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【映画】バグダッド・カフェ @ パルシネマ

【バクダッド・カフェ / ニュー・ディレクターズ・カット版】

監督:パーシー・アドロン
脚本:パーシー・アドロン
   エレオノール・アドロン
音楽:ボブ・テルソン
上映時間:108分

ジャスミン・ムンシュテットナー:マリアンネ・ゼーゲブレヒト

ルディ・コックス:ジャック・パランス
ブレンダ:CCH・パウンダー

製作年度:1987年
製作国:西ドイツ
原題:BAGDAD CAFE


2022/11/16

※ネタバレ注意※









 DVDを持ってるのに、上映されると聞く度に劇場へ出向いてしまう『バグダッド・カフェ』を観ました。

 とても、大好きな映画です。観るたびに、新しい発見があります。

 実は、この映画でロードムービーにハマったと言っても過言では無い、個人的、分岐点を感じさせる作品です。
 好きな映画を何本かあげてくださいという問いには、必ず入れる不動の大好き作品です。

 何を置いても、ジャスミンの前向きな姿勢が好きです。あと、バグダッド・カフェの住人の緩さは、この映画のギスギスした部分を丸くする雰囲気を作る土台になっていると思います。

 また、ただの恋愛ものになってない所も好きです。ラストのプロポーズで、きっとジャスミンの心は決まっていたと思うのですが、「ブレンダに相談してみるわ」と答える所が良いのです。

 ところで、この作品の中でブレンダの息子サロモが繰り返し練習するバッハの『プレリュード ハ長調』ですが、このピアノの音も、お店の雰囲気を大きく作っていると思いました。

 母親に怒られてばかりいる頃のトゲトゲした音が、ジャスミンが観客として聴いた瞬間からまろやかな音へと変わっていきます。
 いくら上手いピアノを弾いても、聴く人がいないと、その曲に思いを込めることは難しいということなのだろうと思っています。
 それからのバグダッドカフェの雰囲気も、大きく変わっていく様子が分かります。

 この映画は、ある意味日本的かもしれません。思いやりが無ければ、何もかもが荒んでしまうというメッセージは、禅の世界を感じさせます。

 対人との関係は、諂ったり嘲ったりすることではなく、その人への真心なのだと気付かせてくれる素敵な作品だと思います。

★★★★★

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