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「若者の接種率が低い」って

いうんだけど、9月下旬に接種した私でついこないだですよ3回目。そのあと接種率がガーッと上がっていった記憶があるんですけど、報道の皆様もう忘れちゃったの?

ということで、表を作ってみました。

COVID-19 日本でのワクチン接種率の比較
(2回目は2021/9/24日本経済新聞(数字のソースは首相官邸)より、3回目は首相官邸HPより)

まずね、この種のデータは最新しか残っていなくてしんどい。マスコミのみなさんこんなの探して検証してる暇ない。首相官邸が年代別の接種率のデータを初めて公表したという記事があって、それがちょうど6ヶ月半くらい前だったので時期的に何とかやれました。

私がなぜこの表を作りたかったかというと、COVID-19のワクチンは2回目接種から6ヶ月以上間隔をあけることが求められていますよね。それならば現在の3回目接種率と6ヶ月半前の時点での2回目接種率にさほど開きがなければ、その世代は「順調に接種が進んでいる」とみなすことができ、世代別の進み具合の傾向も比較できると考えたからです。

「差」は「3回目接種率」ー「2回目接種率」です。数字が大きいほど「接種可能な時期になっているにも関わらず接種の進み方が遅れている」と推定することができます。プラスになることはあまりないと考えましたが、100歳以上に関してはデータ入力の問題や重症化率の低下など複数の要素が積み重なっての一時的なプラスと勝手に想像するので、ここでは触れないことにします。

こうやって見てみると、確かに10代は低めと言えるけど、40〜60代の接種がちょっと鈍くて、20〜30代や70代以上は他の世代に比べてちょっと進んでる、くらい。多少傾向があるとはいえ「ワクワクなんちゃら」でキャンペーンを張らなければいけないほどの大差とは言えないと考えられました。ちなみに70代以上はこの何ヶ月も前から接種券が届いていたはずだから、接種意欲のある人はだいたい終わってるってことで差が少ないんだろうと思います。

首相官邸の最新のデータで2回目接種を終えた10代は75.6%なので、単純計算でも10代全体の半数以上は接種の時期を迎えていません。全体でもっとも低い接種率なのも当然です。「若者の接種意欲が低い」を行政が持っている数字で明確に説明できないのであれば、いったいどういう情報源からそのように考えているのでしょうか。そのあたりが明確にされていないことは政策決定上問題だと思います。

(データで見られる10代の低さはもっと近い位置にある人によって検証されるべきだと思いますが、実感に基づく仮説として学校での蔓延→家庭内感染が止まらないっていうのはひとつあるんじゃないかと考えています)

接種率が低いのは若者のせいじゃなくて6ヶ月経ってない以外の何物でもないし、早く接種した人の動きをみても20代〜30代は他の世代と比べても低いわけでもない。それに10代のうち15歳までは親の同意が必要で一人だけで判断できる世代ではないので、いずれにしても「若者の意識が低い」っていうのは、現時点ではおかしい論理だと私は思います。さらに感染防止ではなく重症化防止のワクチンなのであれば、むしろリスクのある上の世代の接種ペースがなぜ落ちているのかも懸念すべきでしょう。重症化を危惧して高齢者から順番に打ったことを都合よく忘れないでくださいな。

ついでにいうと、働いている人であれば、接種の日程がなかなか取れていないという問題もあるかも知れません。私が予約システムを開いたときは、2回目よりも遥かに候補が少なく、金曜が空いていなかったりでかなり妥協して予約しました。

以上はあくまで私が見える範囲のもの、想像できる範囲のものでしかありませんが、こうして若い人が無意味に理不尽に責められることは、極力なくしていけたらいいなあと思います。

バーっと2時間位で書いたので、後できっと手直ししますが、とりあえず投稿と。

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