全国の小児はり鍼灸師をつなぐコミュニティつくってみた
※この記事は最後まで無料で読めます。
皆さん、「小児はり」してますか?
鍼灸師さんの中でも、「ガッツリ子どもの臨床やってるよ!」という人と、「うちは子どもあんまり来ないから……」という人に分かれますよね。
ほんとは子どもも診たいんだけど集客が難しいと感じている人や、そもそも子どもは苦手だからあんまり診たくないという人、さまざまだと思います。
そんなわたしは、小児はりのこと、めちゃくちゃ好きで、
もっともっと全国に広まってほしい!と思ってます。
小児はりをしている鍼灸師も増えてほしいし、
小児はりを受けたい親子も増えてほしい。
育児中の親御さんにとって「この悩みには小児はりがいいかも?」っていう選択肢を増やしたいんです。
知ったうえで選ばないのは全然いい。でも「知らない」を避けたい。
そんな想いで毎日、臨床を頑張っています。
もし、これを読んでくださっている鍼灸師さんや鍼灸学生さんで、
【小児はりに興味あるし、始めてみたいんだけど、近くに詳しい人がいなくて質問できない…】とか、
【どこで学んだらいいかよくわかんない!】
って感じてる人がいたとしたら、ぜひ入ってみてほしいコミュニティがあります。
それは、わたしが去年つくった「小児はりオープンチャット」。
鍼灸師さんや鍼灸学生さんは無料でご参加いただけます。
このコミュニティの趣旨は、ニーズのマッチング。
たとえば、小児はりについて知りたい!と思う人と、小児はりのこと、少しは教えられるよ!という人がつながれば、気軽に相談できるわけですよね。
小児はりに限らず何でもそうですが、鍼灸師として臨床に立つと、当然たくさんの疑問が立ちはだかります。さっきの自分の対応で合ってたのかな?とか、なかなか良くならないけど何か間違ってるのかな?とか。
そんなとき、誰に相談しますか?
ここで、「師匠に尋ねる!」ってことが素直にできる人がいれば、それはとても恵まれている環境だと思います。でも現実は、なかなかそれができる人ばかりではない。結局、本を読んだり、ネットで近い症例をさがしたり(もちろんネットではあんまり書かれてないし見つからない)、詳しそうな人に聞いたりしますよね。その【詳しそうな人】が、たくさんいればいるほど、情報は集まりやすいってことになります。
小児はりは、そもそも鍼灸師の中でもやっている人が限られる手技です。だからこそ、横のつながりがとっても大事だと思っていて。
特に、日本のどの地域で、小児はりに取り組んでいらっしゃるのかを把握したくて、参加者さんには全員、お名前のあとにお住まいの【都道府県名】をつけていただいています。
これにより、どの地域での小児はりの取り組みがもりあがっているのか、可視化できるかなと思って。
小児はりは関西発祥のものなので、やっぱり大阪がいちばん活気があるように思われがちなんですが、いま現在北海道から沖縄まで、それこそ日本全国からご参加いただけているので、これからもっともっといろんな地域で楽しい活動が増えるといいなと願っています。
興味がある方は是非このまま読み進めてください。
小児はりをやりたくても、みんな「不安」だよね
わたしが小児はりを学びたい!って最初に思ったときに取った行動は、関西の大師流小児はりの会の初心者講習会に申し込むことでした。
そこに参加して、初級講座の手合わせ会に出席しながら、基本の動作や知識を学んだのです。
初級・中級講座に参加して、小児はりを扱う際の身体づくり(手首だけじゃなくって肘も肩もつくりこむ)、指先の感覚を磨く、そして腹診や適切な刺激量の知識などなどを教えていただきました。
だけど、その頃はまだ修行中の身で、治療院ではまだ小児はり施術には関わることはできませんでした。(そのぶん、大人の施灸より難易度が高いと思われる小児へのお灸の経験を積むことで、小児の施術自体には慣れることができた✨)
