話がなかなか前に進みませんが、芥川賞四回落選にたいする後藤明生氏の弁明や関係者による貴重な証言についても触れておきたいと思います。
文学が変るとき
芥川賞四回落選のエピソードは「文学が変るとき」というエッセイに出てきますか、明生氏が「読んでただくたびれただけであった」という選評を思い出したのは、芥川賞六回落選の(阿部昭氏と)タイ記録を持つ島田雅彦氏の長篇『天国が降ってくる』、エッセイ「芥川賞落選御礼日記」(「新潮45」12月号)、「文体崇拝者の死」(「海燕」1月号)、「『多文体主義』宣言」(「読売新聞」昭和60年12月12日夕刊)などを読んだためで、
「千円札文学論」
とあり、坪内祐三氏の「『千円札文学論』の実践」には、次のようにも書かれています。
「千円札文学論」の実践
また、坪内氏は、
と述べています。また、以下のHPには、近大で奮闘する後藤明生氏の姿が描かれていました。
そして、後藤明生氏の自身による文学史観は、コトバンクの「日本大百科全書(ニッポニカ) 」で解説されています。
(後藤明生『小説は何処から来たか』第十五章ジャンルと形式の起源Ⅰ、第十六章ジャンルと形式の起源Ⅱとほぼ同じ内容ですが、若干の差異があります。)
そして、島田雅彦氏は、
(続く)