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子どもを小児はりに通院させることで保護者が得られる安心感について

先日、とある学会にオンラインで参加しました。その学会(小児はりとは無関係)で、とあるひとりの医師の方が、こんな意見をおっしゃってたんですね。

「医師はどうしても【教えたがる】存在だ。患者に、あれこれと口出しし、変わるように指示してしまうこともあるが、患者が【変わるまで待つ】ことも必要」

これ、非常に失礼なんですけど、わたしは「当たり前やん🤤」て思ってしまったんですね笑

小児はりをしていると、子どもだけではなく当然保護者との関わりが密になってくるわけですが、その際に、施術者が保護者を「変えよう」としてもなかなかうまくいかないんじゃないかなって思います。(前回のnoteにも書きましたね・・・)

子どものそばで、一番こどもを心配し、不安に思っている保護者に対して、わたしたちができる働きかけってどういうことなのか。診察時間が短い病院とは違って、たっぷり時間をかけられるわたしたち小児はり鍼灸師だからこそできるアプローチとは?ってことをじっくり考えてみたので考察します。


保護者が抱える苦悩は「何もしてあげられないこと」

夜泣きや、かんしゃくは、子どもの症状が保護者の心身にも直結する現象です。だから親も、そりゃあ早いとこなんとかしてほしいですよね。でもそういった症状ではなくて、子どもの症状が親の心身に直接は影響しないとき、つまり、本当にただただ子どもが「しんどい」「つらい」という症状を抱えているだけのときの保護者の気持ちには、

「自分になにかできることはないのか?」
「自分が代わってあげられたらいいのに」
「子どもの苦痛を取り除くために、自分は何もしてあげられなくて、つらい」

こういったものが多い気がします。

保護者ができるのは、病院に連れていくこと、子どものしんどさやつらさを受けとめること、ぐらいしかないと考えている方々も多いのではないかな……。いや、それもすでにものすごく、十分なケアなんですけどね。

ちょっと極端なところまでいくと、

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