どうしてわたしは、「花束みたいな恋をした」で感動できなかったのか
先日のお盆休み、雨ばっかりでどこにも行けなくて、つまらなくて、映画を観てた。
菅田将暉くんは個人的にすきな俳優さんで、ずっと観たかった映画。それが「はな恋」。Twitterの感想でも、「せつなかった」「泣いた」って声がちらほら聞こえてきてたし、ほんとはスクリーンで見たかったけど、U-NEXTで配信が始まったし、ちょうどいいやと思って、観た。
結果、「花束みたいな恋をした」という映画は、めちゃめちゃつまらなかった。
いい映画、おもしろい映画というのは冒頭で引きこまれるものがきっとあるのだけど、この映画は最初から冗長で、「もうわかった、わかったて。」てなるぐらい何度も何度もくどいメッセージを送り続けていたので、最初の15分でいやな予感がしてしまった。
40分ぐらい観て、あろうことか一度再生を止めた。映画館ならありえない暴挙。ひょっとしてわたし、この映画のターゲット層じゃなかったのかしら?なんて考えて、オバサンになってしまった自分の感覚をちょっとせつなく思った(あ、なんや。ちゃんとこの映画でせつなさ覚えてるわw)
そんでビールと日本酒を追加して、このふわふわした気持ちならなんとかラストまで見れるだろうというコンディションをつくりあげ、ちゃんと最後まで完走した。そして改めて「おもんな」ってなった。
Twitterで「おもんなかった」って書いたら、何件かリプライがきた。
「美しい日本語がすきでした」
「音楽は推せました」
そんなんばっかやった。内容は。ストーリーは。展開は。
でね、ここからが本題。
なんでわたしは、この映画をおもしろく思えなかったのか。
答えはもう一言で言える。
うだうだ言ってやんと、はよセックスせーや。
で解決するからである。
20代カップルが同棲してて、3カ月間セックスレスで、環境の変化もあって、徐々にすれ違っていく様子が描かれてるわけなんやけど、そんなもん、とりあえず一発ハメてから考えろ。セックスしたらだいたいの溝は埋まるやろ。とビール片手に思ってた。
わたしはどうしても、今の自分の状況と照らし合わせて考えてしまうから、セックスではもう埋まらなくなった溝を乗り越えてもうてるから、わかる。あのふたりは、あの段階で毎日セックスしてたら、絶対に別れなかったですよ。
なんでしないの。セックス。できる距離にいるのに。
隣で毎日寝てるのに。贅沢かよ。
って、後半ずっとふてくされてましたね。
情緒とか、そんなんよりも、直情的なものが大事な時もあるんです。
物質的なあたたかさや、「つながってる感」でしか満たせないものがあるんです。
花束みたいに美しくなくていいから、もっとドロドロでぐちゃぐちゃに傷つけあえよ、若者。て思いましたね。なーーに、きれいにまとめようとしとんねんと。
ラストシーンもふつうに二人ともきもかったし、あんなにお互いの思い出に「酔ってる」カップル、ふつうにイヤ。ふつうなら絶対あのあと連絡とって、またヤッてるやろ。人間はそんなきれいなもんじゃない。
どれだけ美しい言葉で飾ったって、人間の本能や欲望は消せない。
どれだけ素敵な音楽だったとしても、心が響かないと、記憶には残らない。
この映画は、38歳のわたしが観ても、とてもつまらない映画でした。
セックスはしてないけど仲良し、という状態を、わたしはとても懐疑的に思っています。わたしは、どれだけケンカしたって、セックスして仲直りできるカップルになりたい。自分のいちばんかわいいところを、自分のいちばん情けない姿を、本性までさらけ出せるパートナーがいいです。
そんなわけで、ネットフリックスで全裸監督を見てるんですけど(対極すぎるw)、もちろんめっちゃおもろいです。おすすめ。
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