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【沖縄移住まで残り82日】夫の思いつきにより突如日光へ

え、明日?いきなりの日光計画

昨夜の深夜0時半、布団に入って「今日も一日終わった…」とホッと息をついた瞬間のことです。

「明日、みんなで日光行こう!」
寝てたと思った夫が唐突に言いましました。

え?明日?日光?いきなり何?

頭の中に浮かんだのは、長時間の車移動で体力を削られる未来、義両親との気疲れしそうな空間、朝からのドタバタ準備――。いやいや、こんな時間に言い出す?明日行きたいなら、せめて数日前に相談してくれればいいのに…。

その上、午後から続いた喉の痛みと悪寒がじわじわ襲ってきて、なんとなく体調も怪しい感じ。朝熱が出ていたらどうしよう…と、ひそかに不安を抱えていた私。

でも、日光は確かにずっと行きたいと思っていた場所。そして、沖縄に引っ越したら冬の日光なんてまず行けない。子どもたちも修学旅行で行けるはずだったのに、それが叶わなくなる。そんなことを考えると、なんだか断る理由も薄れてきて…。

「義両親がOKなら、行こうか…」

最終判断を義両親に丸投げして、私は布団をかぶり直しました。

フットワークが軽い一族

そして朝6時。

「日光行こう〜!」

夫の勢いよく飛び起きる声で私も起床。夫はすでに義両親を叩き起こし、「日光行こう!」と提案した模様。義両親も「いいね!行こう!」と即答していて、もはや逃げ場なし。

なんだかんだで自分も起きてみると、昨夜の喉の痛みも悪寒もすっかり消えている不思議。ちょっと体調悪くなるのも期待してたんだけどな。もしかして、私って行く気になった瞬間に回復するタイプ…? 自分の単純さに笑ってしまいました。

やっぱり行くのね…。

義両親、フットワーク軽すぎでしょ!と半分呆れつつ、気持ちを切り替えて慌てて準備開始。日光は初めてだし、栃木県自体も未踏の地。千葉より北ってだけで寒そうなイメージしかなくて、厚着に厚着を重ねました。

子ども達も一連のやり取りを聞いて、続々と目を覚まし、「やったー!!日光だあ!!!」と飛び起きて、一気に着替え始めました。フットワークの辛さは、さすがファミリーの血を受け継いでいるだけあります。

身支度を済ませキッチンに向かうと、夫はサンドイッチを作り始めていました。そして洗濯機も1回回してる!私に負担をかけまいと動いてくれる姿が嬉しくて、「よし!日光いこう!」とやっと前向きに考えられました。

サンドイッチを私が代わりに作っている間に、仕上がった洗濯物は夫が干してくれ、予定より少し遅れて7時に出発!

こうして日帰り日光旅行が始まりました。

いざ、日光へ!目的地は日光東照宮!

義父の運転で、高速道路を使いながら目指すは日光東照宮。道中、サービスエリアで休憩を挟みながら、約3時間ほどで日光に到着しました。ここまでは渋滞知らずの快適ドライブ!

…と思いきや、日光表参道に入った途端、渋滞に巻き込まれることに。

でも、そのおかげで車窓から表参道の街並みをじっくり楽しむことができました。古民家風のおしゃれなカフェやクラフトビールのお店が並び、正直、立ち寄ってみたい気持ちを抑えるのに苦労しました(笑)。

ようやく駐車場に到着したのは、表参道に入ってから40分後。さぁ、ここからが本番です!

いざ拝観!日光東照宮の世界へ

駐車場から本殿までは少し歩き、さらに拝観券を購入する列に並びました。気温はなんと3度!でも、完全防備のおかげで寒さを感じるどころか、むしろ快適。これならいくらでも歩けそうな気がしてきます。

中に入ると、まず目を奪われたのは金箔がふんだんに使われた豪華な装飾。建物の一つひとつが美しく、どこを見ても歴史と職人技が感じられます。

観光名所として有名な「見ざる言わざる聞かざる」の三猿の前で家族写真を撮ったり、陽明門をバックに記念写真を撮ったりと、観光客気分を存分に楽しみました。

雪とともに広がる特別な瞬間

陽明門前の鳥居のそばに立った時、ふわりと雪が舞い降りてきました。まさに冬ならではの特別な瞬間!子どもたちは「雪だ!」と大はしゃぎ。私もこの景色にすっかり心を奪われました。

そして、すれ違った中国人観光客が「下雪了(シャーシュエラ)」と興奮しているのを聞き、心の中でガッツポーズ。久々に聞いた中国語を理解できた自分に、ちょっとした満足感を覚えました(笑)。

家族それぞれの楽しみ方

豪華絢爛な本殿では、龍の像や細かい絵画を目にし、歴史の深みと力強さに圧倒されました。でも、正直、歴史や建物の意味について、あまり予習していなかったことを少し後悔。次回はもっと調べてから来ようと心に誓いました。

