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【ついたて将棋】Usami流5七玉型居飛車戦法(通称二式)大全
全国1億2000万人のついたて将棋ファンのみなさま、お待たせ致しました。
今回はUsami_Renkoさん考案、5七玉型居飛車戦法(通称二式)をご紹介します。
※二式総本家・Usami_Renkoさん監修記事です。
作戦のコンセプト
基本コンセプトは、相手の最速速攻に満遍なく対応し先に攻め切ること。
![](https://assets.st-note.com/img/1737685071-qTS8FtgraCR6Ww2myY9JKeHP.png)
フルスペック3筋攻め(5五角3二飛4五桂)に対応することが二式着想の出発点。
目指す形は同じですが、先後で手順が異なります。
先手番での手順
後手番での手順
以上の手順で、最速四間飛車/向飛車速攻に対しては抽選勝ちできます。
ここからは、それ以外の先攻されるケースについて二式総本家・Usamiさんの推奨手順を見ていきます。
先攻されたときの対応
先手番での居飛車速攻への対応
居角かつ8七に利きの無い場合の居飛車速攻への対応は、角銀桂を手順に逃がすのが基本です。
後手番での居飛車速攻への対応
準速攻向飛車への対応
2六で抽選負けした場合は、▲4八飛~▲4七飛として反撃するのが一例。
▲4七飛は▲3九銀を4八に躱すスペースを作りつつ、3七地点を補強しています。
準速攻四間飛車への対応
4六歩を取られた場合は、▲3八銀~▲4八玉~▲5八金上と組み直すのが一例。手順中▲4八玉が玉センサーとして機能し、△4七歩不成にも対応できます。
3筋攻めへの対応
▲5七玉反則で△4五桂の存在を推認できます。取るかどうかは難しいところですが、二式総本家・Usamiさんは中飛車の可能性も考慮して▲4五歩と取るそうです。
5筋攻めへの対応
▲5七玉とする前に△5六Xと取られた場合は▲4八金や▲6六角で5七地点をカバーします。
攻め方
次に攻め方を見ていきます。
二式の陣形に限らず、準速攻系の居飛車に応用の利く手順です。
居飛車の攻撃パターンは、だいたい以下の5つに分類できます。
(1) ▲2三歩成に反応がないパターン
(2) ▲2三同飛成に取り返されないパターン
(3) ▲2三以外の2筋で歩を取れるパターン
(4) 飛車銀交換パターン
(5) △2四Xと取られるパターン
(1) ▲2三歩成に反応がないパターン
![](https://assets.st-note.com/img/1737709299-2YWthXfv6ErqlPUoHJuIwDs7.png?width=1200)
理想は、▲3二と~▲2一飛成~▲4一龍~▲4二と です。
▲4一龍が反則ならば▲3一とと取ります。
遡って▲2一飛成が反則の場合は、▲2二とを試します。何も取れない場合は▲2六歩から2筋を伸ばします。▲2六歩が反則の場合、角がいる可能性が高いので▲2六飛としても良いでしょう。
端角を警戒するなら、falka式を応用した指し方も考えられます。
![](https://assets.st-note.com/img/1737709477-XYRN2wo3zp8es6gud1mGy7k9.png?width=1200)
(2) ▲2三同飛成に取り返されないパターン
![](https://assets.st-note.com/img/1737710834-we4kIgyCcuhSlfTXbimroA6U.png?width=1200)
▲2一龍~▲4一龍から嵩にかかって攻めていきます。
▲2一龍が反則なら▲2八龍、▲2二龍の順に試すのが一例。
(3) ▲2三以外の2筋で歩を取れるパターン
![](https://assets.st-note.com/img/1737710925-6uHaPnkR2rWj5d4tD3oesOAq.png?width=1200)
2四、2五、2六で歩を取れた場合は、▲3六歩と1手溜めてから2筋を伸ばしていきます。▲2三歩成以降の手順は、(1)と同じです。
(4) 飛車銀交換パターン
▲3八銀や▲3六歩~▲3七桂など3筋を整備してから2筋に手をかけます。
![](https://assets.st-note.com/img/1737710960-ny50z4GQEiCrdh7qWS68DVLN.png?width=1200)
(5) △2四Xと取られるパターン
![](https://assets.st-note.com/img/1737710990-tMDFe7OgwEqiUnXoc52lkTJ1.png?width=1200)
4筋に転回して攻めていきます。
右桂を捌いていく展開になれば理想的です。
その他意識しておくと良い事
・最初の王手は△6五桂△4五桂△5八とが多い。
・相手に歩以外の持ち駒が渡り、かつ2度以上王手をかけられたら玉を移動し始めるとよい。▲6六玉~▲7五玉、▲6六玉~▲7七玉~▲8六歩~▲8七玉が一例。
![](https://assets.st-note.com/img/1737712582-8H9d4TlIRgFhs1X7PouQiZzy.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1737712610-2fxaP370GSyzFI8NiYjDAOV5.png)
・先手番の場合、最速居飛車速攻に合わせて▲8六歩と突いたり、▲3六歩~▲3七桂~▲3八銀を入れてから仕掛けたり、色々とアレンジが利く。
おわりに
二式は、序盤を乗り切ることができれば自分のペースに持ち込みやすい作戦です。
総本家に倣うもよし、アレンジするもよし。
ぜひ実戦でお試しください!!!
この記事が、レパートリーを増やしたい方や、居飛車での攻めを学びたい方の参考になれば幸いです。