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「夫を捨てたい」から考える、夫婦のパートナーシップ

先日、話題になっていたこの記事。ご覧になった方もおられるかも。

今日はこの記事やこのツイートに寄せられる引用リツイートから思ったことを書いていこうと思います。


「父親叩き」の温床にならないのかな?

この漫画のタイトルは、まぁ、おそらく多くの人の注目を集めるためにちょっと過激になっているのだと思うのですが、最近こういう「妻や母親の苦悩を描く」漫画やエッセイをよく見るなあと個人的に思っていて。

たとえばこういうの。

読むと、うんうん確かにある。わかる。と共感する一方で、ちょっとひっかかる部分もある。それは、「これ、男性が読むと、どういう気持ちになるの?」ということ。


わたしは、夫婦で話し合いをするとき、大切なのは「主語」だと思っていて。
「わたしは」こう思う、「僕は」こう思う。このひとりひとりの想いをすり合わせて、家庭ってまわしていくものなんだと思うのですね。

こういう、いわゆる「夫・父親叩き」の材料になりそうな作品は売れます。ツイートだって、母親に寄り添って「ママは悪くない、悪いのは気が利かないパパなんだよ!」って書けば、一定数のいいねが集まるのかもしれません。

だけど、そうやって「世の母親はだいたいこう思っている」という印象を楯に、自分の夫に殴りかかることは、やはり少し乱暴ではないかと思うのです。

学生時代、好きな女の子からの告白を断った男子が、体育館裏に呼び出されて、女子グループから「なんであんた〇〇ちゃんの告白断るん!」「ひどい!」「最低!!」って言われまくる構図に見えるんですよ。

話をするのは1対1でいいはずなのに、その背後に巨大な勢力が見えることによって、必要以上に委縮してしまったり、正当な判断ができなくなったりしたらいやだなあと。


どちらか一方を責めても、ほとんど意味はない

ところでわたしの願いはこんなかんじです。

男女ともに、子育てが楽しく、夫婦仲も良い家庭が増えてほしい

育児はつらいもの・我慢しながら行うもの、という側面をなるべく減らして、さらに夫婦関係が良好であれば、とってもいいなと思っています。

わたしは過去、大阪市住吉区でこんな講演を開催したことがあるんですが、

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こちらの「乗り越えよう!産後クライシス~みんなで考える男女の本音~」という講演の中でも、気を付けたのは「単なる男女の対立構造にしないようにする」ということでした。

※産後クライシスとは、出産後に夫婦の仲が悪くなってしまう現象のこと

男性は、女性の気持ち・身体の変化をもっと理解するべき

たしかにそれはあります。だけど、ここで終わりたくなくて、そのためにどうすればいいのかを考えるきっかけにしたかったのがこの日でした。

だれでもそうなんですけど、「お前が悪いんだ」って責められて、「ごめんなさい……」って落ち込むことはあっても、「わーい!ダメ出しうれしい!」ってなる人は少ないと思うんですよね。

願いは「相手の変化」なわけですから、相手が変化してくれるような働きかけを、こちら側もしていかないといけない。そうしたときに、相手を「責める」行為は、やはり「相手の変化を望む」立場から言えば、マイナスにはたらくことが多いと感じてしまいます……。


じょうずな話し合いの方法

この漫画のように、

「夫にもっと家事育児を分担してほしい」
「どうしてわたしだけが仕事を早退して急なお迎えに対応しないといけないの?」

という想いをもっている妻は、おそらく世の中にたくさんいます。

そしてそういった方々がとれる行動は、やっぱり「話し合い」しかないんですね。そしてその話し合いのテーブルには、お互いが「問題意識を同じくする」ことで初めて、席が用意されるのかと。

どちらか一方が「相手に変わってほしい」と望むだけではやっぱりうまくいかなくて、夫婦の双方が「どちらかに困っていることがある。じゃあふたりで話し合って、問題点はどこなのか、解決策はどこなのかをさぐってみよう」という意識になれれば最高ですよね。

もうこういうの、中学校の性教育で習えばいいのに。

たぶん、この漫画の女性も、もしかしたら夫に話をしようとしたのかもしれない。だけど聞いてもらえなかったり、もう話したくなくなるぐらいひどい態度だったのかもしれない。

話し合いですべてが解決できればそれにこしたことはないですが、世の中、話し合いにすらならないという事態が多すぎるんですよね。だからみんな黙ってしまう。わかりあうことをあきらめて、我慢してしまう。そこで不満がたまり、ネットやSNSに愚痴があふれるのではないかな。

話し合いを上手にするコツは、やはり「敵対しないこと」です。

「自分はいまから責められるんだな」って思ったら、身構えてしまうし、相手からの主張に「反論」しようとしてしまう。だからこそ、「自分はあなたの味方だよ」ということをまず大前提として理解してもらい、話し合いはそこからスタートすべきです。

お互いが、お互いの主張を、いったんうけとめる。頭ごなしに否定しない。
相手の主張を認めることは、相手の人間性を肯定することにつながります。

そのうえで、自分の希望、相手の希望、これらをすりあわせていく。

すぐケンカになりそうな雰囲気のときは、少し身体を寄せて、スキンシップをしながらお話するのもいいですよ。体温を感じながら、温かい飲み物でも飲みながら話し合いをするのと、テーブルで向かい合って座って話し合うのとでは、心理的緊張も変わってきます。

まずは自分が、相手の話にやさしく耳を傾ける。
そうすればきっと、相手も、こちらの話を聞いてくれると思います。

いつもケンカになっちゃう!という方は、自分の発言が「責める」ニュアンスになっていないか、自分は相手の「敵」にまわっていないか、一度見直してみてくださいね。


パートナーを「捨てる」という選択肢

自分にとってメリットが少ない、だけではなく、むしろデメリットが多い、邪魔、だと感じてきたら、そりゃあ「不要」になります。

お子さんがいる夫婦だと、そこまで簡単に離れることを決意できないでしょうけれど、個人的には「合わなかったら離れればいいよ」と思ってます。

子どもがいたって、いなくなって、毎日ストレスを感じながら生活するなんて、ただの地獄です。不満をぶつけても、改善の兆しもみられず、ただただ耐えることが正しいとは、わたしは思いません。

もちろん、どこかにまだ解決策があるはずだ!と感じられるうちは、おおいに粘っていいと思うんです。そして、やっぱり相手のことが大切だ、愛してるって感じるのであれば、なんとか、もう少しふたりの関係を信じてみてもいいはず。

だけどやっぱり、育児する中で、お金も大事だけど、なによりまずは「笑顔」って大事で。心から笑えないおうち、って、ほんとにつらいから。子どもの前では泣いちゃいけないと思っても、やっぱり無理して笑顔をつくるのには限界もあるし。

「捨てる」って言葉はちょっとアレだけど、「あきらめる」のは大事。
どうやっても変わらないもの、うまくいかないことは、世の中にたくさんある。そのときに「あきらめて日々やっていく」か「あきらめて離れる」か、そこはもう自由ですよね。子どもがいたっていなくたって、本人のつらさが軽減する選択肢が、なにより優先されればいいなと思ってます。


パートナーシップについて、とっても考えさせられた今回の記事。

育児をする母親・父親が、もっとお互い楽しく過ごすために、よかったらご夫婦でも、この件についてどう思うか、お話されるのもよいかもですね(*‘ω‘ *)

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えみすけ
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