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1990年代の国際線旅行
私が学生の頃、バカな学校にもかかわらず、夏休みにでもなると海外旅行に出かけたいという友達が結構いた。冒頭ちらっと書いたバカな学校とはどの程度かというと、英会話はもちろんのこと英単語を読めないものがたくさんいた。
授業中に堂々とvibleをビブルと読むやつ、私の名前を呼び、「アトランティックオセアンってなあに?」と聞いてくるような友達もいたが、もちろんこれはAtlantic Oceanでオーシャンである!アトランティックが読めたから惜しいところだが、そいつは授業に遅れてきて担当教授に「お前遅れてきて、挨拶もなしか」ととがめられたところ、片手をあげて「先生おはようございまーす」と言って空気を凍り付けたこともあるやつだった。
入試では教官が答案用紙をばら撒いて、適当に拾ったやつから合格ではないかと噂されるような大学だったのだ。
学生生活の大半を学食で過ごし、タバコを吸ってはだべっている。授業では代返、出席票を出したらこっそりエスケープなどなど、とにかく学食でタバコというようなやつらばかりだった。タバコ自体もMarlboroあたりの洋もくでも250円だったのでヒマつぶしアイテムであったことは間違いない。
さらにうちの大学では、夕方になると瓶ビールが売られていたので、学食でご機嫌になってるやつも結構いた。バカ+タバコ+酒のこんな学生たちが海外旅行に行くとどうなるか?
今では考えにくいことだが当時の飛行機はまだ分煙の時代でシートに灰皿がついていた。アメリカにでも行こうものなら灰皿がパンパンになるまで、タバコを吸ってキャビンアテンダントに「あんたたち肺がんになるわよ!」と英語で言われたりしたのをよく覚えている。
また当時の国際線はアルコールも無料だったので、飲み放題状態でCAさんを呼んではビールだのスクリュードライバーだのとオーダーしまくり「いっぺんに頼みさいよ!」とこれまた英語で切れられたりもしたし、隣に座った外国客からは「どうして朝から飲んでるの?」と聞かれる始末。
まぁ反対の立場なら私もすべてにおいてそうするだろう。
30年後の若者たちは2020年代を振り返って、どう思うのだろうか?とはいえ、最近の子供たちを見ているとなんだかずいぶんと賢く見えるし、青年たちもしっかりしているように感じることが多い。
可能性としてはスマホがどのように進化するかわからないがこれがなくては生きていけないということと社会のマナーやルールちょっとした変化があるかもしれないが、あんまり変わらないような気がする方が大きいかな?とも思う。おそらく社会は成熟してきたのだろう。