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夫婦がいつまでも健康でいるために

今年の3月に、第35回 日本助産学会学術集会の市民公開講座を拝聴したんですよね。その時、石蔵文信先生というお医者さんのご発表の中に「夫源病(ふげんびょう)」という概念が出てきたんですね。

これ、もちろん反対の「妻源病」もあるのですが、要は、主に中高年以降のご夫婦が、相手の何気ない言動に対する不満、あるいは相手の存在そのものが強いストレス(ひい!)となることで、体調が悪くなる現象のことなんですって。こうなると、自律神経とかホルモンバランスも乱れて、さらに更年期障害とも重なっちゃうとほんともうしんどいです。

眠れなくなったり、めまいがあったり、あとは頭痛、吐き気、動悸、耳鳴り、血圧上昇、情緒不安定など……こんなことが、結婚相手のせいで起こりうるなんてほんとにこわいですよね。

でね、その夫源病を防ぐためには?っていうお話のなかで、石蔵先生はこう言ってはりました。

「毎日この3つを必ず奥さんに言うてください。①ありがとう②ごめんなさい③愛してる」

ほんでね、特にこの③が言いにくいっていう話があって。なんせ愛してるか愛してないかようわからん、だから言われへん。みたいな中高年が多いんですて。まぁわからんでもないけどw

結婚すると、どんなに好きだった人であっても、日々は生活の一部になりますよね。生活はずっと続くものだし、なるべくコストが少なく、つまり疲れずに送れるのにこしたことはない。

性を意識するということは、喜びを増やすことでもあり、同時に、煩わしさを増やすことでもあります。なのでそりゃあ、性を意識しない生活はとてもらくちんになるし、ただ仲良しの同居人なら「ありがとう」「ごめんなさい」ぐらいは余裕で言えるでしょう。

だけど、やっぱり、「愛してる」を言い合える夫婦が増えてほしい。です。つまりちゃんと性を意識して、しんどいけど相手と、そして自分の心と向き合って、生活も性生活もお互いに満足のいく楽しい結婚生活を送る人が増えてほしい。

きょうは、言いにくい人が多いかもしれない「愛してる」を、どうしたら言えるようになるのかを考えてみたいと思います。


言葉はお金と同じである

お金ほしいですよね。お金って、ないと不安だから、手にするとついつい貯めようとしてしまう。でも実は、お金を増やそうと思うと、最低限の貯金を残して残りは運用するほうがお得なんですよね。つまり、ただ使わないでじっと寝かせているだけよりも、投資として、お金を使ったり動かしたりするほうが結局お金はよくまわるのです。

実は言葉もおなじで、自分の中の気持ちで思っているだけで言葉にして伝えていないと、どんどん言えなくなっちゃいます。そして相手にも循環しないから、ほしい言葉を人からももらえなくなります。だから自分が言われて嬉しい言葉は、自分からどんどん積極的に言っていきたいんですよね。

わたしが運営している公式LINEの登録者さんのご意見の中のひとつに、

「運動といっしょで、習慣がないとなかなか難しいかもしれませんね」

ってのがありました。ほんまそうかも!
言葉も、習慣が大事なんです。ルーティンにしろってことじゃなくて(それだと気持ちがなくても言えちゃうからちょっとやだ)、感じたときに素直に口にする習慣がないと、やっぱりなかなか瞬発力がでませんよね。

筋肉にも遅筋(持久力)と速筋(瞬発力)があるように、言葉もとっさに口をついて出る言葉(あるいは感嘆)と、じっくり頭をめぐらせてからしみじみと感じたことを述べる言葉、どちらも必要なのだと思います。

だからまずは、自分が率直に感じた相手への気持ちを口にするところから始めてみるとよいのかなって。


ケンカしたときは、ラブラブになるチャンス

同じく石蔵先生の発表の中で、「夫婦げんかは長寿のもとになる?!」みたいなお話もありました。ざっくり言うと、「怒りを我慢している人と、怒りをちゃんと発散する人を比べると、前者のほうが2倍死にやすかった」みたいなことですw

ケンカって疲れるけど、何にムッとしてなにがいやだったのかは、きちんと伝えたほうがいいし、我慢して飲み込むよりも、外に出した方が健康にもいいということですね。

それでですね、ケンカすると、仲直りのタイミング!むずかしいじゃないですか。カップルによって様々な成功パターンがあると思うんですが、わたしとしてはもう結論は出ていて。ケンカはすべて、仲直りセックスのための前戯なのですよね。

