【改訂】仏検1級合格者が入門・初級時にやってよかった勉強
はじめに(今回のおすすめの背景)
まず、私は大学2年次の仏検2級・講師になってからの1級取得の時もそうだったのですが、仏検に関しては、特に大層な対策はしたことがありません。
もちろん、傾向と対策の本を買って一通り見たり、過去問を解いてみたり、といったことはしましたが、
例えば、対策本を軸に何度もやりこむといった、それ専用の勉強はあまりしませんでした。
*1級の「名詞化」については、1級の問題を見たことある方ならわかると思いますが、1級取得というよりは、引き締まった文を書くためには欠かせないもので是非マスターしたく、名詞化の本を買ったり、いかにフランス語らしい文を書くかの本を買って、結果、それ用の勉強をしましたが、ここでは割愛します
「特別な対策をしない」というのは、例えばあなたが今、2級や3級を受ける実力があるとして、5級の問題を見たとき、何か事前に勉強をしなくても(まあ、出題形式くらいは事前に知っておいた方がいいかと思いますが)、いとも簡単に解けますよね?
実力があれば、受かるのです。
仏検(フランス語検定)合格でなく実力アップのためにしたこと
では、「試験のための勉強」ではなく、「実力をつけるための勉強」として、筆者がしていた勉強とは、どのようなものでしょうか?
1 まず常に音読しましょう
最初から、文は必ず音読しましょう。言葉は音が基本です。
そういう意味では、外のカフェや図書館より、自宅や公園が学びには適しているでしょう。
2 入門をすぎたら、日本語で習うのもフランス語で習うのも両方、個人(+グループ)レッスンで
まず最初は日本語で習わないと、何もわからないまま終わってしまいます。
しかし、もうちょっと上(過去形を習う前後)に行ったら、オンラインでもいいので、ぜひ、フランス語でもフランス語を習ってほしいと思います。
日頃から、日本語ばかりでフランス語を習う・説明を読む(聞く)のではなく、少しでもいいのでフランス語に浸かる・使う時間をとってほしいと思います。先生に疑問点を質問して答えを説明してもらうだけでも、良い機会です。
これは、「フランス語を知っている」ではなく「フランス語を使える」に繋がります。
私も、希望する生徒さんには、最初から(これは既修者の場合)、あるいは途中からフランス語でレッスンすることがあります。また、フランス人の先生を紹介することもあります。
その他、「話す・浸る」場合の注意ですが、短時間で最大限の効果を狙うなら、日本にいる場合は(留学していない場合は、個人レッスンをお薦めします。
グループレッスンですと、下手すると、日本人のアクセントがあって誤ったフランス語に囲まれるためにお金を払って時間を使っている、という状況になりかねません。
いちいち直してくれる先生なら、勉強になるかもしれませんが、発言の内容に重点が置かれて、先生が直さないこともあるでしょう。
また、直すというのは、文法的に誤りがあるときは直すと思いますが、いつも同じ言い回しや単語ばかり使ってしまう生徒に、「こちらの方が自然」・「こちらの単語のほうが合っている」と細かく指導するのも、グループレッスンだとちょっと難しいかと思います。
グループですと価格はリーズナブルになりますし、仲間と一緒にできるのも魅力的だとは思います。
理想は、個人+グループ両方、でしょうか。
3 仏仏辞典
私は、ある程度文法を習った段階で(やっぱり接続法までいったくらい。仏文なので1年目の途中でした。仏検の範囲でいうと3級)、
仏仏辞典を使うようにしていました。外国人向けのやさしい(語彙が限定されている)ものです。
*なお、フランスの現地の子供が使う仏仏辞典でも、小学校高学年くらいのものですと、外国人にもちょうどいいものがあります
最初は、単語の定義説明に使われているフランス語がわからなくて、その単語をまた仏仏で調べて…と際限なく、効率が悪いかと思います。
でもそうやって、語彙が増えていくのです。
そして、同時に、フランス語のうまい作文(説明)の仕方も学べます。
しかも私は、それぞれの単語を必ず例文の形で覚えるようにしていました(例文が載っている辞書を使っていました)から、その例文に使われている単語を調べる…などもしょっちゅうでした。
例文の形で覚えると、すぐに使える状態になるからです。
ちなみに、レッスン中にフランス人の先生が言った単語でわからない単語を(綴りを想像して)書き留めて、あとで辞書で探す、というのもしょっちゅうで、それも仏仏でしていたので、1つの授業の復習・予習にもとても時間がかかりました。
でも、これは、自分でも力がついていくのがよくわかりましたので(発音と綴り方が磨かれます)、ある程度習い終えた方で時間のある方にはおすすめです。
仏和辞典も使いましたし(文学作品なんかは仏和でないと大変です)、例えば花や臓器の名前など仏和が効果的なものや、どうしてもわからない場合は仏和でいいでしょう。
また、時間のない方が仏仏で挫折されるよりは、仏和で続けたほうがいいかと思います。でも、なるべく例文の中で覚えて下さいね。
4 入門(初級)は暗記
最後、こういってしまっては、やる気を失ってしまうかもしれませんが、私は、現在、フランス語講師として、入門(初級)の生徒さんには、
「この1冊目のテキストは全て暗記するくらいでやりましょう」、「最低、1日または1単元で1~数フレーズは覚えてほしい」と申し上げています。
そして、最初「難しい・こんなに覚えられない」と思っても、テキストの後ろのほうにいったら
「なんだ、最初のほうは簡単だったなあ。こんなの覚えるしかないんだよね」と思うに違いないですよ、とお話しています。
そしてみなさん、確かにそうですね、とテキストの後ろにほうまでいかれるとおっしゃいます。
つまり、まずは暗記です。
そして、暗記しなくちゃ、と思うと苦行ですが、ずっと聞いていたりブツブツやっていると、あとで、覚えてしまっていると思います。
私がそうでしたから。未だに、1年目で覚えたフレーズが、そのままの形でスラスラと出てくるものがありますよ。
私はクラスの友だちと暗記をチェックしあいましたので、横のつながりが少しあるといいかもしれませんね。
誰か一緒にやる人がいない・時間が合わない・人と一緒は恥ずかしい、という場合は、先生を暗記チェックの相手にしましょう。
今後の記事(予定)
フランスの企業でのフランス語使用の実態など、お伝えできたら、と思います。
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