【試合後インタビュー|菅原由勢】 昭和おじさんを泣かせる菅原の言葉
【 11月15日 VSインドネシア戦後の菅原のインタビュー 】
インタビュアー:佐藤寿人
佐藤「右のワイドでの起用になりました。
ベンチからどんな指示があったか教えて下さい。」
菅原「まぁ、もちろん得点を重ねてはいたものの、流れ的にインドネシア
チームがまぁ素晴らしい立ち上がりを見せたんで、その上でその流れを
断ち切ってほしいのと、まぁやっぱり相手も点が欲しいっていうんで
前掛りになるところで、そこをしっかり押さえること、そして前掛りに
なったところの裏のスペースを衝いていくことという指示を受けたの
で、あの素晴らしい指示のおかげで点が取れたと思っています。」
佐藤「え~、素晴らしいゴールでした。ゴールを振り返って下さい。」
菅原「あぁ・・・、まぁもちろん・・・最終予選が始まってから、自分自身
悔しい思いを今日これまでしてきたし、今日だって自分がスタメンに
名前が無かった時は悔しかったし、やっぱそういう気持ちは・・・僕の
原動力になってると思うし、もちろん何回も、なんだろ自分に対して
苛立ちと言うか、もちろんほかの人に矢印を向けそうな時もありました
けど、やっぱりサッカー選手っていうのでピッチに立って自分を証明す
ることが、日ごろの結果に繋がってくると思ってたんで、そういった
意味で今日は、途中から入ったら結果を残してやろうという気持ちで
入ったので、あのまずは結果を残せて良かったことと、まぁそれまで
しっかりサポートしてくれた人たち、監督を含め、選手もそうですけ
ど、あの本当に常に励ましてくれたし、僕のモチベーションを上げる
ための言葉をくれてたんで・・・あの本当に全員に感謝したいです。」
佐藤「中国戦もチャンスがあると思います。最後、中国戦に向けて一言
お願いします。」
菅原「もう勝ち点3。ただそれだけが必要になってくると思うので、今日の
勝利はもう忘れて、次に向けて集中していきたいと思います。」
佐藤「おめでとうございます!」
菅原「ありがとうございます!」
【 4点目のシーン 】
後半17分に堂安に代わり途中出場したDF菅原由勢は同24分、右サイドをMF伊東純也とのパス交換で抜け出すと、するするっと敵陣右ペナルティエリア内に侵入し、誰しもセンタリングと思っていたところで予想外のニアを抜くシュートを放つ。ダメのダメを押すチーム4点目となった。
そしてこのゲームの堂々のMOM!
【 結果ほど簡単ではなかったインドネシア代表との戦い 】
※試合開始直前から突然ピッチが煙って見にくいくらいのスコール
会場のゲロラ・ブン・カルノ・スタジアムの芝はあまり良くない上に
この雨で水分を含みかなり重くなっている…
前半9分:カウンターからラグナー・オラットマングーンが板倉と入れ替わ
り、PA内へ抜け出しGK鈴木との1対1! しかし鈴木がスーパーセーブで
得点ならず先制点のチャンスを逸した
前半15分:ラファエル・ストライクがPA左で縦に仕掛け、ゴール前へ折り
返すが味方には合わなかった
前半45分+3:右サイドのサンディ・ウォルシュがPA右にパス。走り込んだ
ヤコブ・サユリが右足でシュートを放つも、板倉に当たったボールはGKに
弾かれる
※スコールのせいもあったと思うが、前半はロングボールをDFの背後に放り
込まれてボールを保持できず苦戦していた
富安・伊藤(洋)に加え谷口も負傷欠場している急造DFラインは不安定だ
19日の中国戦も必ずロングボールでここを狙ってくるだろう
【 こういうメンバーのいる組織は強い! 】
いつも明るく陽気なサッカー選手だと思っていた
ちょっとお調子者でみんなを笑わせて盛り上げる
スタメンに名前を連ねられなくても腐らない
そんなキャラクターなんだろうと思っていた
でも昨晩のインタビューで別の一面を教えられた
人間そんなに単純ではないよね
誰にだって程度の差はあれ承認欲求はある
ましてや国を背負った代表選手なら尚更だろう
彼は素直に言葉にした
「ほかの人に矢印を向けそうな時もありました」と
でも自分自身に矢印を向け直して自分を証明するには
現場であるピッチに立ってやるしかないと思い直し
それに向けて黙々と準備をしてきたのだろう
そして見事に証明して見せた
こういうメンタリティのメンバーがいる組織は強い
この『強い』は “strong” や “tough” と言うよりは
“Resilience”に近い
組織にストレスがかかって潰れそうになったり
折れそうになった時に支えて跳ね返せる強靭さだ
その人の姿や姿勢を見ていると勇気が湧いて
一緒になって戦おうと思わせてくれるような
そんな勇気を与えてくれる人の持つ強さ
その覚悟や勇気を皆が称える風土が組織に根付けば
本当に『強い』組織になっているはずだ
日本代表がW杯でまずベスト8以上を達成し
最終目標である『W杯優勝』を成し遂げるときは
スタメン、サブに関わらず全員がこういうメンタルの
メンバーで構成されたチームになっているだろう
※中国戦もがんばれ日本代表!
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