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Photo by
noouchi
山のパン屋さんでのできごと|感謝の気持ちを持つ
休日の朝、山の方へ車を走らせ、パン屋さんへ向かう。
ここは開店前から並ばないと1時間程度で売り切れてしまう大人気のお店。
小さなお店だけれど、たくさんの種類のパンがあり、家族みんなが大好きだ。
その日は運良く一番乗りだった。
今日は何を買おうかとワクワクしながら並んでいると、背後からブツブツと文句が聞こえてくる。
「めんどくせぇ店だな!」
「もっとたくさん焼けよ!こんなんだからすぐ売り切れるんだろ!」
恐らく夫婦で並んでいて、60代くらい。
旦那さんの方がずっと悪態をついている。
それを聞いて、このお店のことが大好きな子どもはしょんぼり…。
もちろん私も。
そして、並んでいた人たちみんなも同じく嫌な気持ちになっただろうと思う。
オープンと同時に私達を押しのけ、会計方法にも文句をつけながら、ごっそりと買っていく姿には、呆れを通り越して悲しい気持ちになった。
わが家ではいつも「朝早くからお店を開けてくれて、こんなに種類があるってことは一体何時から用意してくれてるんだろう?ありがたいね。」と話している。
自分達が快適な生活を送れたり、おいしいものを食べられたりする裏には、必ず誰かが存在していて、その人たちのおかげだということを忘れずにいたい。
そして、なんのために言葉を話せるのかも忘れずに。
誰かを傷つけたり、周りを不快にさせるためではなく、誰かに感謝を伝えるため、誰かに優しさを届けるために。
そのことに改めて気づかされるできごとだった。
その後、私達は気を取り直して、見晴らしのいい公園へ。
家から持ってきたコーヒーとパンを食べて、幸せな気持ちになった。
ひとつひとつ丁寧に作られたやさしい味のパン。
本当に感謝だ。