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356.お年始の風景 ~お宮参りをした神さまのお守り~
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氏神さまを大切にすること。
産土さまを大切にすること。
お宮参りをした神様を大切にすること。
自分につながるご縁ある人達への感謝を忘れないこと。
湯は、「火の浄化」と「風(ふいご)の浄化」と「水の浄化」が合わさった、究極の浄化(ひふみ浄化)だと、名前のことだま®の山下弘司先生から教えていただいた。
一日の終わりに、お湯に入ることで、すべてを祓い、禊、浄化が行われ、治癒の力が湧いてくる。
日本人が大切にしてきた継続と再生の源。
(本文より)
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ずっと新聞配達の営業所をしていた主人の実家では、休刊日の2日が親族が集まる日になっている。
例年、義父母が結婚式を挙げた大阪天満宮で親族が待ち合わせをして、お詣りをしたあと、記念撮影、食事、実家に行くというならわしだが、義父母が高齢になり、今年はじめて、氏神さまでの初詣となった。
下福島神社は、主人や、主人の四人のきょうだい、そして、息子がお宮参りをした神社。
息子が生れた土地は、私の実家の近くの産院なので、産土神さまはちがうけれど、長男の長男ということで、主人がお宮参りをした、氏神さまでもあり、産土さまでもある神社で、義母が大切にとってあった、そのときのお祝着で、ご挨拶をした。
私の両親も来てくれて、息子の健やかな未来を願う祝詞に包まれた日のことを思い出す。
お宮参りをした神社は、息子をずっとお守りくださる神様。
境内に入ったとたん、すぐ目についたのが、摂社の「厳島神社」の文字。
これまでは気にとめていなかったのに、まっすぐ目に入ったのは、息子の赴任地が広島だからだと思う。
厳島神社と言えば、宮島。
昨年の5月。息子の様子を見に、広島を訪れたときに参拝した。
その神社の御霊が、お宮参りをした神社の境内に坐している……。
社会人としての第一歩が広島支社であったこと、仕事はきつそうだけど、まわりの人にあたたかく見守ってもらえていること、なんとか元気にやっていることは、下福島神社のお守りの中だったことに気がつき、感謝の想いがあふれる。
下福島神社の御祭神は、少彦名命。
医薬の神・酒造りの神・五穀豊穣の神・温泉の神・常世の神と言われている。
そのほかに、境内には、榎木神社・厳島神社 春日神社・八幡神社・住吉神社・猿田彦神 がお祀りされている。
拝殿の前に、「ご利薬湯」と書かれた品が置かれていた。
説明書きを読んでびっくり。
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昨年、石清水八幡宮をお詣りしたときに知り、気になっている「湯立て神事(下福島神社では、湯立て神楽)」のときの湯だというのだ。
湯は、「火の浄化」と「風(ふいご)の浄化」と「水の浄化」が合わさった、究極の浄化(ひふみ浄化)だと、名前のことだま®の山下弘司先生から教えていただいた。
一日の終わりに、お湯に入ることで、すべてを祓い、禊、浄化が行われ、治癒の力が湧いてくる。
日本人が大切にしてきた継続と再生の源。
帰宅して、中を見ると、香りづけの檜袋が添えられ、薬湯には、浄化や薬効の力があるとされる松葉が入っている。
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私の実家は、「松本」という姓なので、息子にとっての母方の先祖のお守りも、この薬湯に秘められていることを感じる。
広島に戻って、1人暮らしのマンションで、今年初めてのおふろに入るとき、一生を守ってくださる神さまのお湯の力に包まれてほしいと願う。
氏神さまを大切にすること。
産土さまを大切にすること。
お宮参りをした神様を大切にすること。
自分につながるご縁ある人達への感謝を忘れないこと。
お年玉をもらう立場から、四人の従妹たちに、お年玉を渡す立場になった息子の姿。
広島のお土産のもみじ饅頭を、おじさんやおばさんたちに配っている息子の姿。
目を細めて、見守ってくれている義父母の笑顔。
実父の認知症や、義父母の老齢に伴う介護のありかたなど、浮かんでいる雲はあるけれど、空は、いつも晴れ。
あたたかな年始を迎えられたことに、心からの感謝を。
浜田えみな