「子どもは、大人の身体をただ小さくしただけの存在ではない」
この言葉を聞いて、そうか、小児はりに関わるならば、やはりそれ専用の知識をきちんと学ばないといけないんだ、と思ったし、いつになれば自信をもって施術できるのかは全く見えない状態でした。
だれかの大事なお子さんだからこそ、施術で悪化させてはいけない、絶対に結果を出さなくてはいけない。そう思うと、自分の拙い技術と知識で対応できるのか?もっともっと修行してからじゃないと臨床にあたってはいけないのではないか?という想いがわいてきて……
不安で、自信がなくて、動けなくなっている人が多いのではないかな。
でもね、わたし思うんです。
自分自身の施術への自信は、場数をこなさないと増えていかないけど、
「小児はり」自体への信頼感なら、人の話を聞くことで増えるんじゃないかって。
小児はりで、こんなことが改善したよ!っていう臨床のお話を実際にたくさん聞くだけでも、へぇ~そんなことにも対応できるんだ!とか、そんなに喜んでもらえるなんて、やっぱり小児はりってすごいなぁ、とかいろいろわかることがあると思うんですね。
じゃあその臨床の話をたくさん聴ける場があればいいんじゃない?って思って、オープンチャットをつくりました。皆さんの不安が少しでも少なくなるように、経験豊富な先生たちにたくさん質問しちゃえばいいと思うんです。
オープンチャットは匿名ですし(でもSNSと連動してるニックネームだともっとお得だとは思いますが)、素直に疑問をぶつけていただける場所かと思います。
実際にどんなことが話されているの?
オープンチャットでは、普段のトーク画面での雑談のほか、わたしが定期的にノートにトピックをまとめています。夜泣き、かんしゃく、アトピー性皮膚炎などの臨床例ごとにスレッドをたてており、何か疑問があればそれについて活発な議論がはじまればいいなーと思っています。
あとは、小児はりに関する勉強会やセミナーの告知があります。最近だと、コロナの影響でZOOMで開催されるものが増えてきているので、住んでいる場所関係なく参加できるのがうれしいところ!(実技は今はあきらめよう)
さらに、自分の臨床スキルを向上する手段としても使える「症例報告」を書くための勉強会や、日本小児はり学会の理事をお招きして「症例集積について学ぶ」勉強会も行いました。海外に日本の小児はりを伝えたり、逆に海外での小児はり事情はこうだよ~という日本×海外の小児はり鍼灸師コミュニティも誕生。
LINEオープンチャットは海外からは参加しにくい仕様なので、そちらはfacebookグループにて交流しています。
先日は、秋の「月見はり」イベントで、みんなこんな取り組みをしたよーっていう報告や、チラシ・デザインのシェアなどが行われていて、みんな刺激になったかもです。こんなふうに、楽しく交流しています。
あとはこないだ、オプチャン参加者さん限定の、小児はりセミナーをひらいてもらったり……
今月から、全国の小児はり鍼灸師さんをつなぐ【地域ZOOM】もはじまります。今月はまず九州・沖縄から。近隣の鍼灸師さんと仲良くなっちゃおうという企画です。
こういうことをしていると、遠方からお越しになる患者さんに、近場の先生を紹介したい!ってときも助かりますよね。自分では受けられない患者様も、責任を持って信頼できる人にご紹介したいもの。このオプチャに参加している人は都道府県を明記してくれているので、メンションをつけて聞いてみることもできますよ!
ちなみにオプチャには、日本小児はり学会の会長である井上悦子先生をはじめ、日本小児はり学会の理事の皆様もご参加してくださっています。
学会ってどんなん?興味あるけどよくわかんない・・・って方はぜひ直接聞いてみましょ!まずは知らないと参加もできないですもんね^^
どうやってそのコミュニティに参加するの?