もう、ほんっとむかつく。大嫌い。顔も見たくない。
とかって思ってても、やっぱり時間を置いたら好きだし、大切だし、空気悪いのもいやだし疲れるから、一刻も早く仲直りしたい。普通にもどりたい。

というのであれば、もうやることは一択です。
さっさとセックスに持ち込むために、自分と相手の可愛げを最大限引き出して、いちゃいちゃする雰囲気を作ってください。

いつまでもツンケンしてるのは、時間がもったいないです。どうせ最終的には仲直りするんだから、怒りながらも近くに行って、めっちゃ拗ねながらでも「ねえ!」って話しかけて、「なによ(怒)」て返ってきたら「すきやねんけど(怒)」てゆうたらだいたい向こうも「おう(怒)俺もやわ」ってなって、なんかそっからはいいかんじになれるでしょう。

そんで、そのあとめちゃくちゃにセックスしながら、最中に「さっきはごめんね?」ってかわいくあやまって、「ずっとかわいいままにしといて……」とかゆうてたらもう、お互い興奮しまくって、それこそ気持ちいいセックスができるんじゃないんでしょうか(*‘ω‘ *)

正直、ノーマルの状態から始まるセックスよりも、ケンカのあとのセックスのほうが脳内物質的にはいろいろ出るみたいなので、いつもそうしろとはいわないけど、ものすごくおすすめです。なので、これからは、いやなことがあったらちゃんと言う。そしてケンカになっちゃっても、これで今日の夜のセックスはもっと楽しみやわーって思う癖をつけておくといいのかもですね。


言葉は、人を健康にも不健康にもできる

わたしは38歳なんですけど、まぁそろそろ自分の健康というものに、いやがおうにも興味が出てくるお年頃です。なんせあちこちしんどい。寝たい。

結婚って、自分が体調悪くなった時のリスクを回避する役割もかなりありますよね。こういうとき、ひとりじゃなくてよかった💦って思った経験は、きっとみんなあるはずです。だれかと暮らすっていうのは、きっとそういうこと。自分も、相手も、健康を気遣って、人の健康を害さない、ということがまず大切になるはずなのです。

食事や運動、早寝早起きや飲酒喫煙、生活態度をととのえていくことはもちろん大事ですが、それ以上に「お互いの言葉かけ」ってすごく重要です。

最初にあげた夫源病でも、やはり夫が妻に過干渉だったりして、妻の行動を逐一細かく把握したり(何時に帰ってくるねんとか、だれとどこいくねんとか)、相手を否定する言葉をかけたり(家汚い掃除しろとか、お前太ったなぁとか)、相手に依存しすぎて自分のことを何もしなかったり(俺の飯は?とか、ごちそうさまも言わず食器もかたづけへんとか)、そのトラブルのほとんどが言葉の過不足からきてる。

言ってほしい言葉はゆわへんのに、言わんでええことばっかり言う。
これは、あかん。

プラスの言葉(いわれて活力が出るような嬉しい言葉)を言うことも大事だけど、まずはマイナスの言葉(いわれてしんどくなっちゃうネガティブな言葉)を言わないということこそが大事な気もしてます。

相手が喜ぶ言葉って、長年いっしょにいたらきっともうわかりますよね。
特別なイベントだから言う、とかしょぼいこと言ってないで、毎日の日常の中にうれしい言葉を詰め込みましょう。息を吐くように、相手のよいところ・魅力的なところを感じて、すきってきちんと伝えるのがわたしはすき。

そして、ついつい不満があると出てしまう、かわいくない言葉は、封じ込めれるならやめといて、もうちょい変換してから出しましょう。付き合いが長いと、この人なら許してくれるだろうっていう線が曖昧になっちゃいますけど、やっぱり傷つくってわかっててその言葉をつかうのは、よくない。

どうせ自分にも悪いところがあるのだし、言っちゃいけない言葉だけは飲み込んで、せっかくのケンカは、かわいい怒り方でラブラブにつなげちゃいましょう。

好きな人に愛されているという実感って、幸福度をあげてくれるので、病気にもなりにくくなります(*^^*)反対に、相手にストレスばっかり与えてると、相手はどんどん抵抗力もよわっちゃうので、ほんと仲の良さには気を付けましょう。


すき、も、愛してる、も、一日の中で何度も感じられたら幸せですね。
まずは相手の存在に感謝すること。相手のしぐさをいとおしく思うこと。
そして軽率にすきって口に出して、しっかり相手に触れること。

そういうのができてるご夫婦は、ほんとすてきやなーーって思います。

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