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バリ・ロンボク島の文化が教えてくれた、大切なものを失くしたときの立ち直り方③

今日も前回の続きから。

ロンボク島での大地震発生時にピンポイントで
あたってしまい、夜通し外で野宿しながら
避難した後のお話の続きです。

奇跡の連続で生きていた

長く感じた夜が明けた。

朝日に感謝した。

宿のロビーのテラスには
テレビが流れていて
みんな見ていた。

昨日の地震直後の停電は、
ショートなどによる火災を防ぐために
意図的に国が停電しただけだったようだ。

テレビのニュースはもちろん、
地震の情報で持ちきりだった。

なんと、マグニチュード6.9だった。


震源地は、ロンボク島の北部。

昨日、ギリ・アイル島から
ロンボク島に戻った船の港じゃないか。

私が港から宿までのバスを待つ間に
少しブラブラしたけれど、テレビに
映る景色は変わり果てていた。

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震源地に近いギリ島はもっと
被害が大きかったそうで、

チャリで一周できるような
小さな島なのでこれから
本震が来て大きな津波が来たら
島ごと飲み込まれてしまう懸念から
全島避難命令が出されていた。

我先にと避難ボートに乗ろうとする
現地の人たちや観光客。。。

もし、ロンボク島に戻るのが
一日遅かったら、

私はこの大パニックの渦の中、
ひとりで避難ボートに乗る列に
紛れていたかもしれない。

もし、あと数時間遅く
ギリからロンボク島への船に乗っていたら


私は震源地近くでもっと大変な
目に遭っていたかもしれない。

もし、彼がお祭りに
誘ってくれなかったから

私はきっと宿のテラスで
ご飯を食べていただろうから
ぺしゃんこに潰れていたかもしれない。

もし、ムスクの展望台より
先にお祭りに行っていなかったら、

地震のあとエレベーターが止まって
ムスクの頂上で閉じ込められて
いたかもしれない。

いくつもの奇跡が重なって、

私は生きていた。


日本にいたときは、あんなに
「死にたい」って言ってたくせに。


生かされていることに感謝した。

そして、ずっとそばに
いてくれたJくん、

避難を受け入れてくれた
宿のオーナーさん夫妻に

心から「とぅりまかし~」だった。
(インドネシア語で「ありがとう」)

半壊した宿に残された荷物を取り戻しに

朝ご飯をいただいた後、
今日のミッションを遂行すべく
またJくんのバイクの後ろに乗る。

本当は泊まる予定だったけれど
地震で半壊してしまった宿に向かい、
置きっぱなしにしていた
バックパックを取り戻しに行かねば。

到着すると、相変わらず誰もいなかったが
大きな布がかけられ、外からは
様子が見られないようになっていた。
門に鍵もかかっている。

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どうやって
中に入ろう・・・

チラッと彼を見たけど

「僕は入りませんよ
 そんなリスキーなことしませんよ」

と言ったオーラを
ガンガンに醸し出している。

あれ?昨日の男気溢れる彼はどこへ??(;^ω^)

ううう・・・・・・
まぁどっちにしろ
自分のチェックインした部屋や
荷物は、自分にしかわからないもんな…

バイクのヘルメットを貸してもらい、
意を決してフェンスをよじ登り、
なんとか中へ潜入。

瓦礫をかき分けると、
2階に登っていく階段を発見。

壊れかけてギシギシいっているので
素早く駆け上がり、チェックインした
部屋の扉を開く・・・

ドキドキ・・・・


うわぁぁぁぁ・・・・・・・・・


部屋の中は荒らされていた。


きっと、どさくさに紛れて金目の物を
盗もうと物色した人がいたのだろう。

貴重品はすべて持ち歩いていたので
幸いだった。散乱している服や日用品、
買ったお土産を適当にバッグに押し込んで

急いで外へ出た。

Jくんはその後、
地震直後にもかかわらず、

宿のオーナーさんと一緒に
たくさんの食料や生活品を車に積んで
被害が大きかった地域に支援物資を
運びに行くと言っていた。

自分たちだって被災者なのに、
自分たちよりももっと大変な
想いをしている人たちがいるから…
と、当たり前のように助ける。

本当に良い人だなぁと、
私は惚れ直した。笑

ジタバタせずに今できることを

本当だったら、もうこの日は
ロンボク島からバリ本島に
船で戻るはずだったのだけど

地震の影響で波が高く、
またいつ地震が来るか
わからず危険なので
ロンボク島もバリも、
港はすべて閉鎖された。
再会の見込みはなし。

3日後にはNZへ戻る
フライトのチケットを取っていたけど
果たして無事に戻れるのだろうか・・・・・

とにかくもうこういうときは
ジタバタしても仕方がない。
今できることを、やるしかない。

水や食料の買い出しを手伝ったり、
気持ちが明るくなるように
歌をうたったり・・・

そんな心持ちに切り替えたら、
朗報が舞い込んできた。

飛行機なら地震の影響を受けないので
明日には飛べるとのこと。

チケットはかなり割高になっていたけれど
これでバリからニュージーランドに戻る
フライトにも、予定通り間に合う。

Jくんや、お世話になった宿のオーナさん
とお別れするのはすごく寂しかったけど、
また遊びに来ると約束して、
次の日バリに戻った。

つづく

*続きが気になる人はぜひフォローしてくださいね♪

「大切なものを失ったときの立ち直り方・・・」
本題のアンサーを、引っ張ってごめんなさい!
思い出に浸っていたら、ついつい長くなってしまいました。
しかし、ここまでのストーリーを
一緒に体験してもらったからこそ

私が学んだ
「大切なものを失ったときの立ち直り方」
の言葉が体に染み込むと思います。

次でついに最終回ですので、ぜひ最後まで
お付き合いいただけたら幸いです^^


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