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ヨニマッサージで得たこと
■もうアイデアはないだろう、と思ったとき
長年、デリケートゾーンに関わる商品を作り続けてきた。
石鹸やパック、美容液やバイブもそうだ。
もうネタはないだろう、と思っていても、お悩みは尽きない。
お悩み(ニーズ)からアイデアを出して解決策に導く。
ボツ案も数えきれないくらいある。
そして、他のスタッフや周りの友人、取引先様やお客様の声から国内外の情報も得る。
ほぼ毎日「北欧のフェミケアは~」「ドイツのアンダーヘア事情は~」「テック(TECH)がすごいのでこんなバイブ作ったほうがいい!」などなど。
真面目なケアアイテムやフェムテック情報、新しい性感帯まで。脳みそにパカッと、デリケートゾーンの情報庫ができるくらい。(でも秒速で忘れる)
これが20年くらい続いたせいか、麻痺してきた。
新しいことを聞いても「ああ、知ってる」「うーん、そうだなあ」くらいで、刺激を感じなくなっていた。
そんな「デリケートゾーンのもっとすごいのちょうだい!」と叫ぶ、メス豚状態だった私に衝撃を与えたのが、ヨニマッサージだった。
■深い!ヨニマッサージ
ヨニマッサージというのはヨガの世界の言葉らしい。
簡単に言うと女性器の会陰をマッサージすること。妊婦さんが出産前に出産しやすいように会陰をマッサージして、皮膚をやわらげておくことにも似ている。会陰マッサージは聞いたことあるなあ、くらいだったが、ヨニマッサージというものがあることは知らなかった。
ヨガの世界から生まれたので、ヘルスケアとか愛でる行為に近い。私が知ったのは、新商品アイデア出しの最中。
いろいろ調べていると「ヨニマッサージすると精神的にも穏やかに感じられる」という記載を何かで見たのだ。
ちょうどそのとき、仕事を頑張りすぎて、1分でもボヤーーッと、ふわーーっとしたかった。でも実際やるとなると、ちょっと半信半疑。
「えー、デリケートゾーンケアなら毎日10秒くらいだけどやっているし、そうなのかねえ」と思いながら、家にある使えそうなオイル(アーモンドとかゴマ油とかアロマ用の)でやってみた。
とにかくゆっくり優しく周りをマッサージする。
そうすると、なんだかじわじわ温かい感じになってくる。
ぶわーっと癒される。セクシャルな気分にはほぼならない。でも、確かに心穏やかになれるし、アソコがほぐされるようで、皮膚が体がふにゃふにゃに柔らかくなった気がする。
「いつも秒で終わっているアソコのケアを、少しだけ丁寧にするだけで、こんなにも!」と思った、まじで!
ただこれだけで、自分を大切にしている大人、に思えた。
ちょっとしたことなんだけど、何にしてもきちんと向き合うって重要なんだなあ。
でも今、忘れていたから、また今日やろう、うん。