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一生愛される夫になる為の心得【妻の産前産後編】

夫婦に訪れる一大イベント、それは妻の妊娠・出産。

とても喜ばしく素敵なイベントであると同時に、ここで夫が妻への対応を間違えると、今後夫婦としての関係性を大きく崩すことにもなり得る、諸刃の剣だ。

少し残酷なことを言えば、夫婦にとって出産という出来事は、夫婦が更に愛と幸せを深めていく仲良しルートに進むか、産後にどんどん気持ちが冷めていく不仲ルートに進むかを分ける、重要な分岐点なのかもしれない。

今回は、これを読んだ皆様が、無事に夫婦仲良しルートに進むために、出産が近づいてきた時期から産後に至るまで、妻に対して夫ができることをまとめておきたいと思う。ここのポイントを押さえておけば、産後クライシスも怖くない。


妊娠後期の妻に夫ができること(準備編)

一般的には、妊娠28週から妊娠後期とされる時期。出産というゴールが見えてはきたものの、この時期は妊娠糖尿病、妊娠高血圧、逆子、切迫早産など、様々な不安やリスクがある。

あまりにもリスクだけを気にするのも精神衛生上よくないけれど、もしものことがあった時、夫婦としてどういった行動をとるようにするのかなどを細かくシミュレーションしておくことで、妻の不安は少し減るだろう。

仕事柄、妊婦さんと接することも多いのだが、妊娠は本当に【最後までなにがあるかわからない】。明日、急に展開が変わっていることもよくあるし、これは妊婦である妻にも、医師にも、予測することはできないのだ。

・妻が緊急入院になったとき、上の子のケアをどうするか話し合う
・夫が仕事で休暇をとれるかどうか確認しておく(上司と相談)
・入院セットをなるべく早く準備しておく
・家の中のどこに何があるのか、夫もちゃんとわかっておく
・出産後、役所の手続きなどは夫が行うのが基本なので、調べておく
・入院中に妻がテンション上がるグッズをリサーチしておく

最低限、これらのことはやっておいたほうがいいだろう。とにかく、明日も今日とだいたいおんなじ一日だろうな、という考えは今だけ捨てて、動けるうちに、早め早めに準備しておくことを強くお勧めする。

大切なのは、妻に、「夫もふたりで出産に臨もうとしてくれているんだな」と感じてもらえるような誠実な行動をとることだ。間違っても、妻の臨月に飲み会の予定を入れたりするんじゃない。今はコロナへの不安もあるし、いくら仕事のつきあいでも、夫婦仲一発レッドカードぐらいの威力はあるから行くときはほんと気を付けて。

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産後の妻に夫ができること(言葉かけ編)

出産を終えた女性は、ホルモンバランスの変動もあり、動物的本能がむきだしになっている。「母」という生物は、子を守る本能を強くするあまり、縄張り意識を高め、本人の意思とは無関係に、まわりへの敵意が芽生えてしまう。ここは是非、知識として知っておいていただきたいところ。

夫は、子の父親でもあるので、仲間でしょ?味方でしょ?
と思うのは当たり前なのだが、残念ながら、この敵意は夫にすら向けられることがある。

ただしもちろん、妻だって、夫を敵認定はしたくない。そこで、夫が妻の縄張りの中にきちんと入れるように、子育ての共同体として認識されるように、積極的に使いたい言葉、できれば言わないほうがいい言葉というのがある。

どんどん言っていきたい言葉は、たとえば「体調はどう?」「どこがしんどい?」など、妻自身を気遣う言葉だ。産後はとにかく身体がつらいことが多いので、毎日、なんなら一日に何回も、「自分は妻を気にかけているよ」というメッセージが伝わることが望ましい。

もちろん相手の性格によってウザく感じる人はいると思うので、頻度は相手に確認しながらがいいけど、とにかく毎日「自分は気にかけてもらっている」「ケアされている」と感じると、誰だってうれしい。

このとき、できれば、生まれた赤ちゃんのことよりも先に妻のことを尋ねるようにすると、なお良い。大切なものの優先順位の第一位に、愛する妻を据えておいてほしいのだ。妻がいてこそ、子どもが産まれたわけなので、母親そっちのけで赤ちゃんのことばかり気にかける応対は、夫も、姑やその他まわりの人も、避けるようにしよう。

