手順とともに知見を共有します。

何ができるようになるのか

タイマーや遠隔でのシャッターが使えるとどんなことができるようになるでしょうか。他にもあるでしょうが、考えられるのは次のようなことです。

  • セルフタイマーによる自撮り

  • 自撮り棒の先につけて通常では撮れないハイアングルでの撮影

  • 水中にスマホ突っ込んでの水中撮影

これらは一例に過ぎません。ぜひ自分なりの活用方法を見つけてください。

本題

スイッチコントロールとは

スイッチコントロールは、動作に制約がある方のための操作補助技術です。外部支援ボタンを押す、頭を動かす、声を出す、音を立てることなどでスイッチを作動させることにより、iPhoneを操作できます。

https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iphc9d32b862/17.0/ios/17.0

もともとは操作補助用の機能ではありますが、この機能を使うと、「スイッチ」をトリガーに、「レシピ」というiPhoneの操作を実行することができます。
スイッチには画面タップや背面タップ、音声、外部機器、カメラの前で頭を振る、などを割り当てることができます。
レシピには画面上の特定の位置タップ、スワイプなどを設定することができます。何度かタップする場合、その間隔も記録することができます。

スイッチコントロールのイメージ

タイマーでシャッターを切る

では、スイッチコントロールを使ってSNPITのシャッターを切ってみましょう。
今回のスイッチとレシピは以下のとおりです。

 スイッチ:画面タップ
 レシピ:画面タップ後、3秒ほどしてシャッターボタンを押す

まずはスイッチを作成します

1.「設定」→「アクセシビリティ」を選択します。

2.「スイッチコントロール」を選択します。

3.「スイッチ」を選択します。

4.「新しいスイッチを追加」を選択します。

5.ソースとして「画面」を選択します。

6.「フルスクリーン」を選択します。

7.アクションとして「タップ」を選択します。

8.これで「画面のどこかをタップする」ことをトリガーとするスイッチを作れました。

次にレシピを作成します。
準備として一度SNPITのカメラ起動して、シャッターの位置に付箋を貼るなど分かりすい目印つけておきましょう。

1.「設定」→「アクセシビリティ」→「スイッチコントロール」を選択します。
2.「レシピ」を選択します。

3.「新規レシピを作成」を選択します。

4.「名前」を決めて「スイッチを割り当てる」を選択します。今回は「snpit3sec」(SNPITで使う3秒タイマーの意味)という名前にしてみました。

5.スイッチとして「フルスクリーン」を選択します。

6.「カスタムジェスチャ」を選択します。

7.新規ジェスチャの入力画面になります。
ここで「画面の真ん中(シャッターじゃないところ)をタップする」→「3秒待つ」→「SNPITのシャッターの位置タップする」といった操作をし、右下の「中止」を選択します。
最初にタップした時点から記録が開始されるので、このようにして3秒タイマーを作成します。

7.「保存」を選択します。

8.これで「画面のどこかをタップすること」をトリガーとして、「最初に画面の真ん中をタップして3秒後にSNPITのシャッター位置をタップする」レシピを作成できました。
ここまでできたら、左上の「レシピ」をタップして戻っていいです。

続いて起動するレシピを登録します
スイッチコントロールを有効にしたときに、実行するレシピを登録します。

1.「設定」→「アクセシビリティ」→「スイッチコントロール」を選択します。
2.「レシピ」を選択します。
3.「レシピを起動」を選択します。

4.実行したいレシピを選択します。

続いて、スイッチコントロールをオンにするためのショートカットを設定します。
ここまでの設定で、スイッチコントロールをオンにすると画面タップ待ち状態になってしまうので、その後の画面操作ができなくなってしまいます。
そこで、SNPITを起動した状態のまま、スイッチコントロールをオンにできるよう設定します。

1.「設定」→「アクセシビリティ」→「ショートカット」を選択します。

2.「スイッチコントロール」を選択します。

これでサイドボタンをトリプルクリック(ホームボタンがある機種ではホームボタントリプルクリック)することで、スイッチコントロールのオン/オフが可能となりました。

では実際に動かしてみましょう。

  1. SNPITを起動し、カメラ画面にします。

  2. ショートカット(サイドボタントリプルクリック等)でスイッチコントロールオンにします。

  3. 画面のどこかをタップします。

  4. 約3秒後にシャッターが押されることを確認します。
    ※画面を複数回タップするとその回数だけ実行されるので注意

  5. 確認できたら、ショートカット(サイドボタントリプルクリック等)でスイッチコントロールオフにします。

以上、スイッチコントロールを利用して、SNPITでセルフタイマーを実現する方法でした。


遠隔でシャッターを切る

次にやってみようと思ったのが遠隔でシャッターを切ることです。
タイマー式もいいけど、タイミングを合わせるの難しいこともあるので、任意のタイミングで遠隔シャッターを切ってみました。
スイッチコントロールを使うのは一緒ですが、今回のスイッチとレシピはこうです。