下の娘と息子は、まさに終始テンションMAX!階段を駆け上がっては、あちこちで笑い声を響かせて、見ている私たちはひたすらヒヤヒヤ。その元気さに、思わず目を細めてしまう一方で、ちょっと心配になったりもして。

そんな中で、上の娘はというと、足が悪い義母の手をしっかりと引き寄せ、ゆっくり歩調を合わせながら寄り添っていました。その姿を見て、思わず胸が温かくなりました。成長を感じる瞬間でした。

そして夫は、先を歩く子どもたち、後ろでついてくる義両親、目の前で歩く私と、全員に目を配りながら、終始忙しそうにしていました。子どもの頃から、家族で日光東照宮に来るのが楽しみだった彼。補修工事中で一度も見られなかった陽明門を初めて拝むことができて、満足そうな顔をしている彼を見て、私もなんだかホッとしました。

夫の満足そうな顔を見て、あぁ、こんな時だからこそ、無理に否定するんじゃなくて、受け入れて一緒に楽しんでよかったなと思いました。少し面倒だなって思った気持ちが、彼の喜びや家族の楽しそうな姿に変わって、結果的にはいい思い出になったな、と。こういう瞬間があるから、やっぱり家族での時間は大切なんだなってしみじみ感じました。

家康公のお墓

本殿の参拝が終わった後、奥宮へ向かいました。途中「眠猫」のいる門を潜り抜け、207段もある急な階段を上り、やっとの思いで辿り着きました。義両親は階段を断念し、階段下で待つことに。

長女は上りきった後に、喘息気味になって呼吸が苦しくなったようで、私に寄りかかってきました。10歳になってから一気にお姉さんになった長女は、もう手を繋いだり、私のそばで寝たいとも言わなくなって、ちょっと寂しい思いをしていたので、少しキツくなった時にまだ母を頼って甘えてくれるのが嬉しくなりました。(体調も悪化しなくてよかった!)

家康公のお墓の敷地は、思ったよりも広くて、思ったよりも明るい感じしました。半年前に、さくやみなみさん著の『縄文を創った男たち』という小説を読んで感動して、家康さんをとても身近に感じるようになったので、その本の内容の通りの家康さんだったらこんなことを伝えたいなぁという想いを込めて、手を合わせました。上巻・下巻ともに面白いので歴史が苦手な私でも、思わず感情移入してしまうほどでした。オススメの一冊です。


美味しい蕎麦と睡魔の狭間で

奥宮を出て本殿に戻ると、雪が強まってきました。余裕があったら、滝を見たり、他のお寺を回ろうと話していましたが、天候がこれ以上悪化しては危険と判断して、食事をして帰路につくことにしました。

とはいえ、今三が日で参拝客も多く、まさにお昼時。参道では食事処を見つけられず、道の駅は道路に車が並ぶほど混雑していたので諦めました。少しはずれたとろに、ようやく蕎麦屋さんを見つけて入りました。

創業明治33年と書かれた趣のある素敵なお店。
日光産の蕎麦粉を使っているという手打ちのお蕎麦はとても美味しくて、汁まで全部飲み干してしまいました。

心もお腹も大満足!

帰りは夫の運転で、私は助手席に座りました。
お腹がいっぱいなのと、温かくなったのが合わさって、座った瞬間に眠気が…。これから3時間も運転してくれる夫の横で、ぐーぐー寝るわけにも行かず、必死に眠気を堪えましたが、途中で一瞬記憶を無くしました。

それでも持ち堪えて夫と話をしようと思ったら、要求されたのは「爆笑に次ぐ爆笑トーク」。「そんなの1つも無いよ!!」と無茶振りをかわし、代わりに夫の国家資格受験対策のため、参考書で一問一答の勉強会開始!

案の定、問題を出してるこっちがまた睡魔に襲われました。

正月明けの高速道路の渋滞に巻き込まれることもなく、無事に家に着いたのは、夕方の5時。ちょうどピッタリの10時間の小旅行でした。

帰宅後、夫が「一緒に行ってくれてありがとう」と言ってくれたその一言が、心に響きました。お正月にいつも忙しい両親を孫たちと一緒に連れて行けたことが嬉しいようで、感謝されるのは初めてではなかったけれど、なんだかとても特別に感じました。

「え?私、何もしてないよ」と言うと、「居てくれただけでいいの」と返ってきて、思わず照れくさくなりました。そんな素直な言葉が、夫との関係に新たな温かさを感じさせてくれました。

フットワークが軽い夫と義両親のおかげで、家族の思い出がまた一つ増えました。でも、次回はちょっとだけ前に相談してくれると嬉しいな(笑)。


こんなに長い日記を読んでくださってありがとうございました!

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