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【ついたて将棋】Usami流5七玉型居飛車戦法(通称二式)大全

全国1億2000万人のついたて将棋ファンのみなさま、お待たせ致しました。

今回はUsami_Renkoさん考案、5七玉型居飛車戦法(通称二式)をご紹介します。
二式総本家・Usami_Renkoさん監修記事です。


作戦のコンセプト

基本コンセプトは、相手の最速速攻に満遍なく対応し先に攻め切ること。

目指す形。
フルスペック3筋攻め(5五角3二飛4五桂)に対応することが二式着想の出発点。

目指す形は同じですが、先後で手順が異なります

先手番での手順

後手番での手順

以上の手順で、最速四間飛車/向飛車速攻に対しては抽選勝ちできます。
ここからは、それ以外の先攻されるケースについて二式総本家・Usamiさんの推奨手順を見ていきます。



先攻されたときの対応

先手番での居飛車速攻への対応

居角かつ8七に利きの無い場合の居飛車速攻への対応は、角銀桂を手順に逃がすのが基本です。


後手番での居飛車速攻への対応


準速攻向飛車への対応

2六で抽選負けした場合は、▲4八飛~▲4七飛として反撃するのが一例。
▲4七飛は▲3九銀を4八に躱すスペースを作りつつ、3七地点を補強しています。


準速攻四間飛車への対応

4六歩を取られた場合は、▲3八銀~▲4八玉~▲5八金上と組み直すのが一例。手順中▲4八玉が玉センサーとして機能し、△4七歩不成にも対応できます。


3筋攻めへの対応

▲5七玉反則で△4五桂の存在を推認できます。取るかどうかは難しいところですが、二式総本家・Usamiさんは中飛車の可能性も考慮して▲4五歩と取るそうです。


5筋攻めへの対応

▲5七玉とする前に△5六Xと取られた場合は▲4八金や▲6六角で5七地点をカバーします。


攻め方

次に攻め方を見ていきます。
二式の陣形に限らず、準速攻系の居飛車に応用の利く手順です。

居飛車の攻撃パターンは、だいたい以下の5つに分類できます。

(1) ▲2三歩成に反応がないパターン
(2) ▲2三同飛成に取り返されないパターン
(3) ▲2三以外の2筋で歩を取れるパターン
(4) 飛車銀交換パターン
(5) △2四Xと取られるパターン


(1) ▲2三歩成に反応がないパターン

ここからの指し方。

理想は、▲3二と~▲2一飛成~▲4一龍~▲4二と です。

▲4一龍が反則ならば▲3一とと取ります。


遡って▲2一飛成が反則の場合は、▲2二とを試します。何も取れない場合は▲2六歩から2筋を伸ばします。▲2六歩が反則の場合、角がいる可能性が高いので▲2六飛としても良いでしょう。



端角を警戒するなら、falka式を応用した指し方も考えられます。

falka式を応用した歩突き。反則ならば▲1三と。

 


(2) ▲2三同飛成に取り返されないパターン

▲2一龍~▲4一龍から嵩にかかって攻めていきます。
▲2一龍が反則なら▲2八龍、▲2二龍の順に試すのが一例。



(3) ▲2三以外の2筋で歩を取れるパターン

2四、2五、2六で歩を取れた場合は、▲3六歩と1手溜めてから2筋を伸ばしていきます。▲2三歩成以降の手順は、(1)と同じです。


(4) 飛車銀交換パターン

▲3八銀や▲3六歩~▲3七桂など3筋を整備してから2筋に手をかけます。

 


(5) △2四Xと取られるパターン

4筋に転回して攻めていきます。
右桂を捌いていく展開になれば理想的です。


その他意識しておくと良い事

・最初の王手は△6五桂△4五桂△5八とが多い。

・相手に歩以外の持ち駒が渡り、かつ2度以上王手をかけられたら玉を移動し始めるとよい。▲6六玉~▲7五玉、▲6六玉~▲7七玉~▲8六歩~▲8七玉が一例。

展開によっては索敵も兼ねることができる。
▲8六歩を突くことで、半手~1手の余裕を持たせる。

・先手番の場合、最速居飛車速攻に合わせて▲8六歩と突いたり、▲3六歩~▲3七桂~▲3八銀を入れてから仕掛けたり、色々とアレンジが利く。


おわりに

二式は、序盤を乗り切ることができれば自分のペースに持ち込みやすい作戦です。
総本家に倣うもよし、アレンジするもよし。
ぜひ実戦でお試しください!!!
この記事が、レパートリーを増やしたい方や、居飛車での攻めを学びたい方の参考になれば幸いです。


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