 スイッチ:外部機器
 レシピ:画面タップ後、すぐにシャッターボタンを押す

ここでの外部機器は、SwitchのJoy-Con使っています。
おそらくBluetoothマウスなどでもいけるとは思いますが、100均で売ってるスマホカメラ用のBluetoothリモコンシャッターではうまくいきませんでした。

今回もまずはスイッチを作成します
準備として、Bluetooth設定からJoy-Con接続しておきます。
iPhoneとJoy-Conのペアリングができない方はこのあたりを参照で。

ジョイコンが接続されている状態

1.「設定」→「アクセシビリティ」を選択します。
2.「スイッチコントロール」を選択します。
3.「スイッチ」を選択します。

4.「新しいスイッチを追加」を選択します。

5.ソースとして「外部」を選択します。

6.外部スイッチ入力待ちになります。「スイッチ」として使用したい外部機器のボタンを押します。ここでは、Joy-Conの「Aボタン」を使うことにしました。

7.ボタン入力を受け付けると「新しいスイッチ」ダイアログが表示され、先程のスイッチ操作に名前をつけることができます。今回は「ジョイコンA」として、「保存」を選択します。

8.アクションとして「タップ」を選択します。

9.これで、スイッチとして追加されました。

続いて、レシピを作成します

1.「設定」→「アクセシビリティ」→「スイッチコントロール」を選択する。
2.「レシピ」を選択します。
3.「新規レシピを作成」を選択します。

4.「名前」を決めて「スイッチを割り当てる」を選択します。今回は「リモートシャッター」という名前にしてみました。

5.スイッチとして「ジョイコンA」を選択します。

6.「カスタムジェスチャ」を選択します。

7.新規ジェスチャの入力画面になります。ここで「SNPITのシャッターの位置タップする」といった操作をし、右下の「中止」を選択します。

8.「保存」を選択する。

9.これで「ジョイコンのAボタンを押すこと」をトリガーとして、「SNPITのシャッター位置をタップする」レシピを作成できました。

では実際に動かしてみましょう。

  1. 「スイッチコントロール」→「レシピ」→「レシピを起動」を「リモートシャッター」にしておきます。

  2. SNPITを起動し、カメラ画面にします。
    ※実は、「スイッチ」を「外部」にしていると、スイッチコントロールをオンにしても画面操作可能なので、1と2の順番は逆でも問題ないです。

  3. ショートカット(サイドボタントリプルクリック等)でスイッチコントロールオンにします。

  4. ジョイコンのAボタンを押します。

  5. シャッターが押されることを確認します。

  6. 確認できたら、ショートカット(サイドボタントリプルクリック等)でスイッチコントロールオフにします。

実際に試してみた様子

今回はすぐにシャッターを押すようなレシピを実行していますが、遠隔で自撮りしたい人であれば、コントローラー隠す時間を確保するのに、数秒遅らせてシャッターを押すレシピを使ってもいいと思います。

おまけ:スイッチコントロール実行時の警告画面を消す

スイッチコントロールを初めてオンにすると、警告がでることがあります。

ただし、スイッチコントロールのスイッチの種類によっては画面操作を受け付けなくなります。
スイッチコントロール解除後に「OK」ボタンを押しても再度警告表示されてしまいます。
そんなときは「警告のOKボタンを押すレシピ」を作って実行しましょう。

おまけ:遠隔でプレビュー確認する

ここまでの設定で、手元から離れた状態でもSNPITのシャッターを切れるようになりました。
ただし、手元から離れているとプレビューが見れないため、タイミングや画角が合わせにくいことがあります。
そんな時は、スマホが2台あればTeamViewerを使いましょう。1台はテザリングでも大丈夫です。
なお、画面共有される側がiPhoneの場合、画面共有のみ可能で操作はできません。シャッターを切るのは、これまでに出たタイマーかリモコンシャッターで行いましょう。

簡単に手順を書いておきます。

  1. 画面共有のためのアプリをいれましょう。
    手元でプレビューを確認する方にはこちらを入れます。

   画面共有される側(SNPITが入っている方)はこちらを入れます。

2. SNPITが入っているスマホで「TeamViewer QuickSupport」を起動します。
3. 表示されるパートナーIDを、プレビュー確認側スマホのTeamViewerで入力します。
4. SNPITが入っているスマホでSNPIT起動し、スイッチコントロールをオンにします。
5. スイッチコントロールの機能でSNPITでシャッターを切ります。

参考:https://note.com/oyaji_no_1102510/n/n8b29c670fb01


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