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お子さんのかんしゃくに悩む親との関わり方で、わたしが気を付けていること

小児はりをしていると、お子さんの癇癪に悩んで来院される親御さんの多さは圧倒的だと感じます。

言うことを聞かない、わがままだ、口答えが多い、約束を守らない、きょうだいや友達に暴力をふるう、大泣きして手が付けられない……保護者の悩みは尽きることがなく、そのたびに大人はイライラして、時にはきつい言葉をかけてしまうこともあります。

子どもの癇癪に悩む親は、このままいけば親子関係がこじれてしまうかもしれないという不安と、自分は親として情けない、親として未熟なのではないかという自責の念を強く感じながら来院されるような気がします。

ここで、わたしたち鍼灸師ができる手助けとはどんなことでしょうか。

こどもの身体にはりをして、かんしゃくが起こりにくくする、そんなことができたらとっても素敵ですよね。だけどそれって、「子どもの癇癪が起こらない➡親が満足する」という状態をつくりだすことなんでしょうか?じゃあ、ふたたび子どもの癇癪が出たら、やっぱり親はイライラし、不安になって、また荒々しい態度になってしまうのでしょうか?

わたしは、違うと思っています。癇癪に悩む親御さんが小児はりに通う意味は、単にかんしゃくがなくなる状態だけを望むのではなくて、親が子どもへの理解を深めることと、親が親である自分の状態を正しく把握し、余裕のないときもあるし無理をせずに過ごす、という養生を身につけることだと思っているんです。

そのためにわたしたちができることって、実はすごくたくさんあります。今日は、かんしゃくと小児はりについて書いてみたいと思います。


初診でわたしが絶対にやらないこと

わたしは来院前に、電子問診票にお子さんの悩みを書いてもらいます。そして、初診では、お子さんへのはりの説明の前に、まずは保護者に、悩みを語ってもらいます。

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