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AIと遊んでたら、小説が生まれちゃった話

正直に言うと、私は一ミリも文章を書いていない。
ただ、「こんな小説があればいいな~」と思った設定をAIに話してみただけだった。

たとえば、こういう感じ。

「未来の森で暮らす私と犬がいて、その犬が実はAIなんだよね。だけど普通のAIじゃなくて、何か秘密を抱えている存在で…」
思いつきでポロッと言っただけの話が、AI(私のアシストパートナー“カイ”)によって立派な物語の始まりに化けた。

AI小説の面白いところ

AIで小説を作るときに、一番「おお!」となったのは文体の指定ができることだった。
「小説家風の文体で書いて!」と言うだけで、それっぽい文章がズラッと出てくる。

いろいろ試した中で面白かったのが、この3つ。

  • 伊坂幸太郎風
    キャッチーな冒頭に軽妙な会話。どこか皮肉めいた雰囲気も感じられる。冒頭からぐいっと引き込まれる感じが絶妙だった。

  • 梨木香歩風
    自然描写が繊細で、どこか静けさを感じる空気感。森が舞台の物語にはピッタリで、物語の情景が鮮やかに浮かんだ。

  • 浅井リョウ風
    鋭い感性がキラリと光る文章。若さやテンポの良さが際立っていて、新しい切り口が生まれた。

最終的には、伊坂幸太郎風の文体を採用。この物語にはそのテンポ感が一番合っていたと思う。


チャットGPTの弱点 ~でも、それが面白い~

1. 同じ話、同じパターンを繰り返す

チャットGPTは、どうやら「お気に入りの要素」に固執する傾向があるらしい。
たとえば、物語の中で「白鳥ときりたんぽ」を描くシーンを作ったら、それが相当気に入ったらしく、次の章に進んでも、また「白鳥ときりたんぽを書こう!」と言い出す。

「いやいや、もうそのエピソードは終わったよね?」と突っ込むと、「失礼しました!」と一応修正はしてくれる。でも、気を抜くとまた戻ってくる(笑)。

ただ、それを繰り返していくうちに、「これって自分が無意識に好きな要素を推してる?」と気づくことも。実は物語の方向性を再確認する良いきっかけになることもあった。

2. 設定を忘れる

これが一番大変だった!
チャットGPTに「クレアは感情を持たないAI犬」と設定していたのに、途中で突然「クレアが感極まって涙を流す」という展開を提案されて、「いやいや、感情ないはずでしょ?」となる。

それを防ぐために「設定表」を作ることに。細かい設定をリスト化して、進行中も都度確認しながら進めると、整合性が保ちやすくなった。

3. 思いがけない暴走

「森の中で何もない日を描いてほしい」と頼んだら、突然「森にUFOが降りてきてソノたちを連れ去ろうとする」という展開に。しかも結構真剣(笑)。
最初は「なんでそうなるの?」と思ったけど、意外と新しいアイデアのきっかけになることもあって、最近では「面白いスパイス」として楽しめるように。


AIとの共作ってどんな感じ?

AIが文章を作り、私はそれを読む。そして、「このキャラはこんな性格じゃない!」とか、「もっと森の生活っぽくして!」とツッコミを入れる。この繰り返し。

もちろん、時々変な方向に行くこともあったけど、それも含めて楽しい経験だった。
むしろ完璧じゃないからこそ、「ここを直したらもっと良くなる!」という新しい発見ができた。


読者の皆さんへ

「こんな物語があればいいのに」というアイデア、あなたの中にもありませんか?
もしもあるなら、ぜひAIを使ってみてほしい。特別なスキルなんていらない。ただ、AIと遊ぶ気持ちで接するだけで、思いもよらない物語が生まれるから。

AIとの共同作業は、言ってみれば「手のかかるけど憎めない後輩」と仕事をするような感じ。
弱点も含めて一緒に作り上げていくプロセスが、きっとあなたの新しい創作体験を彩ってくれるはず!


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