参加方法は2つです。
*オプチャ参加方法*
①えみすけに直接連絡して、参加したい旨を伝える
②すでに参加している人から招待してもらう
わたしへの連絡方法は問いませんが、TwitterのDMか、facebookのMessengerか、もちろんこのnoteへのコメントでも大丈夫です。
完全匿名の方、わたしが何か不審な点を感じ取ったアカウントの方は少しやりとりをさせていただく場合がございます。また、オプチャ参加後、皆様の迷惑行為にあたるようなことをされた場合、問答無用で強制退室させます。
*参加後のルール*
オープンチャットのニックネームは実名でも匿名でもかまいませんが、名前のあとに地域名をつけること。あと学生さんは学生と表記してください。
例:えみすけ(大阪)、ひよこ(東京・学生)みたいなかんじ。
あと、たまにわたしがアンケートをとるときがあります。
これ、だいたいは任意参加なんですが、こないだ1回だけ参加者全員強制参加をお願いするやつをやってみたんです。皆さんがどこまでのコミットメントをされてるのかの確認でした。(反応がなかった何人かは、アナウンスのあと退会してもらいました)
場に属しているだけでも情報を受け取れるコミュニティももちろんあるけど、できたら目指したいのは双方向コミュニケーションができる場です。
みんな忙しいし、いくつもLINEグループあるだろし、なかなか既読つけられないときもあるだろうけど、できたらチェックしてくれて、なにかアクションしてくれる人とつながりたいです(*^_^*)
このコミュニティの参加者は現在373名です。(R3.1.18)
小児はりに興味がある、小児はりをしている人とつながりたい、いろんな疑問を解消したい、小児はりをバリバリやっててセミナーとかを告知したい、いろんな想いの人が集まってくれる場になっています。
参加希望者はどうぞお気軽にご連絡くださいね。
参加者さんへのお願い
ここから先は、すでにオプチャにご参加いただいている皆様へのメッセージです。
このコミュニティは完全に無料で、つまり参加者さんの善意で運営しています。もちろんここから有料の企画がうまれることはありますが、そもそもその情報にアクセスできる環境にいることにも利点があるかなと思っています。
でね、今って無料で情報を得ること自体は珍しいものではないし、なんぼでもどこでも調べられると思うんですよ。ただ、情報発信者・提供者というのは、人間なので、【やる気】が上がったり下がったりします。仕事でやってるなら、お金をいただいてるので、やる気に関係なく一定のクオリティを保つべきですけど、無料のものには質を担保できません。する必要もないし。
情報発信者のやる気を上げるものはなにか?
それは、情報を受け取ってくれた皆さんの【ポジティブな反応】です。
だれかに喜んでもらえたな、だれかのお役にたてたんだな、うれしい!
という気持ちが、「やってよかったな、またなにかやろう」につながります。
がんばって何かを企画しても、何かを提供しても、
相手が無言・無表情でただそれを受け取るだけだったら、だんだん発信者のやる気はなくなります。
これ、当たり前のことだと思うんですよね。
せっかく参加してくれているこの場が、もっと有意義なものになるかどうかは、参加してくれている皆さんひとりひとりの意識によって変わると思っています。
参加して、受け取るだけ。という受動的な状態なのか、
受け取ったものに対して感謝の気持ちを表明したり、次の行動につなげたり、なにかに還元したり……という能動的な状態なのか。
幸いにも、オプチャにいらっしゃる、能動的な皆さんのおかげで、現在373名という大所帯になっても、良い雰囲気の運営ができているなと嬉しく思っています。
まだ発言したことない、勇気がでないって方も、ぜひなにか疑問や不安・または伝えたいことなどがあれば、全体に向けて発言してみてください。だれかの発言が、だれかの気持ちにひびいて、また別の思考がうまれて、そしたらまた発言を生み、それが活気になります。
よっぽどだれかを非難したり、という内容でなければ、「こんなこと言わないで」ってことはないので、どんどん投稿してみてもらえると、わたしとしても嬉しいです(*^^*)もちろん、全体で言いにくいことはわたし個人に送ってもらってかまわないのですが、わたしとしては、それをまた全体にフィードバックする必要性も感じているので。
そんなわけで長くなりましたが(5000字)、皆様今後ともよろしくお願いいたします。えみすけ、いつもありがと!すきだよ!って思ってくださる方はこちらの記事に500円のご支援をいただくと、励みになります。有料部分は「ありがとうございました」しか書いてませんwそれでもよければ、ご支援お願いします。
サポートしていただいたお金を使って、たくさんお勉強します!また学んだことは皆様に還元できればいいなと思ってます(^^)