『いにしえのオタク』(文字書き)、母になる
高校の進路希望調査。
担任との面談で恥ずかしがりながら「介護士になるけど、漫画家にもなりたくて...」と告げた。
担任はあっけらかんと言った。
「介護の漫画描いたらいいじゃない!」
その言葉に高校生の私は絶望した。
何故なら私にとって「漫画」「アニメ」「小説」は現実逃避のためのツール。
何が楽しくて現実であったことを漫画にしなきゃいけないんだ!
現実にない素敵な世界を描くのが創作だ!
なにもわかっていない!!!!
これだから一般人は!!!
と、内心憤慨していた。
そんな私が母になり、今は自己啓発本やエッセイ漫画ばかり読んでいる。
育児漫画は共感できて面白いものばかりだ。
逆に普通のストーリー漫画はなんだか現実みがなくて読むのに時間がかかる。
育児で忙しくアニメもしっかり見れないからYoutubeばかりになってきた。
オタクであることに誇りをもち、その時期に放送しているアニメのほとんどを把握していた私とはまるで別人だ。
出産まではまだ今期のアニメリストなるものを確認できていたが子供が2歳になる今、アニメはほとんど見ていない。
『薬屋のひとりごと』の一期はなんとか流し見したが続きを見たいのに時間がなさすぎて見れない。
時間があっても世界観に入り込んでる最中に子の夜泣きがはじまってもテレビから離れなくてはいけないと思うと、テンポの良い会話で気楽に笑わせてくれる同世代のYoutuberばかり見てしまう日々だ。
まだ子供が一歳になる前は二次創作が少しできていた。
鉛筆でイラストを描いてアイビスペイントで塗る程度の絵だが、界隈が優しくて100いいねぐらいサラッといただけるので承認要求がサクッと満たされた。
何故か出産間近の頃からBLを受け付けなくなった為、百合漫画を描いていた。
お腹の中の息子が「BL見たくないよママ!!」と暴れているかのようにBLに興味が薄れて、どうせなら絵柄的に自分は女の子描く方が得意だし、と女の子の絡みを描いてみたのである。
反応も多いし楽しかったのだが、今はもうその余裕もなく「育児」「仕事」「家事」の日々だ。
絵を描く余裕はまだないけれど「そういえば私、文字書くのが好きだったな」と思い出してnote記事を書く練習がてら、黒歴史満載のオタク時代と必死に現実を生きている母になった私の今を比較して文字をつづっていこうと思います。
たこうさぎ