また、産後の母親のメンタルは豆腐になっている。大量の血液を失い、身体もボロボロで、しかもそこに睡眠不足と命を預かる責任感がのしかかっているので、【あらゆることが不安】だし、【些細な言葉にも傷つきやすい】といった特徴がある。

筋肉がしっかりついていて、ごはんも食べられて、睡眠時間がぐっすりとれている健康な人のメンタルだと、ただの冗談で終わるような会話も、産後の母親たちのメンタルでは到底受け入れられないものも多い。

これは、母親の性格によるものではなく、あくまでも一時的なコンディションの問題だ。

よく、実家に里帰りして出産する場合があるが、このとき、妻の実母や祖母、姉妹など、肉親からの言葉で傷つき、メンタルをさらにやられるケースもある。たとえば、初めての出産で、いろんなことが気になる母親に対して、もうすでに5人の孫がいる実母が「あんたは神経質!赤ちゃんなんて、適当にしとけばいいのよ~」と言ったとする。実母は、もっと気をらくにしてほしいという気持ちだったのだが、母親は「こっちは初めてで必死なのに、そんなに馬鹿にしなくたって」と傷ついた、といった事例など。

言葉は、もとより、相手の意図とこちらの解釈をすり合わせるのが難しいもの。しかもそこに、妻のコンディション不良という条件がくわわるので、産後の母親への言葉選びは、周りも慎重に行ってほしい。

気を付けるべきことは、とにかく母親を否定しないことだ。ちょっと違うことを言ってても、まずは共感・受容してあげてほしい。そしてやんわりと、正しい方向に導いてあげてほしい。これは、産後の母親のサポートに就く仕事の人たちにもいえることである。


産後の妻に夫ができること(心がけと行動編)

一生愛される夫になるには、とにかく意識と行動を伴わせることが肝要だ。

子育ては夫婦でおこなうもの、という意識はあっても、実際、コミットメントの配分を妻が多く負担している事態に気づかない男性も少なくない。

産後の夫が特に気を付けたいのは、自分がケアすべき対象は2人いる、ということ。赤ちゃん、そして妻。(もちろんここに、さらに上の子どもたちが入ってくる場合もある)ケアすべき対象は赤ちゃんだけではない。

産後の妻は、前述のとおりコンディション不良なので、とにかく無理をさせない。夫は、妻の体調と心身を気遣いながら、ゆっくり時間をかけて妻に戦力としてくわわってもらう意識がよい。

妻に対して行う理想の行動は、とにかく妻を寝かせること、妻の体調を気遣い、愛のある言葉をかけることだ。こんな夫は間違いなく、一生感謝され、一生愛されるだろう。

そして赤ちゃんにも、もちろん積極的に世話をする。

低月齢のうちから、おむつ替え、授乳、おふろ、抱っこ、寝かしつけなど身の回りの世話をよくやっている父親は、子どもと愛着を形成しやすい。そうすると、子どもが大きくなっても、要所要所で必要とされる親になる。

少し先の話になるが、思春期などで一時的に子どもの心が親から離れがちになってしまうタイミングでも、幼少期のスキンシップやコミュニケーションがきっちりとれている親子は、関係がこじれにくく、修復しやすいといった特徴もあるのだ。父親も母親も、たくさん子どもに触れてあげて、あたたかい交流をしておくと、子どもの心もぐんぐん育つ。

もちろん夫自身も、任せられるところは妻に任せて、自分もしっかり休息をとってほしい。夫婦はチームなので、どちらかが頑張りすぎると立ちいかない。お互いの状況を冷静に連絡して、余裕があるほうが少しだけ頑張る、といったサイクルをまわすのが理想的だ。


このように書くと、出産というイベントは本当に双方が大変で、家族全体で乗り越えるべきものなのだな、と改めて思う。

男には男の、女には女の苦労がある。どちらがより大変ということを主張するよりも、お互い別の役割があって、それらを全うすることで妊娠・出産を乗り切ろう!という視点ですすめていけるとよいと思う。

ただもちろん、夫婦ともにしんどい時は、他の誰かに頼ってほしい。育児は家庭内だけで完結させず、親や、その他知人、そして行政にもうまくはたらきかけながら行うことが望ましいのだ。親に余裕がないのに、命は育てられない。夫婦ともに限界が近づいたら、なるべく周囲にSOSを出して、助力を頼もう。

尊い命の誕生とともに、愛と幸せが深まる家族が増えることを、心から祈って。


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