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日本の医療への不信感
元気だけが取り柄だと自負していた私も、この歳になるとさまざま不調が出て来て、何度か大学病院に足を運ぶような事態もあった。
私の体は不思議と、日本では未だ解明されていない病気の症状が多い。
海外では日本よりも研究が進んでいて、このご時世インターネットでたくさんの情報を集めることができるので、おそらくこれが私の悩みの種だろう、というところにまで行き着くことができた。
こんな珍しい病気であれば、大学病院に行かないとわからないだろう、おそらくそう考える人も多い。大きな病院ほど研究が進んでいて、優れた医師がたくさん在籍しているに違いないと。
しかし大きな病院ほど、保険で治せる病気、つまり日本で認められた病気しか診てくれない。
うちは管轄外だと言わんばかりに。
私は、海外ではこんなに研究が進んでいる、ということをネットで知ってしまっているため、この人たちの言葉は『私は勉強不足です』と言っているようにしか聞こえなかった。
こうして様々な症状に悩んでいるという患者が“目の前に”いるにも関わらず、過去のデータと照らし合わせ、そんなデータは今までないとか、現代の医療ではそんなことは起こり得ない、とか、自分たちが知っている知識やそれ以外の病気の可能性を否定され、私は途方に暮れた。
そこで私は集中力の全てを注ぎ込み、国内外問わずありとあらゆる情報を集め、そして私と同じ症状を経験したことのある医師の営む小さなお医者さんを見つけた。
病院が大きければ大きいほど、個体医療を拒む。
とあるお医者さんが言っていた。
つづく